器に応じて置かれる立場は変わる

   World Teacher’s Message No.264

 能力相応に仕事が変わる

 『人格力』では、「自分の能力が変化すれば必ず環境も変化する」と述べています。

 例えば、メーカーに勤めていたとします。普通はメーカーなら、地味なタイプの人や機械が好きな人が多いと思いますが、英語の勉強を一生懸命して、英語がよくできるようになって目立ってくる。あるいは、いろいろな資格を取るということになってきたら、能力の変化に合わせて、居場所が変わってきます。

 もし、地方の工場に勤務していたとしても、「英語がよくできる」ということが噂になって、能力として認められてきたら、会社としては損得勘定から見ても、外国との取引関係があるような部署に移すようになります。絶対そうなります。

 「海外の人に自分たちの製品を売り込んでみたい」という夢を持っていたとして、現実には「英語の能力が上がる」という客観的な指標がつくと、いつの間にか自分の人事が異動して、そういう場所に行くわけです。そうなってくることがあります。

 「田舎に勤務しています」「九州の南端の方の工場でやっています」「カルスト台地の工場でやっています」という人のなかには、「環境が悪いからできないのだ」と考えることがあるかもしれません。

 「そんなところで英語なんかやったって、何の役に立つのか」と思うかもしれません。しかし、そこで英語をコツコツと勉強している姿が いろいろ目撃されたり、たまには社内の試験や公的な試験もあると思いますが、そこで思いがけないような成績を取ったりしたら、「そこに置いておくのはもったいないかな」ということで、外国人と仕事をするセクションに異動するというのは ありうることでしょう。

 「環境が悪いから、自分は駄目なんだ」と自分が腐る理由にすることは楽ですが、「能力が変われば、環境は変わってくる」ということです。

 器が大きくなったら、あるいは器相応に置かれている立場で「人物だ」と思われれば、いろいろなところから声がかかりますし、使われるようになってくるということを知った方がいいでしょう。

 そういう結果がまだ出ていないのであれば、「まだ自分自身を磨かなければいけない余地がある」と思って、しばし身を潜めて力を磨き、時が来たら一躍大空に舞い上がる淵に潜む臥龍のような気持ちを持つことが大事だと思います。

参考

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