新しいニーズをつくる

 たとえば、他が売っていない品を売ったり、おまけをつけたり、新発売の製品を出したりして短期的に儲けることは可能であるが、長期的にはだめになっていく。

 また、自分にとって神風が吹くようなことも、実際には考える以上にあるものであるが、しかし、それに頼ってはならない。そのときには、次なる備えをしていかなければならない。

 根底において、環境がよかろうが悪かろうが、景気がよかろうが悪かろうが、一定以上の打率を維持することができるよう、内容を充実していく必要があるのである。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『常勝思考』で以下のように説かれました。

「短期的に儲けることは可能です。商売をしている方であればおわかりでしょうが、短期的に儲けることは簡単にできます。たとえば、他の人が売っていないような品を仕入れて売ったり、おまけをつけてみたり、あるいは新発売の製品を出したりと、短期的には、いろいろな商売の仕方があります。
 それは一時期は当たります。しかしながら、長期的にはだめになっていきます。アイデア商品などでヒットして、一時期ものすごく儲かったりすることがありますが、そうしたものというのは必ずライバルが出てきます。真似する者が出てくるのです。そして競争されると、だんだんだめになっていきます。あるときまで景気のよかったものが、競合者が出てくると落ちてくるということがあるのです。
 たとえば、地の利がよく、まったくホテルがない所に、「いい場所だ。ここに建てれば儲かる」と思って、ホテルを建てたら、案の定、儲かったとします。それで、「うまくいった」と思っていると、競争相手が参入してきて、すぐだめになっていきます。
 このように、目新しさだけで勝負した場合には、やがてどこかで失敗をして、衰退していくことがあります。したがって、他の人ができないような目新しいビジネスに挑戦するということは大事ですが、それが成功した段階において、心しなければならないことがあるのです。
 ホテルにおいて大切なことは何かというと、やはり、何度も同じお客さんに来てもらうことです。一回泊まったお客さんを、また来たいという気持ちにさせるためには、サービスのよさ、内容のよさが必要です。「周りには、ほかにホテルがないから、たまたま来た」というのではだめで、それで「儲かった」などと言っていたのでは、だんだんと客足は遠のいていきます。やはり、何度も来たいと思わせるようなサービスをしていくことが大事です。
 ホテルがほかになければ、そうした工夫をしようがしまいが、全客室の八割ないし九割にお客さんが入るわけですが、やがて同業者が参入してきたときに、真の実力が明らかにされます。もっとサービスのいいところが出来れば、とたんに採算がとれなくなって潰れていきます。
 一見、非常に好都合なこと、便利なこと、自分にとって神風が吹くようなことというのはあります。そうしたものに出会うことも、実際、考える以上にあります。しかし、それに頼ってはなりません。そうした幸運というものは、あることはあるので、それは受け入れてもけっこうですが、その幸運がきたときには、すでに次なる備えをしていかなければなりません。
 そして、根底において、基底においては、環境がよかろうが悪かろうが、景気がよかろうが悪かろうが、やはり一定以上の打率を維持することができるように、内容を充実していく必要があるのです。これは地味ですが、きわめて大事な考え方なので、みなさんもどうか学んでいただきたいと思います。」
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