犯罪更生

 「刑務所は『受刑者に作業をさせるところ』という意味合いが強く、これまで更生に向けた指導については、体系的に定められていませんでした」

 法務省関係者がそう明かすように、刑務所や受刑者について定めた「監獄法」(1908年施行)では、刑務所を「懲役に処せられたる者を拘禁する所とす」と定義。刑務所は、本人の更生よりも社会防衛のために受刑者を外界から隔離する場所だった。

 日本の刑務所では長年、受刑者が過去の過ちを振り返ったり、自分の心と向き合うことは、原則本人や民間の教誨師などの宗教家に委ねられてきた。

 しかし、2006年に「刑事収容施設法」が施行され、刑務所主導での積極的な「矯正指導」が始まった。

 その代表的なものには、同じ罪を犯した人同士で話し合うことで自分の過ちを気づくというグループワークや、欧米などで成果が上がっている「認知行動療法」などがある。

 だが、そうした指導が必ずしも再犯防止に役立っているわけではないようです。それは数字にも表れており、刑務所を出所して5年以内に再び罪を犯し、刑務所に戻った「再入所率」は4割を超えたままです。

 現在の矯正指導が、本当に受刑者を更生させているとは思えない。その時は『悪いことをした』と思っても、社会に出ればまた心が揺れて、同じような過ちを犯す人が多い。彼らが社会復帰した後も、継続して自分を律していけるような『宗教教育』が必要だと思います。

 人間の本質は魂であり、心であり、精神です。人の心は本来ダイヤモンドであり、それを輝かせれば、どんな困難からも立ち直ることができます。

 罪を犯した人がその事実に気づいたとき、本当の意味で彼らの更生が始まるのです。

 反省においては、行為や言葉の奥にある本人の思いが重要であり、その根底には正しい宗教的価値観が必要とされる。日々、正しい反省を行い、それが十分なレベルまで達した時に、その人が過去に犯した罪は消える。それが霊的な真実です。

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