個人年金保険
個人年金保険とは、国民年金や厚生年金などの公的年金を補てんする目的で加入する私的年金の1つです。
個人年金保険は、契約時に定めた年齢(60歳、65歳など)から、一定期間(5年、 10年など)もしくは一生涯にわたって毎年、一定額の年金が受け取れる貯蓄型の保険です。
公的年金では生活費が足りなくなる恐れがある自営業者の方や退職から年金が支給開始されるまで期間の生活費を準備したい方向けの保険といえます。
個人年金保険は積立感覚で手軽に始められ、また、年金としてではなく、一時金として受け取ることもできます(一時金の場合、年金として受け取る場合より少ない金額になります)。
個人年金保険が税制適格要件を満たし税制適格特約を付加されると、一般の生命保険料控除とは別枠で、個人年金保険料控除として所得税年間最高4万円、住民税年間最高2.8万円の所得控除が受けられます。(平成24年1月1日以降に締結した契約の場合)
主な個人年金保険
個人年金保険は、ライフプランにあわせて、確定年金・有期年金・終身年金の3種類から選択することができます。
終身年金
被保険者(=年金受取人)が生存している限り一生涯年金を受け取れる。
被保険者が死亡した場合、年金の支払いは終了する。早期に亡くなると元本割れや返戻率が低くなるリスクがある。
有期年金
保険者(=年金受取人)が生存している限り、契約時に決めた一定期間だけ年金を受け取れる。
被保険者が死亡した場合、年金の支払いは終了する。早期に亡くなると、元本割れや、返戻率が低くなるリスクがある。
確定年金
被保険者(=年金受取人)の生死に関係なく、契約時に決めた一定期間だけ年金を受け取れる。
被保険者が死亡した場合、遺族に年金が支払われる。
保証期間の有無で分類
保証期間付終身年金
被保険者(=年金受取人)が生存している限り、一生涯年金を受け取れる。ただし、保証期間中は生死に関係なく受け取れる。
被保険者が死亡した場合、保証期間中は、遺族に年金が支払われるが、それ以外の期間は年金の支払いは終了する。
保証期間付有期年金
被保険者(=年金受取人)が生存している限り、契約時に決めた一定期間だけ年金を受け取れる。ただし、保証期間中は生死に関係なく受け取れる。
被保険者が死亡した場合、保証期間中は、遺族に年金が支払われるが、それ以外の期間は年金の支払いは終了する。
積立方法で分類
安全性を求めると運用の成果が上がりにくいのも事実です。そこで、リスクをともなうがリターンも期待できる「変額個人年金保険」もあります。これは、保険会社の運用実績によって年金額が変動する保険で、相対的に高い収益性を求める場合に向く保険商品です。
しかし、元本割れのリスクがあるなど、利用にあたっては仕組みをよく理解する必要があります。一般的に、死亡給付金には最低保証がありますが、解約返戻金(解約した場合の払い戻し金)には最低保証はありません。