スランプ

 「スランプになったことがない」という人の場合、えてして、ごくごく平凡に生きていることが多いため、スランプに落ちようがないだけである。

 あくまでもスランプとは、才能なり、業績なり、志なり、理想なり、そういうところに、ほかの人とは違った非凡なところ、優れたるところを持っていたか、あるいは、そういう自分であろうと努力している人だからこそ、なるものである。

 スランプで苦しんでいる方は、「スランプになるということは、何らかの面で、あなたが優れた人物であることを意味している」ということを、まず知っていただきたい。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『忍耐の法』で以下のように説かれました。

「「スランプになったことがない」という人の場合、えてして、ごくごく平凡に生きていることが多いため、スランプに落ちようがないだけなのです。そういう意味では、「スランプがない」というのは、必ずしもありがたいこととは言えません。
 ろくに勉強もせず、運動もせず、仕事もせず、人間関係も全然考えずに、ただ、海のなかをフワフワしているクラゲのように生きている人にとっては、スランプ自体がないかもしれませんので、そういう場合は、どうぞ誤解なさらないでください。
 やはり、スランプとは、ある程度、他の人よりも優れて調子のよいときがあったり、才能なり仕事なりについて、「すごいですね」と称賛されたりするような人が、あるとき急に調子が悪くなることによって感じるものなのです。
 例えば、野球にしても、もともと一割しか打てないバッターが「スランプだ」と言ったところで、それはスランプではなく、「才能がない」ということでしょう。「どうしたのだろう。スランプだ。ボールが逃げていく」などと言っても、最初から当たらないものは当たりません。三割、四割と打っているバッターが打てなくなったらスランプでしょうが、そのへんについては勘違いしないようにしてください。そもそも基礎能力そのものに問題がある場合は、「スランプだ」などと言わずに、その能力を上げる訓練をしたほうがよいのです。
 あくまでも、スランプとは、ある程度、才能があり、仕事もエネルギッシュにこなしているような人の調子が悪くなることです。あるいは、理想が高く、常に、それを追い求めており、自分への要求レベルが非常に高いために、完全主義というか、「自分は、勉強も、運動も、仕事も、百点でなければ気が済まない」と思っているようなタイプの人だからこそ、スランプになるのです。
 そういう意味で、幸福の科学に集っている人には、理想家肌で、理想を求めているタイプが多いため、「『百パーセントの自分』、あるいは、『百点の自分』でないと、すごく落ち込む」という人もいるのではないでしょうか。
 何においても、「今まで、うまくいっていたのに、今年に入ってから急に調子が悪くなった」などということで悩むこともあるかもしれません。確かに、いろいろなところにスランプのきっかけはあると思います。
 このように、スランプで苦しんでいる方は大勢いるとは思いますが、最初に理解しておいてほしいことは、これまでに述べたとおり、「『スランプになる』ということは、何らかの面で、あなたが優れた人物であることを意味しているのだ」という点です。これを、まず知ってください。
 才能なり、業績なり、志なり、理想なり、そういうところに、ほかの人とは違った、非凡なところ、優れたるところを持っていたか。あるいは、そういう自分であろうと努力しているか。そういう人だからこそ、スランプがあるわけです。」
(33~35ページ)

「調子の悪いときには自己否定的にもなり、「自分は駄目なんだ」と、あれもこれも否定してしまい、やることなすこと全部が気に入らなくて、追い詰められることがあります。そういう人のなかには、やがて鬱病になり、ついには自殺する人すら出てきます。
 こうしたことは、優秀な人にもよく起きることです。むしろ、「自分は優秀だ」と思っているからこそ、行き詰まりを感じて自殺してしまうのですが、これは、心の持ち方の問題ですから気をつけなくてはいけません。
 こういうときには、偏差値の力では乗り切れません。やはり宗教の力が必要です。もう少し強くなって、踏ん張らなくてはいけないでしょう。そうでなければ、あまりにも、この世に生まれてきたかいがなさすぎます。小さな世界における競争の勝ち負けだけで、自分の人生のすべてを判断してしまうのは、残念でなりません。
 また、本業で成功している人は、それ以外での失敗が、ずいぶんこたえるようであり、ほかの人からすれば、「よくある話だ」と思うようなことで気を落とすことがあるのです。例えば、人間関係等の問題については、友達との問題、親との問題、夫婦間での問題、子供に関する問題、あるいは、隣近所の人との問題等、さまざまにあるとは思いますけれども、普通に考えれば取るに足らないことでつまずき、思い悩んだ結果、本業に影響して、それまで駄目になることも多いようですから、気をつけなくてはいけません。
 もちろん、スランプに陥っている人にしてみれば、過去に光り輝いていた自分や、理想的な自分に比べて、現在の自分が非常に惨めな状態に感じられるのでしょうし、その気持ちには、同情して余りあるものがあります。
 しかし、第一点目として、「スランプに陥る人は、優秀な人格を持っているのだ」ということを自分で認め、受け入れてください。」
(32~39ページ)

 スランプの原因で最も多いのは オーバーワーク(過労)である。

 スランプに陥りそうなときには、事前にスケジュールを洗い直してみて、適度な休みを入れていくこと。

 憂鬱で不幸感覚が強くなる、だるくいらいらして愚痴っぽくなる、判断を先延ばしする、他人をよく思わなくなるというような兆候があれば、霊障によるスランプなので、「危ないな」と思うことから対策が立ちはじめる。

 大川隆法総裁は、『感化力』で以下のように説かれました。

「スランプの具体的な原因としては、オーバーワーク(過労)が最も多いと思います。
 したがって、スランプに陥りそうなときには、「自分の現在の体力や気力、知力で、どの程度までもつか」ということを考えてみて、一週間先、あるいは一カ月先までの行動計画、スケジュールを洗い直してみることが必要です。
 その結果、「どうしても無理がある」と思ったならば、適度な休みを入れていく以外に手はありません。「現在の体調からすると、このスケジュールでは少し危ないな」と思ったときには、事前に適度な休みを入れることです。
 ときには不眠不休で働かなくてはならないこともあるでしょうが、よい仕事を長く続けていくためには、適度な休みを入れることが大切です。休みを入れた分は別の日に取り返せばよいのです。
 しだいに低空飛行になって、地面すれすれを、ふらふらと飛んでいるよりは、いったん着陸し、給油を行い、機体をチェックして、再び飛び上がったほうが、よい結果が出るのです。
 「自分に適度な休みを与えることも知恵の一つだ」ということを知ってください。
 スランプといっても、普通のスランプとは少し違い、霊障によるスランプの場合もあります。霊障とは、何らかの悪しき霊的な影響を受けている状態、悪霊に取り憑かれている状態のことです。世の中には霊障の人も多いので、いろいろな人に会っていると、自分も霊障になることがよくあるのです。
 霊障になると、憂鬱で不幸感覚が強くなります。ビジョンは暗くなり、物事が悪くなっていきそうに感じられ、消極的な思いが強くなるのです。
 そして、肉体はだるく、いらいらして、愚痴っぽくなってきます。
 また、判断力が鈍り、明快な結論が出せなくなって、判断を先に延ばすようになります。
 さらには、他の人のことをあまりよく思わなくなります。たとえば、他の人に仕事を任せても、きちんとやってくれないような気がするのです。
 そのため、「あの人は信用できない。この人も信用できない。自分でやらなければ」と思って発奮するのですが、思ったほどのことはできません。そして、「他人も自分も信用できない。神様も信用できない」という心境になり、ますますスランプに陥っていくのです。
 こういう兆候に気づいたときには、「霊障型スランプではないか」と疑ってみてください。単なる体調不良ではないことも多いのです。
 人間は、「自分はスーパーマンではないのだから、スランプになることもあるのだ」という認識を持たなくてはなりません。そして、スランプの兆しを発見したならば、「危ないな」と思うことです。そこから対策が立ちはじめるのです。」

 仕事がどれもうまく行かない原因は、自分自身のイメージが暗いことではないか。

 その原因は、過去の挫折体験だけでなく、現在も自信がないこと。そして、その根本に健康に不安があることがないか。

 暗い思いは失敗者を引き寄せる。常に成功のイメージを持っている人は、成功者を呼び寄せる。

 積極的なイメージを持って、小さな成功体験を何かつくり、これを積み重ねていくこと。毎日毎日 新しい発明、発見をして、積極的な生き方をしていくこと。

 総裁は、『成功の法』で以下のように説かれました。

「「イメージが積極的であるか、消極的であるか」ということだと思います。イメージ自体が暗ければ、どうしても成功は難しいのです。
 そこで、イメージが暗い人に私は言っておきたいのです。
 おそらく、その原因は、過去の挫折体験だけではないでしょう。あなたは現在においても自信がないのではないでしょうか。
 その自信のなさは、必ずしも精神的なものだけではないでしょう。実は、「自分自身の健康が優れない」というような原因もあるのではないでしょうか。
 したがって、常に積極的イメージを持ちつづけるためには、健康管理ということが大事です。否定的な想念が浮かびやすい人は、まず、体づくりをし、健康生活をつくることから始めていくことが大切です。
 暗い思いというものは、結局、失敗者を引き寄せる傾向があるのです。人間の心は磁石のようなものであり、「類は友を呼ぶ」のです。常々、失敗のイメージを心に持っている人は、そういう失敗をいかにも起こしそうな人を、また呼び寄せることになります。
 これに対して、常に成功のイメージを持っている人には、失敗を起こさせるような人が近づいてきても、どこかで価値観がみ合わず、相手は、何となく雰囲気的に違うものを感じて、離れていくようになります。こうして、“疫病神”から逃れることができるわけです。
 事業の成功・不成功も、人との付き合いから始まっていきます。そのように考えてみると、「常に、肯定的、積極的イメージを出しつづける」ということが、どれほど大事であるかが分かるでしょう。それは、肯定的、積極的イメージを出すことが、実は、そういう人たちを呼び寄せる原因となるからです。肯定的、積極的な人たちが集まってきて、成功しないということはありえないのです。
 そのためには、まず、「ある程度の成功体験を積む」ということも重要です。積極的なイメージを持つことによって、「小さな成功体験」を、何かつくってみてください。それは実に小さなものでもよいのです。
 商売成功の秘訣は、まず相手に関心を持たれることです。あなたという人間に対して関心を持たれるということが、すでに成功の第一歩なのです。相手が、あなたに対して、「一度、お付き合いをしてみたい。そして、長く付き合ってみたい」という気持ちを抱くことができるかどうかということなのです。
 これゆえに、磁石のごとき人格の力を発揮することが大事であると思います。それは、「常々、積極的イメージを持つ」ということです。
 もう一つには、「毎日毎日、新しい発明、発見をしていく」ということもあります。
 常に新たな目標を打ち出し、常に新しい発明をしていく人のところには、積極的な雰囲気が漂ってくるようになります。「AがだめならB。BがだめならC」と、次々と新しい手を打っていく人には、どのような悲観的な人が近寄ってきても、どうすることもできないのです。」

 

仕事中のイライラを乗り切る

 心が荒れてきたと思ったら、洗面所などに行って ほんの一分ぐらい深呼吸をする。

 鏡にむかって、ニコッと笑って気分を切り換える。

 体調も悪く、天気も悪くて憂鬱なときには、やや派手めの服装をして、鏡を見てニコッと笑ってから出かけることで気分を活性化させる。

 大川隆法総裁は、『感化力』で以下のように説かれました。

「仕事が忙しいと、しだいに疲労が蓄積して、心の状態が悪くなりがちなのです。
 したがって、一日のなかに何回か節目をつくり、自己の心の状態をチェックすることが大切です。
 そして、「人に対して、きついことを言いはじめた。心が荒れてきたな」と思ったならば、いったん席を外し、洗面所などで深呼吸をするのです。ほんの一分ぐらい深呼吸をするだけで、心はかなり穏やかになります。
 また、その場所に鏡があるときには、自分の顔を映してみて、疲れた顔や険しい顔をしていたならば、ニコッと笑って笑顔をつくります。
 そして、「よし、頑張るぞ。あと五時間だ」などと思い、戻って仕事を始めるのです。そうすると、一時間か二時間はもちます。
 その後、また心が荒れてきたら、同じことを繰り返していけばよいのです。
 このように、自己をチェックしながら、努力して気分を切り替えていってください。
 ある程度、これを続けていくと、短時間で切り替えができるようになり、「いけない」と思った瞬間に、呼吸を整え、ニコッと笑えるようになります。ほんの五秒か十秒で切り替えられるようになるのです。
 営業等で外へ出るとき、雨の日などは憂鬱で嫌なものです。
 この場合も考え方は同じです。訪問先の玄関の前まで行き、自分を俳優、役者だと思い、ニコッと笑いながら入っていくのです。
 そうすると、なかの人たちが、「何かよいことがあったのですか」と何度も訊いてきたりします。笑っているだけで、そうなるのです。
 世の中の人は、いつも悪い話ばかり聞いているので、よい話を聞きたくてしかたがないわけです。
 体調も悪いし、天気も悪く、「気がめいって、どうしようもない」というときがあります。こういうときには、気分を高めるために、やや派手めの服装にするという方法もあります。
 たとえば、赤いネクタイをつけ、鏡を見てニコッと笑ってから出かけるのです。赤い色を見ると人は興奮するので、その分、気分が活性化します。そういう効果があるのです。
 内面をなかなか変えられない場合には、このように、外面を変えることも大事です。外面を変えると、内面も変わることがあるのです。
 それから、自分の調子が悪くても、相手が喜んでニコッとすると、自分も調子がよくなってきます。そういうことは、よくあります。また、人からよい話を開いても調子がよくなります。
 以上、幾つかの方法を紹介しましたが、努力をしてみてください。絶対に道は開けます。」

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