窓際族

 能力があって優秀なのに、なぜか窓際族の人は人間関係がうまくいかないことが原因であることが多い。

 それは、元をたどると、幼少時からの性癖、性格にもとづいている。一度、徹底的に反省をして、人間関係を上手に築いている人と自分との違い、その発生の原因について よくよく振り返ってみるとよい。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『「幸福になれない」症候群』で以下のように説かれました。

「左遷されたり、窓際になったりした人たちのなかには、仕事で失敗した人とは別に、「人間関係がうまくいかなかった」という人がいます。
 企業のなかには、たいへん能力があり、優秀であるにもかかわらず、なぜか出世しない人がいるのです。これは、いわゆる学者肌の人に多いようです。頭は非常によいのに、学者肌であるため、チームワークを乱し、交渉力もなく、ひとりでボソボソとやっているような人は、やがて専門職のほうに回されることが多いのです。
 銀行などには「調査役」という肩書があります。この調査役には、比較的若い人から高年齢の人まで二十年ぐらいの開きがあって、そのなかには窓際に近い役割もあるようです。
 あるいは、「副」がつく役職もそうです。商社などでも、副参事や副部長といった、「副○○」という肩書の役職に就く場合には、窓際であることがよくあります。これはラインから外れるということなのです。肩書だけはそれらしく見えても、実際の仕事はなくなるのです。
 これは、たいていの場合、人間関係がうまくいかないことが原因のようです。それは元をたどると、幼少時からの自己形成にまでさかのぼります。一朝一夕でそのようになったのではなく、小さいころからの性癖、性格にもとづいているのです。
 そうであるならば、人間関係がうまくいかなかった人は、一度、徹底的に反省をしてみる必要があります。自己反省です。これをやらなくては、どうにもなりません。「何ゆえに自分は人間関係がうまくいかないのか」ということを、みずからに問うてみるのです。
 「自分自身の、人間としてのあり方、考え方、性格に、何か不自然なものがあるのではないか。自分の行動の仕方に、何か問題があるのではないか」 そうしたことを自己反省していただきたいのです。そして、人間関係をじょうずに築いている人と自分との違いがどこにあるのかを、よくよく振り返ってみていただきたいと思います。
 できれば一日に三十分ぐらい自分を振り返り、幼いときから現在まで、年代を区切って自己反省をしてみていただきたいのです。生まれてから、三、四歳までのこと。次に、五、六歳までのこと。さらに、小学校の低学年や高学年、中学校、高校、大学までのこと。社会に出てからのこと。このように、ある程度、年代を区切って、過去を振り返ってみることです。
 そして、「現在の自分の性格が、どのような原因から発生しているのか」ということを探ってみるのです。
 それは意外に、子供のころにわがままだったことが、そのまま出ているのかもしれません。また、一人っ子であるために、人間関係をじょうずに築けないのかもしれません。田舎に育ったことが、都会の生活のリズムや形態に合わないのかもしれません。あるいは、仕事そのものが、自分の性格と合っていないのかもしれません。
 このように、一度、自分史というものを徹底的に振り返り、よく考えてみることが大事です。そのときに、何らかの反省点が必ず見つかるはずです。そうすれば、会社での出世うんぬんはともかくとして、まず、人間としての自分の修正はできます。少なくとも、人間として立派になることは可能なのです。」
(235~239ページ)

経営と真理 へ

「仏法真理」へ戻る