量子力学が霊界研究につながるかもしれない

霊を科学的に研究できるようになる日も近いかもしれません

 今、最先端物理学である「量子力学」が、霊や人間の精神エネルギーといった目に見えないものを、科学的に観測できる可能性を示しています。

量子力学とは

 量子とは、物質の最小単位の粒子のことで、素粒子などがそうです。全ての物質は、水素や酸素、炭素などの原子が組み合わさってできていますが、その原子をさらに細かく分けると、電子や陽子、中性子になります。他にも、クオークなど様々な種類があり、総称して素粒子と言います。「量子の運動を表すための学問」が量子力学です。量子の学問がある理由は、私たちが普段目にする物質とは運動法則が大きく違うからです。

 量子力学が霊界研究につながる始まりとなりそうな実験の一つが、「世界意識プロジェクト(The Global Consciousness Project)」などが行っている乱数発生器を使った実験です。乱数発生器とは、量子力学の性質を使って、「0」と「1」を無作為の順序で発生させる機械です。最近、銀行などで1回限りの「ワンタイム・パスワード」などが使われるようになってきましたが、こうした絶対にパターンを解読されてはいけない機器などに使われています。この乱数発生器で発生させる「0」と「1」の数を、厳密に半分ずつに設定します。気温や振動、電磁波などの影響を受けないように厳密に作ってあるので、通常であれば、半分ずつになります。この乱数発生器の仕組みに、量子力学が使われているということは、つまり、「人間の意識が量子に影響を与えている」ということです。

 

量子はテレパシーを使える?

 もう一つが「量子もつれ」という現象です。

 量子には、ペアをつくって互いに影響を与える状態を作ると、片方の状態を変えた瞬間にもう片方の状態も変わるという性質があります。これはペアの量子が離れた場所にある場合でも瞬時に起きます。最近では、この量子もつれの性質を利用して情報を伝達する「量子テレポーテーション」の研究が進んでいます。

 量子もつれの現象で、ペアの量子の状態が変わるのは瞬時であり、距離は関係ありません。つまり、光速を超えて情報が伝わるということです。

 光速を超えて伝わるもの、テレパシーや虫の知らせといった未知の現象がこれに似ています。もちろん、その関係は不明ですが、テレパシーは量子を介して人間の脳に伝わっていたということもあるかもしれません。

 

霊と物質との相互作用

 ニュートンが主著『プリンキピア』で万有引力の法則などについて述べ、古典力学(ニュートン力学)を創始したのが1687年のこと。量子力学の基本であるシュレディンガー方程式が発表されたのが1926年。古典力学が確立してから約200年後に量子力学ができたわけです。もちろん、古典力学を覆すような現象が起きてから、理論の確立までには、数十年かかっています。

 そして、今は、量子力学ができてから約100年になります。ようやく、乱数発生器や量子テレポーテーションなど、量子力学に基づいた装置や機器が普及し始めました。そろそろ、現在の理論では説明できない現象が発見されるころかもしれません。

「物理的実在論」と「量子的実在論」