BCGダイヤモンド

 事業のライフサイクルからの示唆を経営戦略に重点を置いたフレームワークに、「BCGダイヤモンド」があります。

 BCGダイヤモンド戦略とは、事業の一連の流れを「創造期」「成長期」「優位性確立期」「効率性追及期」の4つのステージに分け、それぞれに事業化、事業戦略の策定、オペレーション業務の徹底、そしてイノベーションという行動を選択する戦略を指す経営用語です。

 

創造期

 新たな事業化の種が世の中(市場)に続々と投入されては、淘汰されて消えていくということが起こります。そして、一部の種が芽を出し、事業として確立される時期となります。

成長期

 成長期に入ると、事業規模の拡大に応じてマネジメントレベルも向上させていく必要があります。

 人材の質と量を確保しつつ、組織構造や社内の仕組みを進化させていくことになります。事業を創業した社長にとって、この成長期を乗り越えて企業拡大させて事業を成長軌道に乗せていくことが最も難しく、多くの社長が壁にぶつかっています。

優位性確立期

 企業の成長に伴って事業戦略の重要性は増します。競合企業も多く現れてきますので、それらの企業に対して優位性が確保されない限り、市場の成熟に伴う競争激化によって敗北し、凡庸な企業となってしまうことや企業として廃業することになっていく。

効率性追求期

 優位性を確保することに成功した企業は、外部環境が大きく変化しない限り収益を上げ続けることができます。次は効率性を追求することになります。一方、外部環境が変化すると、再度優位性を確立できるように施策を検討することとなります。

 

 このBCGダイヤモンド戦略「効率性追及期でイノベーションを創出することで、再び創造期のステージに入る」という点では、プロダクトライフサイクルと異なります。

 「製品の寿命」と「事業の運営」両方のライフサイクルを併用することで、売上・利益を最大化する効果が期待できます。複数の事業を運営する多角化経営を行う企業が増える中で、BCGダイヤモンド戦略は重要な経営戦略と認識されています。

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