悩みの80パーセントは疲れが原因

 仏教で「色心不二」と言うように、肉体(色)と心は互いに影響しあっている。競争社会であり情報過多で忙しい現代では、頭や気持ちや心の疲れが体の疲れに結びついていることが多い。

「もし、疲れというものがなかったら、人間の悩みの80パーセントは消えてしまうだろう」

 そう言われて、「ウーン、確かにそうかも」と深くうなずいてしまうとしたら、あなたは日頃から、かなりお疲れでは?」(『仕事と愛』)

 「悩みの80パーセントは疲れが原因「である」とは、あまりに日常的で見落としがちな真実です。

 高度成長期は肉体的な疲労が中心でしたが、現代では頑張ってもなかなか報われず、気疲れや精神的プレッシャー、将来への不安を感じている方も少なくありません。疲労の質が昔とは異なってきています。

 実際、ストレスは、がんになる確率を高めるなど、心身の敵です。「ストレスの多い人は少ない人に比べて、がんになる率が20%ほど高く、がん発症後の死亡率は90%近くも高かった」という試算があります。ストレスは万病の元なのです。

参考

『心を癒す  ストレス・フリーの幸福論』講義」での質疑応答 から

 ストレスのなかにある人は自己評価が低くなっている。ストレスのなかにある人は、自分に対する評価が低くなっています。少なくとも、そのときは自己評価が低くなっていて、自分に対してマイナス思考になっているのは、ほぼ間違いないのです。それを、「ちょっと待ってください」と言って、その人が今までやってきたことや、その人に対する見方で、「ほかの人は、あなたのことをこんなふうに見ているんですよ」と、その人が自分では気づいていないところを教えてあげることは、非常に大事なことなのです。仕事もできて頭もいい人であっても、悩みを深く考える傾向はあり、マイナス思考になりやすい。どんな人にもほめるところはある。それをプラス思考に変えていくには、どうしたらよいかということですが、やはり、「人の言葉」で立ち直るのです。それが大事です。わざと作為的に持ち上げる必要はないのですが、素直にスッと感じたことを言ってあげればよいわけです。どんな人でも、ほめることはできるのです。相手が悩みやストレスのなかにあるときに、ちょっとした言葉が使えるかどうか。人は、けっこう冷ややかに見ているところがあって、「この人は、いつもほめられているだろう」と思うような人に対しては、「どうせほめられているだろうから、私が言っても、そんなのは無駄だ」ということで、かえって意地悪なことを言ったり、腐してみたくなったりすることもあります。しかし、同じ人間ですから、やはり、ほめる言葉を言ってあげると、元気になることはあります。こうしたことは、夫婦関係などでも役に立つのです。 「相手が悩みやストレスのなかにあるときに、ちょっとした言葉が使えるかどうか」ということは、大きいのではないかと思います。

 

 心の力で病気を治すには病気は自分で治せると信じることです。

 心の力で病気を治すためにもっとも大切なことは、「病気は自分で治せると信じる」ことです。そして、「人生は一冊の問題集である」ととらえることで、病気をきっかけに、自分の人生の意義や価値を見つけ、心の成長につなげることができます。

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