癌を治すために

 まずは、あの世とこの世の関係についての最小限の悟りは持っていただかないと、パワーが効きにくいと言われる。

 最小限の悟りとは、「人間は、あの世とこの世を転生輪廻する存在である。今は肉体に宿って住んでいるけれど、あの世から来て、またあの世に還っていく存在であり、霊体のほうが本体なのだ」という考え方。これは、基本的に一つ持っていただきたいということです。

 

病気を、自分に与えられた課題としてとらえる

 その考えからいくと、次は、この世の中では人間関係や事業や仕事など、いろんなことで、具合の悪いことがたくさん出てくることはあります。けれども今言った悟りから見ると、「この世の中というのは、全部が学校の学びになっている面があるのだ」ということを知らなければいけません。

 この、自分が与えられた課題に対して、「先生、宿題多すぎるよ」と怒る生徒みたいな気持ちにならないで、「自分に与えられた問題に対して、自分なりの一つの答えを見つけてみようか」と思っていただきたいのです。

 ですから、これは公案(禅の修行などで考える問題)だと思って、「なぜ自分がこういう病気になったのか」を考えてみることです。今世に原因があるか、そうでなければ今世より前に原因があることもありますので、「こうなる原因がどこにあったのか」ということについて、考えられることは考え、反省できるものがあったら反省することが大事です。

 

病気であっても心の針をプラスの方向に向ける努力を

 もう一つは、病人にとっては難しいことではあるけれども、「現在ただいま、病気をしている自分でありながら、それでも世の中のために、あるいは利他のために、何か少しでもお役に立てるようなことはできないか」ということに、心の思いをできるだけ集中していってほしいのです。要するに、プラスの方向というか、創造的な方向、生産的な方向に、心の針(編集部注・方位磁石の針のイメージ)を向けていく努力をしていただきたいのです。

 病気のほうにフォーカス(集中)していくと、悪くなって死んでいく図しか見えなくなってくるんですよね。そして、悲劇のヒーローやヒロインになって、周りの人も一生懸命、泣かせるような、自分の〝映画〟みたいなものをつくってしまうところがあるのです。

 そんな中から立ち直って、自分が周りにお返ししていけたり、自分自身も全然違った自分に変わっていくというストーリーを、心の中で何度も何度も組み立てていくイメージ訓練をしていただきたいのです。

 

信仰を持ち、「お任せする気持ち」になると体も楽に

 そして、その方たちが本を読める状態なのかどうかもいろいろでしょうが、本でなくても私の説法のCDやDVD等もありますし、そちらでもできるかと思いますので、幸福の科学の教えを多少勉強されて、エル・カンターレ信仰をきちんと持つことができたら、「治らない病気はないんだ」ということが分かってくるようになります。

 この世に生きていて、考え方の軸足がこの世にあると、全部が不安になり、全部が不確かなものに見えるのですが、エル・カンターレ信仰のところをキチッとお持ちだったら、最後は、全部お任せできる気持ちになってくるのです。そうすると、急に体が楽になってくると思います。

 

人生が好転した積極的な未来の建設について考える

 あとは、ガンが治るためには、やはり、その人の残された人生を好転させて延長させる理由が必要です。「人生が好転して延長できるとしたら、自分としてはこういう未来をつくっていきたい」という、積極的な未来の建設についても考える自分であっていただきたいなと思います。

 周りの人たちも、そういうことを支える人たちであっていただきたい。病人の口からは愚痴とかマイナスのことがいろいろと出ると思いますが、それを、いいほうに戻す力になってあげるということを考えていただきたいと思います。

 人間には無限の可能性があります。ですから、医者が「絶対死ぬ」と言ったら、「絶対死なない」と思って間違いありません。「八十パーセント死ぬ」と言われたら「八十パーセント死なない!」、「百パーセント死ぬ」と言われたら「百パーセント死なない!」、「寿命は一年以内でなくなる」と言われたら「一年以上絶対ある!」と思えばいいでしょう。

 だいたい、医者に反論してくる患者ほど長生きするんですよ。これは統計学的に出ているんですが(会場笑)、医者の言うことを聞かない、素直でない患者のほうが実は長生きしていることが、はっきりしているのです。

 医者は毎日毎日、死んでいく人や病人を見ているものだから、それが当たり前みたいに見えてきているんです。魚屋でいえば、「魚を仕入れて放っておけば、みんな腐っていく」と思っているようなものですが、そういうところばかり想像するのではなく、ちゃんと魚を調理して、ご飯のおかずとして食べてもらって、みんなで喜んでもらっているところを想像しなければ、いい魚屋さんではないわけですからね。

 ですから、できるだけ、そういう明るい未来ビジョンを、個人としても周りとしても、つくれるように考えていくことです。本人が考えられないのであれば、周りの法友(幸福の科学の教えを共に学んでいる仲間)からでもいいでしょう。どんなビジョンをつくりうるかということに関して、助けてあげればいいと思います。

 

能力を超えた仕事や適性がない仕事から離れる

 この世における寿命には限りがありますが、できれば、いい気持ちのところまで心境が上がってから、あの世に還りたいものです。急降下しながら還りたくはないものですね(会場笑)。

 できるだけ上がり調子で、「この延長線上なら、天国に入れる角度だな」というところまでちゃんと確認して亡くなりたいものだと思いますが、病気をきっかけにしてさらに心が悪化するケースが多いのです。周りの人まで巻き込んでマイナスの心になることがありますから、気をつけなければいけません。

 ガンは〝国民病〟で、いちばん多い病気ですから、ある意味で、いちばんありふれている病気であり、誰でもつくれる病気なのです。誰でもつくれる病気だから、誰でも治せる病気でもあるのです。いちばん、なりやすい病気だから、いちばん治しやすい病気なんですね。

 私が知っている、白血病になった人は、自分に向いていない仕事をしている人でした。マネジメント系の仕事が向いていない人だったのですが、たまたま引きがあって、大きな組織を任されるような仕事に就いたら、白血病になってしまいました。「これはもう、この仕事から外してあげないと治らないな」と思って外してあげたら、半年ぐらいで治りました。

 やはり、本人の能力を超えたところや適性がないところで、あまりにも苦しんでいるような場合は、病気になるケースがよくあるので、そのへんも見てあげなければいけません。

 

なぜ、その病気が起きているのかを見抜く

 あとは、〝神通力〟を発揮して、なぜその病気が起きているのかを見抜くことが大事です。例えば人間関係が原因で起きている病気であっても、原因を突き止めて、事実を捕まえることができたら、それで治ってしまうことがあるのです。

 

『正心法語』の力で霊的な影響を外す

 それから、霊的な原因がある病気のほとんどは、『正心法語』(注)で治せます。病気が重かったりして自分で『正心法語』を読めなくても、内容が理解できて、『正心法語』のCDを繰り返し毎日、聴いていれば治りますし、CDをかけるだけでも功徳はあります。

 霊的なものが病気の原因となっている場合には、そういうインプットの部分をしっかりやって霊的な影響を外すことで、治り始めます。ガンで亡くなった人の霊が取り憑いた場合は、取り憑かれた人もガンになって死ぬケースが非常に多いのです。亡くなった人と同じ症状が出ている場合は、その可能性もありますので、そういう霊的なものを外すためにも、仏法真理(幸福の科学の教え)がキチッと心の奥まで入るようにしてあげなければいけません。

 

 メタ分析(Meta-analysis)という手法があります。これは、過去に行われた複数の研究結果を統合し、より信頼性の高い結果を求める、統計学的な分析手法の一つです。近年は日本でもEBM(Evidence-based medicine、科学的根拠に基づく医療)が重視され、メタ分析による解析結果はEBMのための強力な学問的基盤となっています。

 注目すべきこととして、このストレスによるがんへの悪影響は、従来ストレスとがんを結びつける介在因子と考えられてきた「喫煙、飲酒、運動不足、社会・経済的地位」などの生活習慣危険因子を統計補正しても、やはり強く認められました。つまり、「ストレスが肉体に“直接”作用し、がん発症を促し、予後を悪化させている」ことが示唆されたわけです。

 メタ分析結果: ストレスによるがんへの影響 健常者対象  がん発症⇒20%上昇 がん患者対象  乳がん死亡⇒13%増悪  肺がん死亡⇒17%増悪  肝・胆道系がん死亡⇒88%増悪  悪性リンパ腫・白血病死亡⇒32%増悪  頭頚部がん死亡 (脳腫瘍は除く)⇒58%増悪

 

信仰とがんの関係についての医学論文発表

 2015年、アメリカ・フロリダ州にあるモフィットがんセンターの研究者らは、4万4千人以上のがん患者のデータと、すでに発表された複数の研究のデータを収集。統計的な方法を用いて、精神や宗教ががん患者に与える影響の解析を行った。この研究で、3つのことが明らかになったという。

 

信仰心を持つ人は、肉体へのがんの影響が少ない

 1つ目の結果は、肉体の健康についてだ。高いレベルの精神性や信仰心を持つ人は、肉体的な健康状態がよりよく、がんや治療による肉体的な影響も少なかったという。日常生活を送る能力も高かった。

 2つ目の結果は、精神面についてだ。当然ではあるが、精神的に幸福な人は、不安やウツ、苦悩が少なくなっていた。また、神や宗教コミュニティとの関係性が薄れているように感じると、精神的な苦悩が強まるか、幸福感が小さくなっていくという。

 3つ目の結果は、社会活動についてだ。幸福感が強く、怒りの神でなく慈悲の神を信じている、または、神は助けに来てくれるという確信を持っている人は、社会との関係を維持できることが多いという。

 この論文の共同執筆者(ラストオーサー)であるウェイクフォレスト医学学校のジョン・サルスマン准教授は、「もし医療チームがこれらを試せるなら、より患者中心の治療ができる」と述べている。

 このように、信仰やよき精神性を持つことは、病気の治療にいい影響を与える。大川隆法・幸福の科学グループ総裁は、信仰の力について以下のように語っている。

 「免疫力は、実は、信仰の力、信じる力を持つと、かなり上がってきます。それは本人の意志としての想念の力でもありますが、日々、『仏のため、神のために、菩薩として頑張ろう』と思っていると、強い積極的な善念が体全体に満ちてきて、全細胞にじわじわと行き渡るため、免疫力が高まるのです。そうすると、初期のガンぐらいであれば、すぐに治ってしまいます。免疫力が高まれば、自分でガンと闘って、治してしまうことができるのです」(『心と体のほんとうの関係。』所収)

 信仰によってがんが消えたという事例もある。私たちの「心の力」は、現在考えられているよりもずっと強いのかもしれない。

 どうして治る人と治らない人がいるのかについて法則はない。これは今世だけで解決できない。 過去世リーディングしたらわかる。つじつまが合う。全てが縁起の中にある。 例えば、あくまでもフィクションですが、過去世で刀で人を斬ったことがあって、今世は何度も外科手術を受けている人もいる。 闘病生活を送ることで、過去世の償いをして、後悔の念が帳消しになり、カルマが消えることもある。

 参考

 

 スピリチュアルケアとは、人々のスピリチュアルペインを和らげるケアを指す。

 近代ホスピス運動の歴史のなかで、末期がん患者の抱える痛みには、「身体的な痛み」のほかに、不安や孤独感、うつ状態などの「精神的痛み」、仕事上や経済的な不安、家族への心配などの「社会的な痛み」のほかに、四つ目の痛み、スピリチュアルペインがあるとされ、これはWHO(世界保健機関)の緩和ケア(身体と心の両面の痛みを和らげるケア)の定義でも採用されている。

 このスピリチュアルペインとは、「私だけがなぜこんな病気になるのか?」という不公平感や「私の人生は何も価値がなかった」という無価値感、また「この苦しみをどうしたらいいのか」という困惑感など、魂の奥底から生じる痛みのことだ。また、あの世や宗教を信じていても、「神仏は私を見捨てられた」「罰が当たったのかもしれない」などと感じることも含まれる。

 スピリチュアルケアは、この痛みを対象として、主として欧米において、キリスト教など特定の宗教・信仰に限定されないケアを指すものとして生まれた。ただ、患者が希望すれば、深い宗教的な話に移ることもある。その際、仏教的視点で行なわれるものを仏教的スピリチュアルケアと呼ぶわけだ。

 交通事故や過労死などで自分や愛する人が傷つく場合、「なぜ私が?」「なぜ今?」という深い苦しみが生じます。

 科学的には、「運転手の前方不注意」「働きすぎ」など、原因は説明できます。しかしそれは何の慰めにもなりません。この「人生の意味が見つからない」という苦しみがスピリチュアルペインと言えます。この痛みに答えるには、科学も医学もほとんど無力で、宗教や哲学が必要です。

 転生輪廻を考える仏教では二つの答え方があります。

 一つは「原因説」。「以前、自分がそれに相当する害をこの世に及ぼしたから、因果が巡ってきた」という考えです。科学的には証明不能でしょうが、解釈によっては謙虚に自分の言動を控えることにもなり、加害者への許しの気持ちも出てきます。

 もう一つは「目的説」。「ここから何を学びとらなければいけないのか」と考える方法です。

 スピリチュアルケアとは、考え方を変えることによって、意識や心の癒しを目指すケアと言えます。

 参考

 がんの予防法を考えると、 「リンパ球のγδT細胞やNK細胞を活性化させる、つまり免疫力を高めることが決め手」だという。

 体内のリンパ球を活性化させるには、心の持ち方が大切だと指摘する。

 「昔から、がんは精神的なものが非常に影響しているのではないかと考えられてきました。実際、ストレスが加わったときに絶望感、虚無感に陥る人はがんになりやすいことも実証されていますし、がんのあるマウスは、ストレスを受けるとNK細胞の活性が低下し腫瘍が大きくなることが実験で明らかになっています。

 カラオケが好きな人と嫌いな人をカラオケで歌わせ、前後の免疫力を調べると、好きな人はNK活性が上がります。つまり、免疫力を上げるには、生きがいを見つけストレスを解消することが大変重要なんです」

 ちなみに、こうしたストレスのない心を保つことの大切さは、そのままBAK療法開発の目的に通じる。

 従来の療法は、がん細胞を取り縮小させても延命には結びつきにくく、副作用で寝たきりになったまま亡くなる方が多かったのです。

BAK療法は発想を変え、患者さん自身の『よき人生』を重視しました。重いがんの場合でも、この療法でがんと共生しながら延命し、ゆっくり心の準備をして、思い残すことなく安らかに眠ることを目指すのです。

参考

 「免疫」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。

 たとえば麻疹に一度かかった人は、次にかかっても軽く済む。体に免疫(抗体)ができるから──。それも一つだ。あるいは、多くの国で深刻化しているエイズも免疫の不全症にほかならない。このように、私たちの体を守るうえで免疫はとても重要な働きをしている。

 そして、免疫に関して最近特に注目されているのが「がん」との関係だ。

 免疫システムの基本原理は、人間の体が「自己(Self)」と「非自己(Non-Self)」とを見分けて、非自己を攻撃することだとされています。たとえばNK細胞が、がん細胞を「こいつは自分(=その人の体)の一部ではないぞ」と認識して攻撃、破壊することです。

NK細胞

  ナチュラル・キラー(生まれつきの殺し屋)細胞といって白血球の一種です。白血球は血中に存在して免疫機能を担っている細胞で、なかでもNK細胞はその名の通り、がん細胞を退治する優秀な特殊部隊なんです。このNK細胞を活性化することが、がんの予防や治療に効果があります。

NK細胞は1970年代後半から80年代初期に発見されました。今度は別の問題が出てきたんです。このNK細胞の由来は何なのか? 同じく白血球の一種であるマクロファージなのか、T細胞か骨髄か……。NK細胞ががん細胞を殺すメカニズムの研究も始まりました。まだわからないことのほうがずっと多く、全体像は見えていませんが、少しずついろいろわかってきてはいます。

 がんというのはバクテリアやウィルスのように体の外から来るものではなく、体の中から発生するものです。先程の免疫システムでいえば、がん細胞は、もとはと言えば「自己」なんです。

 ところが、たとえば手の甲の皮膚の細胞が、長時間日光にさらされて皮膚がんになったとしましょう。その細胞を調べると正常な細胞とはまったく異なっています。細胞が新しい受容体を獲得して別の性格を持ち、もう「自己」とは呼べないものになっている。

 その結果、自分をコントロールする力を失ってどんどん分裂を繰り返すようになる。要するに、がん細胞を正常細胞から分ける違いを一言でいえば、細胞分裂に関して「自分をコントロールする能力を失っている」ということです。

 多くの要因が重なっていると思います。たとえばタバコを吸う人でも、がんになる人とならない人がいるし、タバコを吸わないのにがんになる人もいる。そこには飲酒、大気や水の汚染、屋内や屋外のいたるところで使用されている200種類以上もの、危険性のある化学物質などもかかわってくるわけです。最近は特に、遺伝的な要因も注目されています。

 そして、あとで述べるストレスの問題も大きいですね。長期間ストレスの下に置かれるとNK細胞などの免疫が下がって、がんに対する防御機能が落ちていくわけです。これもがん発症の要因です。 

 NK細胞は、具体的にどうやってがんと戦うのでしょうか。

 通常は体の中でがん細胞が生まれると、NK細胞などがそれを発見して破壊します。

 つまり私たちの体の中では、まさに「戦争」が行なわれているんです。自分たちを守って勢力を広げようとするがん細胞と、がん細胞を殺して自らの役割を果たそうとするNK細胞の間でね。がん細胞には免疫細胞たちの力を弱める物質を分泌するという武器もあります。ですから、がんの予防や治療にあたっては、免疫システムの側を何かで強化してやることが大切になってくるわけです。

 ところが、一つ問題があります。がんの治療は手術、化学療法(抗がん剤)、放射線療法を組み合わせるのが一般的ですが、抗がん剤は、がん細胞だけでなく正常な細胞も大量に殺してしまうという副作用があります。抗がん剤の投与によってNK細胞その他の白血球も破壊され、免疫システムがダメージを受けるので、患者は他の感染症や新たながんにおびえなければならなくなる。

 そのため、第四の療法として「免疫療法」が研究されるようになりました。これは先ほどの三つの療法でがん細胞の絶対数を減らした後、体の免疫力を高めてやり、残ったがん細胞にその力で立ち向かうというものです。

NK細胞を強化する物質

 バイオブランは、アラビノキシランという物質の誘導体です。アラビノキシランは食物繊維の一種で、米やトウモロコシなどイネ科の植物の種子を保護している部分の成分を変性させたものであり、米では米ぬかの部分に含まれています。

 このアラビノキシランが、NK細胞を活性化する非常に優れた免疫調整物質であることがわかりました。その誘導体のバイオブランは、現在40カ国でがん患者に用いられ効果を上げています。日本でも機能性食品として販売されています。

 NK細胞には、がん細胞を攻撃するための「顆粒」というのがあるんです。銃の弾丸みたいなものですね。がん患者のNK細胞はこの顆粒を持たなくなってしまっているのですが、バイオブランを投与すると顆粒が飛躍的に増えるんです。いわば、空になった銃に実弾が補充される。

 ストレスはもはや現代人の生活の一部ですが、それが免疫力を低下させ、がんの要因になるのです。これが実は問題。たとえば前立腺がんのように何十年も生き続けたりするがんの場合、その間いかにストレスを抑えるかが重要になってきます。エイズも同じで薬を飲み続けながら何年も生き続けるので、その間のストレスが病因になってくるのです。

 私たちの心の中で起こっていることは、確実に免疫システムに反映してきます。逆もまた真で、体が疲れている時や病気の時は怒りっぽくなったりするでしょう。医者の多くが患者の心と体を切り離して見ているのは、間違いです。最近ではこの面に関する「精神神経免疫学」(Psycho-neuro-immunology)という分野が生まれて学会誌も出ているくらいです。

 長期間ストレスの下に置かれると、NK細胞などのがんに対する防御機能が落ちていくので、ストレスをためないようにすることは予防の上でも非常に重要。心と体は密接につながっているのです。

 免疫調整物質の一つであるバイオブランは、NK細胞の「顆粒」を復活させ、がんと戦う免疫力をアップさせる効果がある。他の療法に免疫療法を組み合わせ、さらに本人の前向きな気持ちがあってこそ、治療に最大の効果が期待できる。

 

マイナスの思いを「中和」

 がんをはじめとする生活習慣病の主たる原因はストレスだと言われている。ならば体の免疫力と同時に、毎日、毎時間のストレスをそのつど中和して消し込む「心の免疫力」も大事になってくる。

・がんは「ハッピーな病気」だと考える

・がんを受け入れ・諭し・委ねる部分も

・「こんな自分でもできること」や「目的意識」を見つける

・ 最大のストレス「死の恐怖」を中和する

 

 「がんは苦しんで死ぬ」と思われがちですが、そのほとんどは、手術や抗がん剤の副作用による苦しみです。治療せずに放置して亡くなる場合、臓器の機能が徐々に低下して、食が細くなっていくことによる衰弱死なので、あまり苦しむことなく穏やかな死を迎えることができます。

 特に、抗がん剤は細胞を殺す薬なので、体にとって猛毒です。しかも、がん細胞はしぶといので、正常細胞のほうが先に死んでいきます。そのため、がん細胞を最後まで叩く前に、その毒性で重要な臓器がやられて、吐き気や痛み、間質性肺炎などの副作用を起こしてしまうのです。

 ただし、急性白血病や悪性リンパ腫、子宮の絨毛がん、睾丸腫瘍など、一部のがんは抗がん剤で治ることがあります。また、がんが食道や十二指腸を圧迫して、食事が摂れなくなった場合などに、バイパスをつくって食事を摂れるようにする手術などは、寿命を延ばしてくれます。

 しかし、手術や抗がん剤治療で、がんそのものが治ることはないのです。

 米国立がん研究所が2013年に、「がん検診で見つかる、死には至らない腫瘍をがんと呼ぶのはやめよう」と発表するなど、がん診断は世界で見直されつつあり、がんの早期発見の無意味さが認められてきています。

 にもかかわらず、日本で必要のない治療や検査が増え続けている。その裏には、次のような医療界の事情があります。

 医者の数は増える反面、人口は減少するので、病人も減り、医療機関や製薬会社の“パイ”は小さくなる。そこで、何とかして異常を見つけ出し、病人を増やそうとしているわけです。

 血圧や血糖値、コレステロールなどの正常値を下げると、患者が全国に何百万人単位で増えます。すると医療界は潤い、厚生労働省の予算も増える。少子化時代でも、医療のパイを増やす”打ち出の小槌”が、健康診断や人間ドックなのです。しかし、患者を犠牲にし、国の財政を圧迫している今の保険制度は、どう考えても持続不可能です。

 このように検査や治療が過剰になっている病院と、個人はどのように付き合えばよいのか。私がお勧めする心構えは、「普通に活動ができて、ごはんがおいしいうちは、病院に近づかない」ことです。健康になりたければ、食生活を見直して、よく睡眠をとり、運動することが大事です。

 がんも生活習慣病です。人間の体は毎日、何千個、何万個ものがん細胞をつくり続けていると言われています。それでも発症しないのは、免疫細胞が日々それを退治しているからです。つまり、がんを発症するのは、過度にストレスを溜めてしまう性格や生活習慣の乱れなどで、免疫力を下げたことが原因です。習慣を変えなければ、がんになる体質は変わりません。

 また、抗がん剤の実態は、免疫抑制剤です。ですので、がん細胞にだけ効く薬が開発されない限り、抗がん剤は使うべきではないと思います。一番の“抗がん剤”は、自分の習慣を変えることなのです。

 気持ちの持ち方次第で、人は健康にも病気にもなります。子供のぜん息なども、母親が神経質なケースが多いです。子供は敏感なので、母親の感情が安定していると発作が出なくなります。

 しかし、「薬が病気を治す」と誤解している限り、患者さんは薬に頼ります。病気は、体が生活習慣の見直しを求めているサインです。安易に薬に頼れば、逆に自分を見つめる機会を失ってしまいます。薬をたくさんもらうと、特別扱いされたような気分になる人もいますが、それでは病気は治りません。

 新しい薬や治療を勧められたら、「先生はその薬を飲みますか? その治療をしますか?」と聞いてみましょう。実は、自分には抗がん剤を使わない医師は多いのです。

 年間の国民医療費は、40兆円近くにまで膨らんでいます。自分の健康は自分でつくるという意識が広まれば、医療費は減るはずです。病気を治すのは生活習慣なのです。

 くり返し出てくるマイナスの心が、霊体に病巣を創り出し、それが肉体に表面化する。

 現代人の病気は、生活習慣の乱れが免疫力を低下させたことによるものが多い。特に、悩みがちでストレスを溜めやすい性格など、心の持ち方が与える影響は大きい。そう考えれば、心を扱う宗教によって病気が治るケースがあるのは、当然のことと言える。

 大川隆法・幸福の科学総裁は、病気になるメカニズムとして、もう一段踏み込んで「思いの力による創造作用」について指摘している。体をつくっている細胞は、日々つくり変えられており、半年もすればほとんどすべてが入れ換わる。その際、どのような体をつくるのかという設計図を決めているのは、実は、その人の心なのだ。

 病気の設計図は、人間関係の葛藤や不平不満、怒り、憎しみ、自己処罰、不安、自己保身などのマイナスの思いを、くり返し強く発信することでつくられ、それが実際に病気となって現れる。

 つまり、病気を治すためにはこれとは反対の、積極的で肯定的な思いを持つ習慣が大事になる。

 

 この100年ほどの間、医学が目覚ましい進歩を遂げているのは事実だろう。抗生物質の発明によって、感染症で亡くなる人は激減。また、医療技術の向上によって、妊娠・出産時に亡くなる女性は100分の1以下に減るなど、人類は多くの恩恵を受けている。

 だが、唯物論に基づく現代医学は、「人間の本質は肉体に宿る魂だ」という真実を見落としている。これが現代医学の治療に限界をつくっていることは否めない。あくまでも肉体を「物」として捉えているため、それを治療するのに手術や薬など、物質的な手法に頼らざるを得ないのだ。過剰な治療の背景には、こうした考え方の行き詰まりもある。

 一方、宗教は心の持ち方という、内側からのアプローチで病気を治すことを試みる。ならば、外側からの物質的なアプローチを中心とする医学が宗教と協調し、補完し合えば、治療効果が高まる。その意味でも、医学自体が、霊的真実に目を開くことが求められる。

 特に、信仰心を持つことは、人間の自然治癒力を飛躍的に高める。体験談で紹介したように、神仏やあの世の存在を信じることは、死への恐怖を和らげ、あの世への旅立ちに向けて、残りの人生を積極的に生き切る勇気を与えてくれる。そして、反省や感謝、他の人への愛の大切さを教える信仰は、病気という「体の設計図」を書き換える、積極的な思いの源泉となる。

 大川隆法総裁は、法話「『奇跡のガン克服法』講義」のなかで、自然治癒力を高める方法について、次のように説いている。

「『自分の霊体は本来、神仏からいただいた尊い命であり、完全無欠な金色の球のようなものなのだ』というイメージを持ってください」「本当の自分の姿を描く練習をすれば、いろいろな病気に対する回復力や抵抗力、あるいは改善力になってきます」

 こうした思いの力を前提とした治療が新たな常識として広まれば、過剰な投薬治療などがなくなると同時に、不治の病から回復する人も増えていくに違いない。

参考