映画「ボディ・ジャック」

  悪霊による憑依を疑わせるような無差別通り魔事件の続発に合わせたかのように、憑依のメカニズムとその恐ろしさを描いた映画「ボディ・ジャック」がある。

 物語の舞台は現代。主人公のテツ(高橋和也)は、広告代理店に勤める中年コピーライター。元学生運動の闘士だが、その挫折からか社会に出てからも酒びたりの日々を送っていた。

 ところが、ある日を境にテツの身に不思議なことが起きる。街でブツブツとつぶやいている「独り言人間」や酔っぱらい、飲み屋のホステスなどが、青白い幽霊のような顔とオーバーラップして見えるようになってしまった。

  それと並行して、テツ自身の内部にも奇妙な変化が起こる。土佐弁を使う侍の霊(柴田光太郎)の声が聞こえ、ときにはその霊に体の自由を奪われる。「ボディ・ジャック(憑依)」されてしまった。

  だが、この侍の霊は、ある人物(霊)を捜すために、テツにボディ・ジャックしているという。その相手は、地獄を抜け出して地上の人間に取り憑きながら「人斬り」をやっているという。

 テツを取り巻く家族や同僚との間で交錯する思い、侍の霊たちが死後も抱き続ける思い、そして霊たちがボディ・ジャックする真の目的とは一体何か? 驚きのスピリチュアル・ミステリーが展開する。

 この作品の企画・制作にあたった佐々木秀夫氏は、映画制作の意図をこう語る。

 「この映画は、『悪い心を持っていると、悪霊に憑依されて不幸になる。正しい心でいれば、守護霊などに守られて幸福になる』という霊的な仕組みを分かりやすく描いています。映画を観た人に、そうした霊的な事実に気づいてもらえればうれしいですね」

 社会問題化している現代の通り魔事件の背景に、こうした「ボディ・ジャック」が関係しているとしたら・・・ 映画「ボディ・ジャック」は、現代社会に警鐘を鳴らし、私たち自身の「心」を見直すヒントを与えてくれる。

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