社内情報の共有

多様で複雑な業務と顧客ニーズ

 小規模でも企業では何人かで仕事を分担して、あるいは他の部署と協力して仕事を横断して行っています。それに仕事の一部は外注や委託という方法で、外部の企業との協力関係のもとで行われます。加えて、企業の業務は今日ますます複雑になり、それぞれに専門的な知識が要求されるようになっています。また昨今、企業では正規社員ばかりではなく、アルバイトやパート、派遣社員など多様な人材が働いています。このため、社内での業務経験や業務ノウハウも多様です。
 一方、顧客は、さまざまな要望をもち、低価格でも品質のよい物を顧客側の都合に合わせたかたちで納入を求めてきます。

 

全員で情報を共有し、協力し合う

 このような状況のなかで組織の多様な業務を的確に推進するには どうすればよいでしょうか。まず、担当する仕事について責任を持って果たすことが重要です。ただし、それぞれが多様な仕事を分担して行っていますので、自分の仕事の内容や状況を把握しているだけでは企業としての活動は円滑には進みません。自分の職務だけでなく、周囲の業務内容を把握して協力して対応しなくてはなりません。企業の業務内容をよく理解し、業務状況を理解して課題を把握しておくことが必要です。職場の情報を全員で共有して協力しないと、職場の業務は ますます混乱して、余分な残業までしなくてはならなくなります。そこで、次のような対策を徹底しましょう。

 

各自の仕事の内容を明確にする

業務の進行状況やどんな課題が起こっているか、さらに、どのような問題が発生しそうなのかを職場内で報告する。

自分の仕事の進行状況については上司への報告や連絡、相談を徹底する。

なんでも話し合えるように、職場のコミュニケーションを図る。

 限られた人員で効率的に業務を行うためには、事業内容や業務の進行状況、運営上の課題などについて全員が理解し、全従業員が情報を共有し、進んで関連業務を調整し、同僚を支援することが必要です。そして、相互に注意を喚起できる明るい職場をつくりましょう。

 

部門間・事業間で連携がとれるように定期的に意見交換しているか

 仕事内容が複雑になって専門的な能力が必要になったり、事業規模が大きくなったり、また、複数の事業が行われたりする時、その業務間や部門間、そして、事業間の連携が難しくなってきます。それは業務上のムダを発生させることになります。これを防ぐには、業務スケジュールと進行状況を業務分野別に、そして顧客別に明確にして職場で情報を共有します。そのための定期的な情報交換の場を制度化しておきましょう。さらに、従業員が自ら連携を図るような関連業務の情報を収集するような、そして関連しそうな情報を事前に関連部署に伝達するような、職場づくりを推進しましょう。

 

朝礼やミーティングで、当日の注意事項、業務の問題点、評価できる事項などを報告しているか

 毎日の朝礼で当日の注意事項、発生が予想される問題点などを指示し報告します。責任者だけでなく、業務担当者それぞれからも報告するように習慣づけると、さらに効果が大きくなります。問題が発生してから対応するよりも、あらかじめ発生しそうなこと、注意しなければならないことなど事前に対応しておくことが、業務の混乱を防止し効率的な業務につながります。これらの内容については、記録しておき職場のノウハウとして蓄積しましょう。

 また、問題や注意事項だけでなく、前日の対応でよかったこと、効果的にできたことなども報告して職場のヤル気を高めることも重要です。

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