魂は妊娠9週目に宿る 中絶は混乱を招く

 日本国内の年間の人工中絶件数はここ数年30万件前後で推移している。だがこれは報告があったものだけで、実際には年間100万件を超えているとも言われる。

参考

 日本では、「身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれがある」場合と、「暴行若しくは脅迫によって又は抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠した」場合には、合法的に中絶できることになっている。

 ただ、「経済的理由」が拡大解釈されて実施されていることが多いのが現状です。特に20歳未満の中絶率は61.8%(2012年)で、半分以上にのぼっている。

 

 9週目に入るころ胎児に魂が宿る

人工妊娠中絶の是非については世界各国で大きく違い、宗教的な理由から全く認められない国もあれば、合法だが反対が根強い国もあり、また、日本のように例外を設けて認めている国もある。

 どの世界宗教も、厳格さに違いはあるが、人工妊娠中絶は禁止している。しかし、医療技術が進み、母体と胎児の状態がよくわかるようになった現代において、どこまで厳格に禁止すべきかの判断は揺れている。

 そこで考えておきたいのが、妊娠のとき霊的に何が起こっているかです。

幸福の科学大川隆法総裁は、著書『じょうずな個性の伸ばし方』で、「妊娠後、三カ月になると、胎児に魂が宿ります。もっとも、妊娠の場合、一カ月を四週単位で数えているので、それは実際には九週目に入るころです」と述べておられます。

  霊的な真実から言うと、妊娠9週目ごろには母親のお腹の中の胎児に魂が宿り、この世に生まれる準備を始める。そこで人工中絶されてしまうと、魂に大きな痛みと恐怖心が傷として残る。また、あの世で結婚を約束してきた魂の一方が中絶され、その相手が将来、結婚できなくなるなど、社会的な混乱も招いてしまう。

 この世に生まれようとする魂は、半分ぐらいの割合で難破するおそれがある船に乗り込むときのように、『もしかしたら、生まれることに失敗するかもしれない』という気持ちを持っています。それでも、この世に生まれることを希望する魂が大勢いるのです」というのが霊的な事実なのです。

 健康上の問題や犯罪による妊娠など、やむを得ない中絶のケースを除き、できれば産んで育てることが望まれる。またどうしても育てられないときに、養子縁組・里親制度の広がりが多くの小さな命を救うことの意義は大きい。

参考

 人間は、あの世から何度も生まれ変わっては様々な時代に魂経験を積んでいる存在です。生まれてくる前には、夫婦や親子になる人と「今回の人生を素晴らしいものにしよう」と約束して生まれてきている。親子になるのも偶然ではなく、両親と子供は深い縁がある。

妊娠は「神の意志」か

 こうした霊的事実を踏まえて考えれば、人工妊娠中絶はすべできはない。特に9週目以降は赤ちゃんの魂が宿るため、殺人と同じになってしまう。

 ただ、やむを得ない事情で中絶する場合もある。日本のように「経済的理由」での実施が多い状況は問題があるが、母体に危険がある場合や、中絶が禁止されているパラグアイで強姦の被害にあって妊娠した11歳の少女が出産に至ったケースもあり、完全に禁止することにも問題はある。

 もしやむを得ず中絶を選んだとしても、霊的事実を踏まえるならば、しっかりと供養の念いを手向けることが必要です。

 母親の健康や人権を守ると同時に、声なき赤ん坊の”人権”にも目を向けるべきです。

生まれ変わりと中絶