健康と潜在意識

潜在意識では病気を求めている

 幸福の科学大川隆法総裁は、『心と体のほんとうの関係。』で以下のように説かれました。

「人は、表面意識とは違って潜在意識では病気を求めている。

仕事が挫折した時。勉強に疲れた時。 人に叱られた時。 恥をかき、名誉が傷つけられた時。 自分からは、休みが欲しいと言えない時。 自分の能力に限界や劣等感を感じる時。 負け犬根性になった時。 周囲の過大な期待に押しつぶされる時。 ストレスのはけ口がない時。 悲観論を信じる時。 生活の乱れを直せない時。 罪の意識に縛られている時。

 さて、もうおわかりだろう。 病気の原因は、心が弱っているからだ。 祈り、信じ、回復することを、強く求めよ。 その念いが、肉体に働きかけるのだ。 自分は、本質的に丈夫であると信じなさい。希望と信念と仏法真理が、決定的に治癒力を高めるのだ」

 潜在意識は、一定の方向にずっと思いを発信しているとそれを聞くが、発信の方向がコロコロ変わるとそれをあまり受けつけないので、潜在意識をコントロールするには、常に同じ方向性で発信し続けることである。

人間の体は、毎日毎日、いつもどこかの部分をつくっているので、健康になろうとする思いが潜在意識に浸透すると、その命令を受けて、病気と闘ったり、強い体につくり替えようとし始める。

さらに、強い使命感を持てば、体はもっとスピードを上げて変化していくことができる。

健康になろうと決意したはずなのに、健康になれない理由がある。

それは要するに、ずっとその思いを発信していることができずに、違う方向に思いが散ってしまっている、ということなのでありましょう。

 

潜在意識の霊的真実

 大川隆法総裁は、『超・絶対健康法』で以下のように説かれました。

「潜在意識には少し不器用なところがあります。一定の方向に、ずっと思いを発信していると、潜在意識は、それを聞くのですが、発信の方向がコロコロ変わると、それをあまり受けつけないのです。(中略)潜在意識は、ちょうどタンカーのようなものです。タンカーなどの大きな船は、ゆっくりとしか方向を変えられません。表面意識は、小さなボートのように、すぐに方向を変えられますが、潜在意識は、タンカーのように、ゆっくりと方向を変えていくのです。そのため、潜在意識をコントロールするには、常に、同じような方向性で発信し続けることが大事なのです。健康になるためには、健康になろうとする思いを出し続ける必要があります。そういう命令が“ご主人様”から出続けていると、それが、しだいに潜在意識にまで浸透してくるのです。人間の体は、本当は全体が工場のようなものであり、毎日毎日、いつも体のどこかの部分をつくっています。「どのようにつくったらよいか」ということの命令を受け、体のなかで小さな小さな“工員”が働いていて、さまざまな細胞をつくったり、ウイルスなど体に悪い外敵を退治する兵隊、警官のようなものを、たくさんつくったりしているわけです。健康になろうとする思いが潜在意識にまで浸透すると、その命令を受けて、そういう工員たちが頑張り始めます。そして、病気と闘ったり、強い体につくり替えようとし始めたりするのです。したがって、「健康になりたい。健康になって、こういう仕事をしたい。このような人生を生きたい」という思いを強く出すことが大事です。さらに、その裏側に、強い使命感を持てば、体は、それなりに、もっとスピードを上げて変化していくことができるのです」

 この世的に見て明確な原因があるものについては、それを改善していったほうがよい。

 カロリー過多ならば、食べ過ぎを修正し、運動量を増やす努力をしなければいけない。

 医学知識を勉強し、自分の体を大事にして、体調をコントロールする努力は必要である。

 大川隆法総裁は、『超・絶対健康法』で以下のように説かれました。

「心臓の病気には、ストレスや怒りなどがかなり影響します。特に男性は、中年以降、職業上のストレス過多によって心臓の病気になることが多いようです。もちろん、物質的な原因で心臓病になる場合もあります。暴飲暴食をして体重が増え、運動不足の状態であったなら、心臓病になる可能性は高いでしょう。客観的、統計的に、「こういう場合は心臓病になる」と言われていることをすれば、やはり、そのとおりになるのです。(中略)この世的に見て明確な原因があるものについては、それを改善していったほうがよいと思います。ストレスがあると、「たくさん食べて元気をつけたい」という気持ちもあるでしょう。しかし、中年を過ぎたら、努力して自分を改善していこうとしなければ、早死にし、結果的に、家族に迷惑をかけ、仕事上も他の人に迷惑をかけることになるのです。若いうちは、とても元気で、「学生時代は運動部にいたので、体力には自信がある」という人はたくさんいますが、やはり三十五歳ぐらいからは用心をし、病院で定期検診を受けるなどして、悪いところがないかどうかをチェックしたほうがよいでしょう。血液検査で特定の病気の兆候が出たときには、その部分に注意をし、生活を改めるべきです。「食べ過ぎて、ぶくぶくと太り、糖尿病になった」という場合、それは仏や神のせいではありません。法則的に、そうなるべくしてなっているわけです。カロリー過多であるならば、食べ過ぎを修正し、運動量を増やす努力をしなければいけません。自分の体を大事にし、体調をコントロールする努力が必要です。(中略)節食によって体重を減らし、運動量を増やすと、てきめんに体質が変わってきます。最初は多少きついかもしれませんが、一定のレベルを維持できたら、あとは若返ってきて体が楽になります。中年以降は、どこかで体質改善をすべきであると思います。(中略)水分が体にたくさんたまると心臓に良くないのです。水分がたまると血液の量が増えるので、全身に血液を巡らせるために、心臓にものすごい力が要るようになり、それで血圧が上がってしまうわけです。心臓に負担がかかり、血圧が上がるため、体がきつくなるのです。特に、塩分の多いものを食べると、たくさん水分を摂ってしまいます。高血圧を防ぐために塩分の調整が大事だと言われますが、確かにそういう面はあると思います。(中略)若いころは、成長するために、食べたり飲んだりすることばかりを考えますが、中年以降は、もう体が成長しないので、むしろ排泄のほうが大事になってきます。「いかにして、体にたまっている毒素や水を出し、余剰カロリーを消費するか」という、排泄や燃焼のほうにエネルギーを使わなければいけなくなってくるのです。そういう智慧が必要となるので、医学知識の勉強は大事だと思います」

 

潜在意識に考え方を植え込む

自己中心的な苦しい思いから、自由になる

「とにかく、病気の最終的な姿は、自己中心的な人間の姿です。自己中心的な、気の毒な姿になっていることが多いので、その姿と正反対の自己像を心に描き、「そのようになろう」と思ってください。 そして、一時に治らなくとも、「少しずつ少しずつ、自分はよい方向へ変わっていこうとしているのだ」という気持ちを持ち続けることが大事です。 実は、そうすることで、自分の潜在意識に、「考え方」を植え込んでいるのです。そのためには、「パターン化」をしなければいけないので、毎日、同じように潜在意識のなかに植え込んでいくことが必要です。(中略) 自分の悪い部位に、「おまえは悪いな」と言い続けてもよくはならないので、「今日までよく頑張ってくれたな。ありがとう。これから、あと何年、何十年かの付き合いがあるけれども、少しでもよくなったら、まだ世の中のためになることができるような気がするし、家族にも、少しはお返しができる。だから、毎日、少しずつよくなろうね」と話しかけていくぐらいの気持ちを持つことが大事なのです。そうすると、反応が出てきます。内臓などは不随意筋の代表で、自分の自由にはならないと思うかもしれませんが、病気になるところは、ほとんど不随意筋に当たる部分です。そのため、自由にならないところが多いと思うのですが、その自由にならないと思っているところにも影響を与えることができるのです。 なぜならば、先ほど述べたように、潜在意識から深く影響を受けているためです。潜在意識というのは、「心の傾向性」なので、長く思い続けていると、それが染み渡ってくるのです」(『ザ・ヒーリング・パワー 病気はこうして治る』 )

 

「サイモントン療法」

「自分が好きじゃないから、病気になる」

 ストレスをなくすには、どうすればいいのでしょうか。そのヒントは、精神免疫神経学のカール・サイモントン博士が提唱した、潜在意識を利用する「サイモントン療法」にあります。

 同氏は生前、日本で講演を行った際に「がんになる大きな要因は、自分でない人間になろうと努力すること、つまり、自分の本性から離れることだ」と指摘。参加者から、「なぜ人間は、わざわざそんな不幸な努力をするのですか」と聞かれると、「自分が好きでないからです。(中略)それまでの人生の中で、自分が好きでなくなるような原因を必ず形作ってきています」とし、がんと心は関係すると述べました。その上で、がん患者に対して、自分の人生に喜びや深い充足感をもたらたすものを最低5つ、リストに書き込むことを勧めています。これにより、自分の本性を開放し、周りとも調和できるようになると言います。

 「自分らしく生きよう」と決意した子宮がんの末期患者は全快に向かい、それを見た医者も驚いたという事例もあります。「心こそ健康にとって最も大切なもの」とするサイモントン療法は、一定の効果を上げています。

参考

ある言葉を唱えるだけで病気は治る

 潜在意識を利用した自己暗示した治療を行ったのは、サイモントン博士だけではありません。今から100年以上前、自己暗示法を開発した人物がいました。その人物は、フランスの心理学者であるエミール・クーエ氏です。同氏は、自己暗示による心理療法により、ぜん息やリューマチなどの病気を次々に治していったのです。

 その自己暗示法は、いたって簡単。毎日朝晩のベッド上で、次の言葉を20回唱えるだけです。

 「私は毎日、あらゆる面で、ますますよくなっている」

 「~しなければならない」「~するべき」などではなく、簡単な自己暗示をかければ、病気は減り、幸福感も満たされるようになるのです。

 疲れていると思う方は、前向きな言葉を語りかけ、心身をリラックスさせましょう。心は、決して脳にあるのではなく、人間の魂の本質です。

 

潜在意識のパワーを引き出す 「自己暗示」のテクニック

 エミール・クーエ(1857~1926年 フランスの心理学者・薬剤師)

彼は患者の自己暗示による心理療法で、リューマチ、ぜん息、神経衰弱、痛風、結核、がんなど多くの病人を完治させて世界的に有名になった。クーエ・メソードと呼ばれるそのやり方はシンプル。毎日、朝起きがけと夜寝る前にベッドの中で、ある言葉を繰り返し20回唱えるというものだ。

 クーエはポジティブ・シンキングの元祖ともいわれ、彼の自己暗示法はその後のさまざまな暗示療法や自律訓練法の基になった。幸福の科学の霊言全集にもクーエについての言及がある。

 興味深いのは当時の時代背景です。クーエの1歳上には無意識の世界の扉を開いた心理学者フロイトが、10数年下にはユングやアドラーがいる。深層心理や潜在意識を探究した心理学の大家が、この時代のヨーロッパに集中的に出ている。これについて幸福の科学の大川隆法総裁はこのように述べています。

「フロイトやユングなどの心理学者たちは、『人間の意識というものには実は二重性がある。(中略)深いところに無意識という世界がある』ということを発見してきました。これは、十九世紀から二十世紀にかけて発見されてきたことのなかで、ある意味で最大の発見の一つではあります。唯物論が台頭したのと同時に、唯物論とは反対の世界、すなわち、『心というものは、脳や神経で判断し、考えているものではない。目に見えない〝水面下〟に心というものがある』ということが発見されたのです」

 クーエもまた、心の力を使った病気治しを通じて、「人間は決して唯物論的な存在ではなく、物質を超えた心こそ人間の本質である」ことを証明するという、時代的使命を担っていたのかもしれない。

心の思いは実現する

 さて、毎日朝晩ベッドの中で20回唱える言葉とは以下のとおりです。

 「私は毎日、あらゆる面で、ますますよくなっている」

 ポイントは、自分の内なる治癒力を信頼する感情を込めて唱えること。暗示がよく効くためには次のことを理解しておくのが望ましいという。

  • 心に思うどんな考えも、その人にとって実現する。大切なのは、人間は自分の考えを自分でコントロールできるのだということを知ること。ほとんどの人はこれを知らない。
  • 病気の多くは、「無意識の自己」が体と心に作用した結果として起きている。だからこそ、無意識の力をプラスに使えば病気を治すことができる。
  • 自分の無意識に指示を与えるには、想像力(イメージング)を用いた自己暗示が最も有効。「何々しよう」「何々しなければならない」という意志的な努力の気持ちでは、うまくいかない。

 クーエと同じフランス人でユングと同年生まれであり、「生命への畏敬」を唱えた哲学者で医師でもあったアルベルト・シュヴァイツァーはこう言っている。

 「一人ひとりの患者のなかに医師がいる。患者はその真実を知らず、われわれ医者のところにくる。われわれにできる最善のことは、その内なる医師に仕事をしてもらうことだ」

 クーエ・メソードとサイモントン療法はアプローチこそ違うが、どちらもこの「内なる医師」の力を用いているといえそうだ。こうした心理療法は、自分でやる分にはタダで副作用の心配もないので、興味のある人は自己流でトライしてもよいでしょう。