勝つべくして勝つ

勝つべくして勝つ方法を考える

 合理的に考えることは、不確定要素を極力減らして、必然的に勝つ状況をつくり出すために必要な姿勢です。これは経営において成功を目指す上で必須の兵法となります。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『ダイナマイト思考』で以下のように説かれました。

「私が第一に重視している考え方は、「勝つべくして勝つ」ということです。

 もちろん、戦いの本質においては、様々な偶然が重なっていて、いろいろな人間の好悪の判断が加わったり、様々な不確定要素が入ったりしてきます。

 しかし、それでもなお私は言いたいのです。「偶然性に頼ることなく、必然的に勝てる方法を模索せよ。勝つべくして勝つ方法はないかどうかを、まず考えよ」と。

 これは非常に大事なことです。まず、勝つべくして勝つ方法を考えようとするところに、様々な道が開けてくるのです。

 ところが、世の中の人々を見てみると、勝つべくして勝っている人というのは、やはり ごく一部です。たいていの人は「出たとこ勝負」であって、「そのときになってみないと、どうなるか分からない」という人が多く、また、半分とは言わないまでも、かなりの人々は負け癖がついているのも事実です。

 勝つべくして勝つのではなく、負けるべくして負ける人がいます。また、「負けたくない」と思いつつ、負けていく人もいます。あるいは、「勝てるのではないか」と楽観していながら、負けていく人もいます。いずれも、勝利ということに対する明確な方向を打ち出せなかった悲劇に由来すると言ってよいでしょう。

 したがって、まず いかなる結果に到達したときに自分は勝利したと言えるのかを明確に描いておくことが大切です。次に、その結果に到達するために、どうすべきなのかについて、幾つかの道筋のなかで、一番の必勝の道はどれか、必勝のパターンはどれかを徹底的に考えるのです。そして、プランを練り、それを実行に移すのです。これは非常に大事な考え方だと思います。」(P-82~84)

 

 事業展開するにあたっては、慎重に事業計画を立て、勝算がなければ進めてはいけない。無謀な挑戦は命取りとなる。

 弱いくせに強がっていると、優勢な相手にやられてしまうということ。戦いにおいて、相手が自分より強いことが分かっていても、つい強がって虚勢を張りたくなることがありますが、それでは勝利は見込めません。まずは自分の実力を見極めることが最も大切であると言っています。

 織田信長が少人数で今川義元をうち破った「桶狭間の戦い」がありますが、あれはあくまでもレアケースで、非常な幸運と決断力があったからこそ起こせた奇跡のような勝利とも言えるでしょう。一般的には、戦いというのは数で勝負が決まることが多いのは確かです。今、もしビジネスで何らかの相手と競っていたならば、相手の戦力を分析して、それを分散させる作戦を進めること。そして、それが無理で勝てないと思った時には、面子を捨ててでも撤退する勇気が、結果として最小限の痛手で済むことも少なくありません。何よりも冷静な状況判断が一番大切だということを忘れないでください。今回もし負けても、いつか回復できるチャンスは必ずあるはずです。

 戦いは敵との比較が重要。戦力比に応じて戦い方を変えよと孫子はいう。企業も市場、流通、競合などの状況に応じて戦い方を変えねばならない。ただ、理想は大きな市場で多くの見込み客を前に「戦わずして勝つ」商売です。長く事業を継続させたいならば、経営者はこのような商売を探し続ける必要がある。

 戦略の本質は、「実際の戦いの前に」勝てる態勢と状況を作っておくこと、そして、そうした事前準備をした上でタイミングを見て実際の戦いを始めることであるという。

 タイミングを見るとは、「敵の動きなどによって勝てる状況になるタイミングを計る」ということである。戦場の情勢は刻々変化する。その変化の中で勝てるタイミングを見計らうことが勝ちを得るために重要である。

 事前の仕込みこそが戦略の真髄ということになる。技術の蓄積、生産体制の整備、流通チャネルの構築などなど、ビジネスをきちんと行えるだけの体制を整え、製品の魅力を十分に作った上で、狙いをつけたターゲット顧客に向けて攻勢をかけるということ。それでこそ、持続的に競争相手に対して勝てる市場競争戦略になる。

 勝者は、「勝つべくして勝つ」体制を整えてから事に臨む。一方、負ける人は、イチかバチかで、勝負に臨み運に任せて戦う。ビジネスも事前の準備をどれだけするかで結果が異なってきます。

 起業する場合は、事前に、どこの、誰に、何を、どのように販売して、どれだけの利益を出す、といったことを具体的に策定しておく必要があります。

 これらの戦法をとるには、自社に強みをもっているという条件がなくてはなりません。

 戦略は、コアコンピタンスをベースに考えなければなりません。自社の強みをベースにした戦

略策定が重要です。

 

上策と下策

 息の根を止めるような相手を完膚なきまで攻め滅ぼしてしまう戦いをすると、そこに残るのは敗者の恨みだけです。また、疲弊した国を自領にしても、すぐに他国から攻め込まれる弱点にしかなりません。だからこそ、孫武は「負けないためには、無駄な敵を作らない方が良い」と言っているのです。

 知恵をしぼり、敵を味方にしてしまう。恨みを買うような勝ち方ではなく、相手も納得する勝ち方をする。それはスポーツマンシップに似ているかもしれません。

 

弱者は隙を突いたゲリラ戦に打って出る

 孫子は、逃げるのも一つの戦法であり、弱い立場にある者でも戦機を見つけて戦いを挑めばよいと説いています。強大な敵の隙を突き、真正面から衝突するのではなく、ゲリラ戦に徹した戦いをするのが弱者の戦い方なのです。

 ビジネスでは、強者と弱者の立場ははっきりしています。シェアで勝る企業、強力な商品を持つ企業、全国展開する企業など、戦力を計るモノサシはいくつもあります。全ての戦力面で自社を上回るライバル会社に真正面から勝負を挑んでも、勝てる見込みはありません。そこで、「強大な相手の商品とは差別化した商品を開発する」「相手の営業が及ばないテリトリー外のところに拠点を築く」「ゲリラ的に広告・宣伝を行う」といった戦略です。

 

勝てる相手に勝つ

 一生懸命に仕事をしていてもなかなか認められないことがあるかもしれません。それはおそらく、商談を勝ち取るために地道な足固めなどをしているので、他の人に分かってもらえにくいからかもしれません。しかし、実際に会社に貢献するのは そのような人です。パフォーマンスに走りがちな人は、見た目は良くても、いつか正体がばれます。なかなか日の目は見ないかもしれませんが、しっかり働いていれば、見ている人は見ています。

 

軽々しく戦ってはならない

 自社よりも有利な立場、状況にある敵に対して戦いを挑むようなことはしてはならない。もし、敵がその優位性を活かして勢いづいて攻めて来たら、迎え撃ってはならない。こちらが攻める時には、騙して逃げる姿勢を見せる敵を深追いしてはならない。囲い込んでも逃げ道を用意しておき、「窮鼠猫を噛む」ようなことを避ける。

たとえ戦争に勝っても、その目的を達成できなければ、負けたのと同じである

企業を安んじ経営を全うせよ

 「戦わずして勝つ」「勝つべくして勝つ」 この冷静な判断が孫子兵法の真骨頂と言える。それを感情的になり激昂して、開戦を決めるようでは話にならない。

 経営者は、一時の感情で事業展開を行ってはならない。慎重に事業計画を立てた上で、自社の利益に合致すれば進めるべきである。どれだけ思いがあったとして、不利になれば事業撤退も考えるべきです。感情は時間が経てば収まるが、会社が倒産すれば、取り返しのつかないことになる。社員を犠牲にすることにもなる。

 優れた経営者は、慎重な計画に基づき、事業を進める。これが企業を安全なものにし、社員を守る方法である。

 

不敗の地に立つ

 成功する企業は、入念に事業計画を立て、失敗しないよう準備を整えた後に事業展開する。失敗する企業は、事業展開した後に成功を追い求めようとする。

 市場の獲得にあたって、そのコスト全てを自社で賄うのは良くない。

製品を生産する前、販売する前のマーケティングが重要です。勝つ見込みを立ててから戦いを始めなければ、勝てる確率は非常に低い。ある程度構想ができた段階で市場にそのニーズがあるか、顧客がその製品やサービスを求めているか、しっかり聞いた後で製品を作るというのが正しい順番である。

 もし、仕事が上手く行っていて、勢いに乗って徹底的に攻めようと考えた時には、「守りは盤石か」と足元を見直しましょう。そうした用心深い動きが必勝態勢に結びつくことは少なくない。

 武田信玄は、強敵である北条家と今川家との間で同盟を結びました(甲相駿三国同盟)。これにより、攻め込まれる敵を減らし、信濃攻略に兵力を集中させました。

 また、情報収集を重要視した信玄は、「三ツ者」と呼ばれるスパイを多用。スパイからもたらされる情報を頼りに、大名の対立を利用したり、戦を仕掛けるタイミングなどを計算した。

 信玄は戦う前に勝率を高めていく手法を取りました。逆に、大量の犠牲者が出かねない、越後(現・新潟県)に本拠地を置いた上杉謙信との戦い(川中島の戦い)は、5度にわたって行ったものの、本格的な戦闘は1度きり。結局、信玄は謙信との戦いを引き分けに持ち込み、最小限の犠牲にとどめました。信玄は、このような戦略をとることでリスクを減らし、戦国の乱世を生き抜こうとしたわけです。

 さらに、信玄が優れた点は人使いの上手さにあります。信玄の配下には名将が多く集まり、後に「武田二十四将」と称される軍団を形成しました。

 勝つ人は、戦う前から勝てるか勝てないかを予想し、勝つイメージができたら戦い、勝つイメージが持てなければ戦いません。だから負けないのです。

 負ける人は、勝てるかどうかわからないのに戦い始めてしまう。戦いながら「どうしたら勝てるか」を考える。それでは、勝ち負けは五分五分でしょう。「勝つイメージができてから戦う」というのが大原則です。

 まず、不敗の態勢をつくっておいて、ライバルや環境のチャンスを見て勝ちに行くという道筋を『孫子』は戦いの基本に据えた。

 仕事を進めていく中で、その商談をまとめるためには、どうしたらいいのか迷うことがあるかもしれません。そんな時は、相手と自分の信頼関係を築き上げて、さらに自らが主導して話を進めるのが大切です。ストレートに仕事の話をするのではなく、まず状況を固めることからはじめる。遠回しに思えるかもしれませんが、結局、それが一番の早道になることが、ビジネスにおいては少なくないからです。

 

主導権を握る

 仕事や人間関係で主導権を握りたいのであれば、何よりも先手必勝が大事です。先にマーケットに参入すれば有利に事業を進めることができ、後れてマーケットに参入すれば不利な競争を強いられる。ゆえに、優れた経営者は、ライバルに先んじて、ライバルの戦略に乗せられることなく、ライバルが自分の戦略に有利な行動に出るように仕向けて、主導権を確保する。

 先回りして先手を打っていれば楽に余裕を持ってできるのに、ギリギリになって、後手後手となり、慌てて手を打っても結局手遅れとなることがある。先行管理ができていないのである。先行管理とは、1ヵ月後、2ヵ月後、3ヵ月後、できれば半年後くらいまで見通して、今何をすべきかを考えていくマネジメントを言う。商談が成立するのに3ヵ月程度かかるのであれば、最低でも3ヵ月後か4ヵ月後までの受注見込を把握して手を打っておかなければならない。当月の売上が足りないからと言って、焦って手を打っても、商談成立までには3ヵ月かかるわけだから、時すでに遅しである。3ヵ月後、4ヵ月後の受注見込、売上見込が少ないことが把握できた時点で手を打つ。ここで手を打っておくから、3ヵ月後、4ヵ月後に成果が出る。前月の売上結果を集計して、あれが良かった、これが悪かったと結果管理をしているようでは話にならない。

 営業部門がこうした先行管理にシフトできると、仕入購買から生産計画、資金繰りまでが先行管理で、先手を打てるようになる。会社に余裕が生まれ、経営の質がかなり上がる。

 

主導権は渡すな

 これは、『善く戦うものは人を致して人に致されず』という一節に由来します。上手に戦うものは相手の動きに翻弄されるのではなく、相手の軍を自分の思うままに動かすということです。ここで出てくる「致す」は「コントロールする」という風に解釈すればよいでしょう。

ビジネスの世界でも、「交渉相手に合わせてうまくやろう」としても、望むような結果を手に入れることはできません。自分たちの望む結果を得るためには、自分たちが主導権を取り、相手を動かしていくようにしていかなければなりません。そのためには、交渉相手や市場の状況に関する分析を行い、複数のシナリオを用意しておくなどの事前準備が重要な意味を持ってきます。

 入念な事前準備に基づいて主導権を握る。これが成功につながる重要なポイントなのです。

 

先行管理、先行指標によって受身経営から脱却せよ

 先行指標というものを考えてみます。たとえば、受注や売上などは、結果として出てくるものであって、これを見ているだけでは結果指標による管理だと言える。実際、受注や売上の前には、新規の見込創出数や、そのために行われる営業マンの訪問件数や電話本数などの活動がある。先行指標とは、これら結果が出るまでのプロセスにおける指標のことを言う。

 仕事では、クライアントからどういうことを求められるか予測できることも少なからずあります。そういう時、仕事ができる人は、前もって準備を怠らないものです。もし今、そうした案件があれば、「まだ時間があるさ」などと思わずに、先に動いておくことです。余裕があれば、商談においても自分の有利な状況に持ち込むことができるはずです。いつでも戦いの準備をしておく。それは、ビジネスにおいても同じかもしれません。

 ビジネスを成功させたいと思うのは当然です。しかし、何もないところからいきなり商談が進むことはありません。日頃からの人間関係づくりや情報収集を怠らないことが、「いざ」という時に役立つことは少なくありません。「早い」ということは、受けてからの完成だけでなく、「事前」に動いておくということでもあるのです。もし、今、仕事が上手く行っていなかったとしても、目の前の結論に落ち込まずに、次のチャレンジの機会を信じて、地道な積み重ねに取り組んでください。

 大切なことは、敵の考えを読むことである。敵が何を考えているか、どういう判断をするかが分かれば、自ずからこちらは先回りできる。

 先行指標をマネジメントすることで、マネジメントのサイクルを速くすることができる。

 経営が先行管理になって、余裕ができたら、今度は顧客のニーズを先回りし、顧客をこちらのペースに巻き込んでいくことを考える。顧客がまだ気付いていない時点で、顧客がまだ感じていない時点で先回りする。顧客が予想していない、そこまで期待していないニーズを創造し、そこを急襲するのである。

 先行指標を設定することで、結果が出た後で反省するのではなく、途中段階で早めに手が打てるようにマネジメントサイクルを短縮して行きます。行動修正機会が増え、そのタイミングが早まることで、達成可能性が大幅にアップします。

 企業の力がその市場の中で強ければ、シェアを拡大してトップの座を守り、ライバル会社の商品と競合させて競争し、力が同等であれば全力で戦い、シェア拡大がむずかしい場合は、その市場から撤退し、その「すきま市場」をねらう。  技術力に自信があるからと、小さい企業なのに強気の戦略をたてるのは、営業力のある大企業に利用され乗っ取られるだけである。

 企業のあり方も、ライバルの優位なところ(商品・マーケット等)で競争するのを避けて、ライバルの手薄なところで競争するようにして、主導権を握るべきである。

 

主体的に戦略ストーリーを描け  

 事業展開するにあたっては、慎重に事業計画を立て、勝算がなければ進めてはいけない。無謀な挑戦は命取りとなる。

 主体性を持って経営に取り組むこと。競合先や親会社や景気などに左右され、受身の経営をしていては、いつまで経っても儲かるようにはならない。仮に規模が大きくなっても、守りで兵力が分散して、一点集中で攻めてくる新興企業に撃破されることにもなりかねない。

 自社が主導し、構想し、主体的にビジネスモデル、戦略ストーリーを構築することができていれば、どんな競合企業とも有利に戦いを進めることができる。そもそも不利な戦いには近寄らないようにしていけば良いことになる。

事業展開するマーケットとそのタイミングを正しく判断できれば、困難に見える事業でも勝算は大きくなる

 情報化社会においては、こちらの利点や弱点なども、用心を重ねないと相手に悟られてしまうことがしばしばあります。しかし、それを逆に利用して、わざと誤った情報を与えることで、相手を惑わせることも可能です。いわゆる「トラップ」というものを仕掛けることで、自分に有利な状況を生み出すわけです。そうした作戦も、時には必要かもしれません。ただし、それを実行するためには、自分たちの側の体制がキチンと整っている必要があり、いつでも使える戦法ではないことを忘れてはいけません。

 

短期決戦をしろ 長期戦はするな

 ビジネスは、まず最初に仕組み化して、顧客獲得をしていけば月日とともに売り上げが向上していくというリピートモデルでなければいけない。そうなれば、半年後、1年後には利益がしっかりと出てくるという消耗している期間をいかに短くするかが重要です。ヒト・モノ・カネで競合他社に劣る中小企業は、大企業に持久戦に持ち込まれたら勝てる可能性は極めて低い。

 受注できるまでに長い時間がかかる案件、代金回収までに時間がかかる長期プロジェクト、これらは経営体力の小さな企業には不利な戦いになるため、勝てる見込みのない時は戦わないという勇気も必要です。

 ビジネスの場においては、品質よりもスピードを重視するほうが良いケースが多々あります。

 企画書や提案書を提出する時には、完成度を高めて納期ギリギリに提出するのではなく、5割くらいできた案を納期よりかなり早く提出することで、顧客や上司のフィードバックをもらうことができて、そのフィードバックをもとに納期までの間にさらに完成度を高めることができます。

 

手段と目的を履き違えてはならない

 ビジネスにおいて、元々は手段として取り組んでいるものなのに、いつの間にかそれを行うこと自体が目的化してしまうことがある。たとえば、売上を上げるために受注を増やす。受注を増やすために新規訪問件数を増やす。新規訪問を増やすためにアポをとる。しかし、アポをとることばかりに集中していては受注につながらない。新規訪問件数を増やそうと決めて、それを評価指標にしたりすると、今度は訪問数ばかりを増やそうとする。受注を増やすためなのだから、そこから次へつないで、提案書や企画書を提出したり、相手のキーマンを攻略したりと深耕していかなければならないのだが、新規訪問を回る時間を優先してしまって、肝心な商談進捗が後回しになる。

 生産性ということを正しく理解しなければならない。生産性とはインプット分のアウトプット。インプットを増やすばかりでアウトプットが増えなければ生産性は低下することになる。インプットを人件費として、アウトプットをその社員の行動量だと考えれば、「同じ給料を払うなら、より多くの行動をしてもらった方が得」ということになるが、そのような部分最適を是としていては、会社全体の生産性が落ちてしまうことになりかねない。

 孫子は、局地戦で勝利したり、狙った領地を奪ったとしても、結果としてその戦争目的の達成ができなければ、「骨折り損」「時間の無駄」に過ぎないと斬って捨てた。企業経営においても同じである。経営者、リーダー、マネージャーは、手段と目的を履き違えてはならない。

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