「善きグローバリズム」の時代

 日本も利自即利他の国家関係を追求すべきです。幸福の科学大川総裁は、著書『自由を守る国へ』で以下のように指摘している。

「日本は、日本の独自性をある程度踏まえた上で、『標準は何か』ということを考えるべきでしょう。そして、日本モデルを、アジアやアフリカ、あるいは、ヨーロッパの一部等に広めていくスタイルをつくったほうがよいと思います」

 その一つが、長期的に人や企業を育てる日本型の資本主義の復活である。

 1990年前後の日本のバブル崩壊までは、5年や10年、それ以上の期間にわたってお金を貸し、企業を育てる日本の金融のスタイルが機能していた。

 その源流には、勤勉さや正直さの価値を教える「二宮尊徳精神」がある。明治期の国内や台湾、朝鮮の近代化は、「二宮尊徳の大量輩出」運動によるもので、戦後の復興・成長期もその精神が生かされた。

 しかし、1990年代、短期的な利益を求めるアメリカ流のグローバリズムが席巻。日本の長期系の金融機関は敗れ去ったが、その流れがトランプ氏の登場で逆転した。

 日本型の資本主義を世界に広げ、途上国・新興国の人材と企業を育てることが、やがて「生贄型」のグローバリズムをなきものにするだろう。

 グローバリズムは本来、先進国が成し遂げた豊かさを途上国・新興国にも広げるもの。ナショナリズムと両立する「善きグローバリズム」の時代を、日本なら開くことができる。

 途上国などで産業を育てるということは、日本はもっと高度で付加価値の高い産業を生み出す努力をしなければならないことを意味する。

 大川隆法総裁は、著書『資本主義の未来』で以下のように述べられた。

「今までにないものをつくり出す、考え出す、生み出す力です。これが大事であり、『どうやって、創造的な頭脳をこの国につくり出すか』ということが大事なのです」

 リニア新幹線網などの交通革命によって人生の密度を濃密にする。宇宙や海中など人間活動のフロンティアを開く。人口・食糧・エネルギー問題など人類的な課題を解決する。

 こうした新しい産業モデルを創り出し、”無限の富”を生むことが、お金持ちから富を奪うリベラリズムや共産主義の役割を終わらせる。これからは、莫大な富をもとに騎士道精神で弱者を助ける「善きリベラリズム」の時代が始まる。

 日本こそ、利自即利他の精神にもとづく共存共栄の世界をつくり出すことができるのです。

経済 へ

「仏法真理」へ戻る