霊肉の関係

 中道とは、「左右の両極端を去って、そこに現われる中(なか)なる道」のことです。これを実践するとき、いちばん大切なのが、「霊肉を調和」なのです。霊体も肉体も、そのバランスをとって生きていくことが大切なのです。

 幸福の科学大川隆法総裁は、著書『心の挑戦』の中で以下のように説かれました。

「さらに、中道(ちゅうどう)思想の実践として大事な考え方に入っていきたいと思います。それは「霊肉の調和」ということなのです。これが、実はいちばん大切なことでもあるのです。極端な思想として、「人間は肉体や物質だけの世界に住んでおり、自分自身もそこに属するものである」という考えがあります。「物質世界こそがすべてである」という唯物論の見解です。あるいは、「空」の思想や「無」の思想が行きすぎて、宗教的人格ではありながら、この世を捨てることのみに汲々として、結局、虚無主義、ニヒリズムに陥って、現世をいっさい否定しているような人もいます。そういう方が存在することは事実ですけれども、もし、すべての人間がそのようになったとしたら、この地上界は決して天国になることはありません。この地上界そのものが地獄になるはずです。すべての人が逃避のみを考えていくような世の中を考えてみたら、それもまた、ありうべき世の中ではありません。霊的な世界が現実にあるとしても、この世を完全に否定し去り、そして逃避のみを考える人間の山になっては、またいけないのです。霊的なものの見方と物質的なものの見方は、ともに極端な見方であり、私たちが地上に生きている限りは、この両方を完全に捨て去っては、生きていくことはできないのです。その霊肉をよく見据えながら、バランスをとって生きていくことが大事です。これを、「色心不二(しきしんふに)」という言葉でいうこともあります。「色(しき)」というのは肉体のことで、「肉体と精神は不二一体である。二つに完全に分離することはできない」という意味にとれます。」

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