仕事での学び

 仕事を単なる有用性の尺度だけで考えるのは問題であって、ビジネスの場というのは、人生経験の場でもあり、真理を人々に伝える場でもある。

 人間は互いに影響を与え合う存在であるから、人間について、人間学について、人生哲学について、職場を通じて学ぼうとすべきである。

 また、ビジネスの世界は人間観察の場としても非常に重要であって、人間の基本的パターンを知り「経験」という名のストックを増やしていくことが、自らの人間的な進化にもつながっていく。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『成功の法』で以下のように説かれました。

「私は、みなさんに「仕事は非常によくできるのだが、人間的には、どうもいただけない」というような人にはなってほしくないのです。「彼は有能だが、とにかく、お付き合いはごめんだ」と思われ、その人が席を立っただけで周りの人がホッとするような人間には、なってほしくないと思います。
 そのためには、仕事というものを、単なる有用性の尺度、「役に立ちさえすればよい」という尺度で考えるのは問題であろうと思います。
 ビジネスの場というのは人生経験の場でもあります。そして、ビジネスはまた、真理を人々に伝える場でもあると私は思うのです。
 人間は、いろいろな言葉の端々に、互いに影響を与え合う存在です。ある人の存在が他の人に影響を与えているのです。ある人の言葉の端々に、人を導くものがあってよいのです。
 そうであるならば、単に仕事上の工夫をするだけでなく、人間について、人間学について、人生哲学について、職場を通じて学ぼうとすべきではないでしょうか。
 自分より優れた人がいるならば、その人から学んでいくことは、非常に素晴らしいことです。また、自分より見劣りがすると思われる人であっても、その人なりのよい面があれば、それを学んでいくこと、あるいは、その人が常に失敗をしつづける人であるならば、「何ゆえに、その人は失敗をするのか」ということを学んでおくことが、よい勉強になります。
 もう一つ、ビジネスの世界において大事なことは、「人間観察の場として非常に重要である」ということです。
 ビジネスの世界には、「よくも、これだけ多くの種類の人がいるな」と思うほど、いろいろな種類の人が集まっています。そのような人たちから、自分がいったい何を学べるかということです。そして、「どのような人間がいるのか。どれだけの個性を持った人間がいるのか」ということを知ることは、それ自体が一つの力でもあると思います。
 大事なことは、「いろいろな人と付き合うことによって、また、仕事をすることによって、彼らから学びうる」ということです。
 特に、「人間の基本的パターンを知る」ということが大事だと思うのです。「このようなタイプの人は、こういう考え方をしていくのだ」ということを知ることは、それだけ、あなたがたの知識に、「経験」という名のストックが増えていくことでもあります。いろいろな人間の類型を知り、「それぞれの人が、どのような考え方をしているのか」ということを、深く深く学ぶことです。
 この学びの深さに限度というものはありません。深く深く学んでいくことが、やがて、自分の人間的な進化にもつながっていくのです。
 「仕事ができる」ということだけではなく、真の意味で、もっと欲を出してみること、「同時に人生修行をもしよう。人間観をも高めよう」という貪欲な思いで日々を生きることが、大切なことではないでしょうか。」

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