憑依による精神病の多くは前世のカルマが原因

 前世において「利己性」という摂理に反した生き方をした場合、それが悪因縁となって、次の再生時に苦しみをもたらすことになります。これが多くの宗教で言われてきた「カルマによる苦しみ(因果応報の罰)」ですが、それは紛れもない霊的事実なのです。カルマによる苦しみは、犯した利己的行為の程度によって、また、再生時の人間環境や社会環境によって、さまざまな形をとって現れます。病気であったり、人間関係のトラブルや家庭問題であったり、不慮の事故や経済的困難などとして生じます。

 憑依による精神病も、そうした前世のカルマが関係して引き起こされるものです。したがって、現在憑依による苦しみを体験しているとするならば、患者本人であれ家族であれ、前世においてその苦しみに相当する利己的行為をしてきた可能性があるということになります。

 しかし、憑依による苦しみをすべてマイナスに考える必要はありません。カルマによる苦しみは過去の罪に対する「罰」であり「償い」であることは事実ですが、見方を変えるならば、「カルマを清算して霊的進化の道を再出発するためのプロセス」とも言えるのです。統合失調症による苦しみの体験は、考え方ひとつでより良い未来に向けての第一歩となるのです。