「波長同通の法則」

エネルギーの本質は波動であり周波数を持つ  

 エネルギーには大別すると二つあると思います。一つは、物体が持つ運動エネルギーや位置のエネルギー、また物質が持つ化学変化に対応するエネルギーです。もう一つは、熱や光、音に代表されるエネルギーです。  前者は波動ではありませんので、周波数を持ちません。後者は波動ですから周波数を持ちます。熱も物質の振動エネルギーですから、周波数を持ちます。物質はエネルギーの凝縮したものですから、凝縮に際してエネルギーが持つ本来の周波数が停止した状態と考えられるかも知れません。しかし、原子や分子そのものは常に振動しており、それは内部エネルギーとか熱という概念を産んでいます。絶対零度とは、物質が振動を停止した状態のことです。

 

エネルギーの状態変化  

 水のように、本質的に同じ物が、見えない水蒸気であったり、結露して液体である水になったり、更に水が個体である氷になったりすることを、状態変化と科学的に呼びます。水という分子の集合体が持つ温度の変化によって、そのような状態変化が起きます。ここで、温度とは前述したように分子の振動の強弱の事をいいます。同じ周波数を持つエネルギーでも強弱があり、その強弱の事を振幅と呼び、《波の高さ》で表現します。

 この三次元は物質の世界ですが、物質しか存在しないのではなく、物質はエネルギーの海に浮かぶ島に例えられます。この宇宙空間は、ある種のエネルギーに満ちており、そのエネルギーと物質が状態変化、すなわち転生輪廻をくり返しつつ、時空間をつき進んでいるのではないかと思います。水で言えば、池に浮かぶ氷に例えられる。人間の輪廻転生も、霊魂の状態変化と呼ぶことができる。

  物質界である地上から見ると、四次元の実在界はエネルギーの世界です。同様に四次元世界の住人にとって、見て触れるものは地上の物質に似ており、四次元からは見えない五次元世界もまた、やはり空間に満ちたある種のエネルギーの世界であると言えます。五次元の住人にとってやはり物質に似たものが存在し、その上の六次元はやはり見えないエネルギーの世界です。そうやって、更なる高次元世界へと続いていきます。

 

波長同通の法則  

 この世も、高次元の実在界も、全てはある種のエネルギーであり波動であるところの神の光からできあがっている。私達の心、霊魂もまたエネルギーであり、波動であるのです。そのエネルギーであり波動である最大の特徴は、周波数を持つという事です。周波数と波長という言葉は一対のものであり、周波数が高くなると波長は短くなり、低くなると長くなるという関係にあり、どちらの言葉を使用してもここでは同じ意味になります。波長導通の法則とは、同じ周波数の波同士は通じ合い影響し合うが、異なる周波数の波同士は互いに影響を及ぼすことができない。テレビやラジオの選局、または様々な放送が混線しないのはこの法則を応用しているからです。  類は友を呼ぶという言葉がありますが、心が通じ合う者同士、あるいは好きな仲間、心地が良い仲間というのは、心の波長が近い者同士だと言えます。心の波長が異なると、長く一緒にいるのが次第に苦痛になっていきます。

 「波長同通の法則」は、この世に生きている人間だけでなく、あの世にいる霊を巻き込む力もある。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『真実の目覚め』で次のように述べておられます。

「霊界には『波長同通の法則』というものがあって、『取り憑かれるもの』と『取り憑くもの』とは思いが通じているのです。そうでなければ、憑依霊は地上の人に憑いていられません。憑依霊が長く憑いていられるのは、両者の心の思いが似ているからなのです。

例えば、この世に生きている人が、誰かを強く恨んだり憎んだりする気持ちを持っているとします。その場合、あの世の地獄界に堕ち、人を恨んだり憎んだり怒ったりしている先祖がいれば、両者の波長が通じてしまいます。そうすると、子孫がその思いを持ち続けるかぎり、先祖は、いつまででも憑依することができ、憑依された人の運命を悪くしていきます」

 たとえば、この世の人が「自殺したい」とずっと考え続けていると、「人生を破滅させ、地獄に引きずりこみたい」と考えているあの世の悪い霊を引き寄せてしまう。その結果、人間の常識ではあり得ない行動をしたり、衝動的に犯罪に手を染めたりすることも起こり得るのです。

参考

周波数の違いが実在界の多様性と次元構造を創造する  

 この波長導通の法則が極めて重要なのです。すなわち、この法則が実在界の多様性と次元構造を創り上げているからです。地獄の最深部から神の世界まで、四次元、五次元、六次元、七次元・・・ このように、タマネギの皮が内部を包含するように重なっているように、実在界は成り立っているのです。  ただし、例えば四次元は地獄の最深部から地上の世界に近い精霊界までを含みますから、同じ四次元といっても、もっと細かく、見える世界と見えない世界とに分かれていると考える方が実態に近いと思います。すなわち、同じ四次元といっても一定の幅を持った周波数領域ですから、実は無数の異なる周波数によって成り立っているのです。

 一定の幅の周波数、例えば周波数100Hz~200Hz(Hzヘルツ)という範囲の中に幾つの周波数が存在するかというと、無限に存在します。100と200という数字の中に、幾つの数字が存在するかという問題と同じです。もちろんも小数点以下の数字を含むわけです。ですから、同じ四次元世界でも、無数の周波数が存在し、無数の階層的世界が構築されているのです。その階層的世界は独立した世界であり、自由に行き来できるものではありません。  地獄の最深部からの脱出に際しては、長い年月をかけて努力し、心境の向上(心の波動を改善)を少しずつ成し遂げ、無数の階層的地獄を旅しながら上昇していく必要があります。過ちに気づき反省したから赦されて天国へ昇る、そういう簡単な事ではありません。悟りの階段を昇る事(心の波動を改善)は、一朝一夕にできることではないのです。更に、一歩一歩昇ろうとする自らの努力が極めて大切です。

個性とは  

 私達人間の持つ心の波動の種類は無限にあると推定されます。人間は神の分身、すなわち神の子ですから、神の属性を持つ波動もまた当然持っています。同じ周波数でも、振幅(波の高さ)が異なれば、その波動が持つエネルギー量が異なります。  言い換えれば、活性化している波動とそうでない波動を同時に持っているわけであり、振幅の異なる多数の波動の組合せにより、その人の個性を創り上げていると思います。人間の心は常に揺れ動き、地獄的な心になることもあれば、天国的な心を持つこともあるでしょう。これを「一念三千」と言いますが、心は瞬時にあらゆる世界に通じるという意味の言葉です。あらゆる世界に通じるとは、あらゆる波長の心になることができるという事です。それはすなわち、人間は本来あらゆる種類の周波数を持っている事を証明しています。そして、その人の最も心地が良い周波数、または常に心を大きく支配している幾つかの特徴的な周波数があるのです。その特徴的な周波数が、その人の個性を決めており、心の傾向性、カルマを決めています。さらに、魂の住むべき次元を決めていくことになります。

「仏法真理」へ戻る