教師の「うつ」を防ぐために

現代の学校の霊的環境は悪化している

 教員の精神的疾患が増えている原因の一つとして、「学校の霊的環境がやや悪くなっている」という事実があります。

 それは、荒れた家庭が増え、家庭のなかが悪霊生産工場のようになり、子供たち自身がその悪影響を受けているということも、おそらく関係しているでしょう。

 昔の子供たちは純粋だったので、悪霊に憑かれることはあまりありませんでしたが、最近ではそれも変わりつつあります。

 今の子供は、体がすぐ大きくなりますし、小学校三、四年生ぐらいでも大人のようなことを口走ったり、大人に言い返したりする子供も出始めています。ものすごく暴れたり、悪口を言ったり、罵り言葉を使ったりして、大人とけんかできるようになると、たとえ、子供であっても、悪霊に入られてしまうことが起きてくるのです。

 また、先生はそれを抑えることができないばかりか、先生自身もお仲間であったりすることもあります。そういう意味では、難しい状況になっています。

 この背景には、悪霊憑依によって、子供の行う悪さの程度を増幅し、地獄界の仲間を増やそうとする、霊的な動きが活発になっているということがあります。

 参考

教員にも指導実績が求められている

 ただ、教員の精神的疾患の原因として、もう一つ、見逃すことができない点は、仕事のレベル、仕事の出来・不出来という問題です。

 昔は、学校の先生は「先生」というだけで尊敬されていました。しかし、今は、先生になっただけでは尊敬されなくなっています。世の中全体が、「どんな成果をあげたか」「どれだけ効率的な指導をしたか」といった実績に目を向けるようになってきているのです。

 会社などはすべてそうです。世間では、実績のあがらない会社はどんどん潰れていますし、新しい会社や良い会社が発展していっています。

 人々は良いものを求めています。車にしても、家にしても、良いものが欲しいのです。欠陥のある車や、欠陥のある家は欲しがりませんし、古くなった食べ物などは食べたくありません。

 世の中全体の要求がそのようになっているのに、「先生の世界は昔のままでよい」ということでは通用しません。やはり、日進月歩で前進し、より良い仕事をしなければいけません。毎年毎年、改善していかなければ駄目です。

 世の中は正直なものであり、良くなった学校は、評判も上がってき始めます。それは、口コミで正確に広がっていくのです。

 先生がたのなかに、「甘え」があると思います。どんなに若くても、大学を卒業してすぐ教員になっても、「先生」と呼ばれたら、早くも「一国一城の主」のようになります。

 ただ、「先生」と呼ばれる人が大勢いるとしても、その仕事のレベルには人によって大きな差があります。副校長からヒラの教員まで差があるはずです。

 ところが、「先生」という言葉が邪魔をして、上位の教員が下位の教員に対し仕事の仕方を適切に指導できないところがあるのです。そのため、仕事のレベルが足りないのに、人のアドバイスを聞かず、学習しない教員がいるのです。

 「教員になったから、自分は偉い。あとは、楽をしても、一生、うまくいける」という、これまで護られすぎてきた教員の幻想の部分が、今打ち砕かれています。世間の流れと合わないからです。

 先生も良い結果を出していかなければ、親のほうが納得しないため、尊敬を受けられません。尊敬を受けられないと、先生も自信がなくなってきて、次第にうつになったりするのです。

 

教的なバックボーンを持ち専門知識のレベルを上げる

 もう一つ、先生にとっての脅威として、塾との競争もあります。

 現在、勉強を教える技術の競争では、学校は塾に対して完敗に近いと思うのです。塾に勝っている学校は数えるほどではないでしょうか。

 このようになった背景には、「教育界の思想のなかに、共産主義や社会主義という、すでに滅び去りつつある古いものの考え方が深く入っている」ということが大きな原因としてあります。

 それは、「働こうが働くまいが、平等に扱う」「『先生』と呼ばれるようになったら、みな、同じだ」「良い先生も、悪い先生も、給料は同じだ」「同じ年数がたてば同じ給料」というような考え方です。こういう考え方が、亡霊のように立ちはだかっています。

 したがって、「世の中の流れをよく見て、良いものをつくらなければ、尊敬を受けられないし、自信も持てないのだ。うつになるのは、仕事能力が足りないからだ」ということです。

 今、一クラスあたりの生徒数は30人から40人程度ですが、難しい子供がたくさんいるため、先生の力が足りないのです。

 その力が足りない人は、何によって補えばよいのでしょうか。

 一つは、宗教のようなバックボーンを持つことです。これを持つことによって、自信を持って指導ができるようになります。

 もう一つは、自分の専門知識を優れたレベルまで上げることです。それによって、きちんと教えることができるようになります。

 今は怠けている先生が数多くいます。もう一歩先、もう一段上のレベルぐらいまで指導力をつけようと努力することが大事です。

 先生も「予習型人生」を生きる必要があります。ヒラの教員のときに、主任や主事、副校長など、「自分よりも上の役職の人の仕事ができるようになろう」と志し、努力をする必要があるのです。どうか、予習型人生を送ってください。

 結論的には、自分の能力に合わせた結果になるということです。

 

教師は忙しさを言い訳にしないこと

 先生がうつになる理由は、尊敬を受けられないし、いつも、「忙しい、忙しい」と言って、「自分では、もう、どうすることもできない」という状態だからです。「家まで仕事を持ち帰って、テストの採点や授業の準備をしていて忙しい。家庭がもたないほど忙しい」と言っているのです。

 しかし、サラリーマンの世界を見ても、やはり、「忙しい」と言っている人は大勢いるのです。教員と同じように、残業はしているし、仕事のために家に帰れない人は数多くいます。しかし、そのような状況でも、悠々と仕事をする人もいます。これは、仕事能力の差なのです。したがって、忙しさは言い訳にはなりません。

 世間では、「仕事を頼むときには忙しい人に頼め」と言われることがあるほどで、忙しくても余裕を生み出せるような、仕事のよくできる人に頼むと、わりと簡単にできてしまうのです。

 一方、「忙しい、忙しい」と口癖のように言っていても、実際には口癖だけ忙しいという人に頼むと、仕事が増えて増えて仕方ないということがあります。

 サラリーマン社会にはそのような人が数多くいますが、先生がたについても同様のことが言えるでしょう。

 先生のなかには、「もうじきテストか。うわあ、忙しいな。テストの問題を作らなければいけないし、採点もしなければいけない。ご両親との面談では、結果について説明しなければいけない。ああ、考えただけでも大変だな」という人もいると思うのです。

 したがって、教員の精神的疾患の対策としては、仕事能力の底上げ(専門知識のレベルアップ)ということも必要です。

 先生がたは、精神的なバックボーンを持つとともに、仕事能力の底上げを図るように努力していただきたいと思います。

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