理想の政治

 ほんとうに値打ちのあるものは、仏法真理的価値を含んだものだけである。この世において高次元世界と同通できるのは、仏神の理想を体現した思いと行動だけである、との考えの下に活動を展開していかねばならない。

 常に仏神の理想を掲げながら、日々みずからを点検する。その実証として、他の人に愛を与える行為を実践していく。

 そういう人が増えていくことが、この世をユートピア化していく方法であるが、そのプロセスで、単なる利己主義的な運動にならないように注意する必要がある。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『幸福の革命』で以下のように説かれました。

「日本は現在、政治的にも大混迷の時代に入っています。しかし、こうした時代であるからこそ、正しい理想や理念が必要なのです。実在世界においては、理想は単なる抽象的な絵空事ではなく、現実の力です。それは現実の存在形態であり、行動形態なのです。そして、「物があり、その取り引きがあり、物を使って生きる」という、物質世界における生活のほうが、架空の現象にすぎないのです。実在界には物が存在せず、「思い」しかありません。そのため、「思いの内容はどのようなものか」ということが、日々の修行や試験であり、また、行動原理でもあるのです。  

 理想の宗教とは何かを追究するにあたっては、この世とあの世の違いを明確にし、「あの世の世界、実在界の高次元においてすでに実現されている理想的な考え方を、この現象世界に下ろすことが宗教活動の大前提である」ということを知らねばなりません。しかし、多くの宗教が三次元世界の悪にまみれているような状況では、どうして実在界の理想を地上に実現することができるでしょうか。この三次元では、人びとは心に曇りをつくりやすく、欲望に流され、物質的なものに執われた生活をしがちです。したがって、日々、みずからの心を点検するとともに、「本来、この世においては一切が空であって、ほんとうの存在ではない。ほんとうに値打ちのあるものは、仏法真理的価値をふくんでいるものだけである。仏神の理想を体現しているものこそが、ほんとうの存在なのだ。この世において高次元世界と同通できるのは、仏神の理想と同一視されるような思いと行動だけである」ということを知り、その考えの下に活動を展開していかねばならないのです。この世的には、さまざまな方便もあるでしょう。さまざまな手段もあるでしょう。しかし、原点はそこにあります。それでは、高次元世界の思いと行動を実現する鍵は何でしょうか。それは「清らかな心で生きる」ということです。川の水は、濁っていては役に立ちません。洗濯もできなければ、飲み水にすることもできません。また、魚たちも困ってしまうでしょう。「清らかである」ということの価値が再発見されねばならないのです。この世という汚れやすい世界にあって、清らかな心で生きるには、「常に仏神の理想を掲げながら、日々、みずからを点検する。その実証として、他の人に愛を与える行為を実践していく」ということが必要です。「利他の思いを持って生きる人が増えていく」 これが、この世を天国化していく方法にほかならないのです。ただ、そうした人を数多くつくる過程で、それが単なる利己主義的な運動になってはいけません。あくまでも、真に純粋な心でもって、愛の思いを広げていく人びとの集団をつくっていくことが大事なのです。

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