2050年の人類に「躍動に満ちた経験」を用意する

 例えば、リニア新幹線で日本の主要都市が1時間程度で結ばれるならば、日本人はより密度の濃い経験ができる。関西から東京に通勤したりその逆をやったりする社会が目の前まできている。宇宙空間を利用した旅客機を開発できれば、東京-ニューヨーク間は2時間で結ばれるという。こうした交通革命による「時間短縮」が、人類全体の一生の持ち時間を何倍にもする。

 魂修行の経験を考えた時、人間の経済活動や住空間として、海洋開発や宇宙開発を進めることは、未来人類から見て必要なことです。

 人口約4500万人を抱える東京圏は世界で最も躍動的な都市だが、港区など中心部でも容積率はニューヨーク・マンハッタンの10分の1程度。高層ビルを建てる余裕はまだまだあり、さらに巨大都市へ大改造することは可能です。

 「躍動に満ちた経験」の最たるものは、ニューヨークのように多様な人種・民族が混じり合って生きる経験だろう。「移民」と言うと、日本人には拒否感が強いが、「魂の経験」の視点から積極的な考え方を導き出すこともできる。

 2050年以降に人口100億人時代を迎えるということは、それだけ多くの魂が「現代に生まれ、人生経験を積みたい」と考えているということ。100億人がある程度豊かに生活できるためには、食糧増産革命やエネルギー革命がどうしても必要になるし、これらの人たちの生活を支えるたくさんの仕事も生み出しておかなければならない。

 2050年以降の人類に「魂として躍動に満ちた経験」を用意するということが、今の時代の企業家の使命でしょう。

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