理想の設定

 実現を望む理想を、「小さな理想」「中規模の理想」「大きな理想」の三種類ぐらい持つのがよい。

 いきなり大きな目標は達成できない。

 手順を踏み、梯子の段を上るように着実な気持ちで上っていくのが大切である

 幸福の科学大川隆法総裁は、『成功の法』で以下のように説かれました。

「第一の、理想設定の段階について、私は、常々、三段階法を推奨しています。実現を望む理想を三種類ぐらい持つように、常々、提言しています。それは、「小さな理想」「中規模の理想」「大きな理想」の三種類です。
 大きな理想だけを掲げても、現実性がなく、理想を失っていく人が多いのも常でしょう。
 また、小さな理想のみを追いつづけて、大成することなく生きていく人がいることも事実でしょう。
 小さな理想のみを追い求めるタイプの人のなかには、専門職肌、技術者肌、芸術家肌の人が多いように思います。彼らが、その領域において、そうとうの技能を持っておりながら、いま一つ、大成していかないのは、小さな目標、小さな理想ばかりを追い求めていることが多いからなのです。その背景としては、「大志を持つことが大事だ」ということを忘れているのです。
 したがって、私は、「大目標」「小目標」、そして「中ぐらいの目標」の三つを持っていることが安全であると思います。
 いきなり大きな目標は達成できません。「小さな目標を達成していく過程において、自分の実力を磨いていき、その実力について確信をしていく。次に、中規模の目標にかかっていく。そして、大目標にかかっていく」ということが大事です。こういう手順を踏み、梯子の段を上るように、着実な気持ちを持ちながら上っていくことが大切であると私は考えるのです。
 発展的自己実現をしていくためには、常に、二重、三重の目標を持っていることが大事でしょう。」
(250~252ページ)

 

なぜ理想がすぐに実現しないのか

 まずは、時間を耐えて、努力を重ねること。

 そのなかに表れてきた天意を、冷静に、読み違えないようにすること。

 そのとき、自分の思いが天意に反していると分かったときには、潔く軌道修正していくこと。

 大川隆法総裁は、『感化力』で以下のように説かれました。

「人生修行において、理想を実現する際に、いちばん大事な勘どころは、「時間を耐える」ということです。これが非常に大事なのです。
 理想というものは、正念、正しい念を持ち、時間を耐えて修行していくなかで、必ず実現していくものです。理想の実現を願っているのに、よい結果が出ないので焦ったり、それが執着になったりするのであれば、正しい修行のあり方ではないのです。
 理想の実現を焦って苦しみをつくってしまう場合には、その理想実現の願いが、ほんとうに心の深いところから出ているものではなく、心の非常に浅いところでの思いなのではないかということを、点検する必要があります。
 正しくない願いは成就しないほうが幸福なのです。ところが、それが分からないことは多いのです。
 たとえば、「自分は、こうしたい。こうするのが天の意志だ」と思うことがあるでしょう。しかし、時間がたってみると、「あのときに実現しなくてよかった」と分かる場合もたくさんあるのです。
 自分の願いが、天意、天の意志に適ったものであるかどうかの判断は、その時点での自分の認識力にかなり支配されます。そのため、忍耐をしながら努力している過程で生じてくる結果を、冷静に見る必要があります。それがどのように表れてくるかを見て、天意がどちらにあるかを判断することです。
 それによって、「天の意志は、自分が思っていることとは違う」ということが分かったときには、その天意のままに運命を受け入れる覚悟をすることが大事です。
 人間心で思うことには、正しくないものもあります。その時点での判断材料を集めて考えてみて、それが正しいと思えても、何年かたってみると、「自分には、もっとよい道があった」ということが分かる場合もあるのです。
 したがって、最初にも述べたように、正念において大事なのは、「時間を耐える」という気持ちです。時間を耐えて修行しているなかに天意がはっきり出てくるので、それを読み違えないようにしてください。
 そして、それが自分の思いとは違う方向に流れていると、はっきり感じたならば、潔く軌道修正をすることも大事です。」
(44~47ページ)

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