生まれ変わりと中絶

 子供のほうは、天上界で母胎に宿る前も宿ってからも、実際に生まれられるかどうか非常に心配している。

 母親のほうは堕胎にあまり罪悪感もないことが多いが、例外はあるにしても、愛し合っているカップルにできた子供であるならば、できるだけ生んで育ててあげていただきたいと思います。

 少子化による人口減少も、ほとんど堕胎の問題であり、調整は可能です。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『霊界散歩』で次のように説かれました。

「泣きながら生まれてくるのは不思議な感じがします。人は、喜び、笑いながら生まれてきてもよいのに、なぜか泣きながら生まれてきます。実は、十月十日、お母さんのおなかのなかにずうっといて、真っ暗ななかで、この世に生まれてくるときを待っていた、その孤独な悲しみ、「無事に生まれることができるだろうか」という不安や恐怖心、それらから解き放たれた喜びが、泣き声になって表れてくるのです。母胎のなかにいるときだけでなく、天上界で親子の約束をし、母胎に宿る前に、生まれ変わるための準備をしているときにも、無事に生まれることができるかどうか心配です。特に、現代の日本のように、いわゆる堕胎(人工妊娠中絶)の多い国では、親子の約束があっても、母胎に宿ってみたら、親が子供を堕ろしたくなる場合もあるので、実際に生まれられるかどうかが、なかなか分かりません。お母さんが、「妊娠したけれども、私は仕事を持っているから堕ろしたい」と言い出したり、お父さんが、「子供は要らない」と言ったりして、堕ろされてしまうことがあるのです。子供の魂のほうは、「そんなばかな」と言っているのですが、聞いてはもらえません。日本には昔から間引きの習慣があるため、母親は胎児を自分の臓器の一部のように思っていることが多いのです。そのため、「胎児を捨てる」ということについて、それほど重大なこととは考えず、罪悪感もあまりないのでしょう。その意味では、少子化による人口減少も、ほとんど堕胎の問題であり、調整は可能だと思います。堕胎によって、そのあと人生の混乱が数多く起きているので、ほんとうに困っています。どうしてもしかたのない場合はあるでしょうが、愛し合っているカップルのあいだにできた子供であるならば、できるだけ生んで、育ててあげていただきたいと思います。いまは、「子供一人を育てるのに、最低でも一千万円から二千万円の費用がかかる」と言われていますが、それくらいは何とかできない額ではありません。愛し合っている者同士のあいだにできた子供であれば、なるべく生んでいただきたいし、生まれてくる子供のほうも、そういう気持ちでいるのです。」

 わが国において人工中絶は犯罪です。ただし、母体保護法の14条に医師の認定による人工妊娠中絶として次の二つにあてはまるものは合法としています。

 「妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの」と「暴行若しくは脅迫によって抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの」の二つです。

 しかしながら、「経済的理由~」が、いいように解釈されて、人工中絶は事実上、無制限に行われています。合法として届出されている件数は、平成23年(2011年)は約20万件ですが、実際の数はこの10倍とも20倍とも言われていています。

 しかも、妊娠12週以降は「死産」としての届出となるために、その実態は不明です。中には10代から中絶を繰り返して、本当に愛する人と巡り合い結婚出産となった時に、もう妊娠できない身体になってしまった例もあります。

 わが国の年間出生数は約100万人です。もし、中絶数が発表の10倍あるとしてその数が200万人だったら、出生数は300万人になり、日本の少子化はあっという間に解決しています。

 中絶しても罪にはなりませんが、生まれて来る予定だった赤ちゃんの心に深い傷を残します。

 人は生まれる前に人生計画を作ります。そして、両親と約束して生まれる予定が出来ています。両親が先に生まれてゆき、20~30年ほど遅れて子供になる予定の魂が両親の間に生まれるのです。つまり、中絶すると信頼を裏切る事になるのです。そして、現在は霊界で生まれ変わりのトラブルが増えて混乱していると聞きます。

 公式な中絶の数も毎年数十万と言われますし、非公式な件も含めば毎年百万人位は中絶されている可能性があります。少子高齢化社会の問題はここかもしれません。 現代は毎年百万人ほどの赤ちゃんが生まれます。しかし、本当はその倍の数が生まれる予定になっているのです。

 1940年代から1970年代までは、毎年二百万人以上の赤ちゃんが生まれています。じつは、この世に生まれて来る予定の赤ちゃんは減っていないのです。 少子化が進んだ原因は、中絶が増えた事と関係があるのでしょうか。

 本当の事を言えば、現代日本に赤ちゃんとして生まれて来る魂はエリートなのだそうです。なぜなら、現代の日本は魂修行として最適な時代であり、 天上界の霊人たちはみな日本に生まれたがっていて競争率が高いと聞きます。 「紫式部の霊言」という本にも、「私は現代に生まれる予定でしたが、中絶されて生まれる事が出来なかった」と書いてありました。1000年も名前が残っているような方が生まれる事が出来なかったわけです。 地上に生きている人間は自由意志が与えられており、親子になる約束があったとしても、親の自由意思で予定が変えられるのです。

 なぜ、こんな事が起きているのでしょうか。この世界の混乱が原因だとも思えます。予定通りの両親が結婚すること、そのものが難しくなっているからです。 そのため、普通なら赤ちゃんとして歓迎されるのに、予定外の人と結婚したとか、結婚前に妊娠したとか、離婚したとかあるのです。  

 天上界でもなんとか予定どおりに生まれたいので、必ずしも完璧な状態の夫婦でなくても生まれてこようとします。 予定の両親でなくても構わないとか、結婚前でも相手が現れたので生まれようとしたら中絶されたとか、夫婦の間で生まれたのに離婚してシングルになったら経済的事情でとか・・・

 貧乏かどうかを考えれば、もっと昔の方がずっとずっと貧乏な時代が続いたのです。昔の農村ではどんなに貧しくても子供は産みます。子供は労働力になりますし、小さい時に亡くなる事も多いからです。栄養状態も良くないし、衛生状態も良くないし、戦争があったり、事故があったりで、子供の数が多くないと家がつぶれてしまいます。 現代は、赤ちゃんがそのまま大人になるのが普通ですが、昔は必ずしもそうではないので、普通は産む事が多かったと思います。

 生まれてくる子供は両親の状態は見ています。その状態でもかまわないので、生まれたいと願って母親のお腹に入るわけです。ですから、母子ともに健康に出産が出来るなら、なるべくそのまま生んであげる事が良いと思います。 ただ、中には出産によって母親の命に危険があるとか、愛し合っていないのに妊娠してしまったような時は例外だと思います。 あの世からは隙あれば生まれようとしている方もいます。生まれる約束をしていないけど、無理やり割り込む方もいるのでしょう。

 また、宇宙人も現代には多く生まれているようです。普通の地球人と人間関係が希薄な魂の場合、何処でもいいからチャンスがあれば生まれたいという場合もあるようです。

 逆に、どれほど望んでも授からない女性もいます。肉体的な問題もあると思いますし、過去世のカルマの場合もあるでしょう。

 少なくとも妊娠したと言う事は、あなたの状態を天上界から確認して、それでも生まれたいと願う方がいた証拠です。 人間は魂ですから、ただ精子と卵子の結合だけでは赤ちゃんにはなりません。 つまり、偶然と言うのは無いのです。天上界から見て、あなたの子供になりたいという方がいたのです。 あなたは信頼されているのです。なるべくなら、生んでさしあげるのが良いと思います。 しかし、産んだらそのあとで苦労するかもしれません。しかし、この世界に生まれて来る事そのものが苦労を背負っているのです。貧しいと言う事も魂にとってみれば成長のチャンスでもあるのです。むしろお金持ちの家に生まれて甘やかされる方が魂には危険度が高いかもしれません。あとはお母さんの判断だと思います。

「いらない子」なんていない

 人間は転生輪廻を繰り返し、この世を修行の場としていることを考えると、「生みの親」「育ての親」を絶対とするのではなく、これも自分が立案した「人生計画」ととらえ、その与えられた環境の中で精一杯の人生を生きるという考え方が必要です。

 親も子も「修行だ」ということを知らなくてなりません。産みっぱなしで子供を愛せない親が社会問題となっています。

 自分が幼少時に愛されなかったことを言い訳にせず、これも「親子の縁」の深さを知らなければならないでしょう。

 「産んでくれと頼んだ覚えはない」というセリフがありますが、これも間違いであることをしらなければなりません。「いらない子」はいません。

 皆、「仏の子」「神の子」です。この事実を示すことができるのは「宗教教育」しかありません。

「仏法真理」へ戻る