説得力をつける

 「顧客第一主義」はそのとおりだが、逆に「信念を売る」ということもある。

 まず、自分がそう強く思うことで、自分自身を説得すること。「説得力」をつけることが大事である。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『松下幸之助 日本を叱る』で松下幸之助の霊の言葉(「霊言」)を、次のように伝えておられます。

「まあ、世間の経営学はな、「お客さま第一主義」「顧客第一主義」を言うとるし、間違いではないと思うよ。一般的にはそのとおりやろうと思うんや。お客さんのことを無視してやったらあかんとは思うんや。
 ただ、みんながそう思っとったら、「逆もまた真なり」やな。反対もやらないかん。逆もあって、今度は、「自分自身の信念を売る」っていうのも一つや。「信念を売る」っちゅうんが一つなんや。
 お客さんに、「これはええ製品ですから買ってください」と言って、「事実、いい製品やから、便利なので買いたい」というのもあると思うんや。重いやつは軽くすれば持ちやすいしな。色が悪いやつは、きれいになったら買いたいと思う。例えば、テレビでも、映りの悪い、“雨が降ってる”ようなテレビは、きれいな画面が出りゃあ売れるけどな。
 そうやけど、その反対もあるっちゅうことや。だから、「信念を売る」っちゅうのもある。そら何か言うたら、「説得力」や。説得力がある者は、やはり、営業にも、商売にも成功する。どの業界であってもそうや。説得力や。
 だから、ここは宗教やけども、わしが見てな、足りんと思うのは説得力やと思うんや。教祖さまは頑張っとると思うよ。だけど、弟子の説得力が足りんと思うな、わしは。
 なんか、まだ、学生みたいに勉強してるような気持ちでおるようで、商売やらしたって、たぶんできへんと思う。ほかの商売ができるんやったら、たぶんできるけど、できへん人がいっぱいおると思う。
 なかで教義の勉強ばっかりしてるけども、説得力がない。説得力があったら、信者が増やせるんや。商売も宗教も基本は一緒なんや。説得力なんや。説得力を磨くんや。
 ベンチャーをやる人でも、親のあとを継ぐ人でも、もちろん、「ものが良くて売れる」というのは大事なことで、それを志すべきやし、お客さんの役に立つものを売るのも、当然、考えなきゃいかんことやけども、ただ、「不況期にベンチャーを起業するんで、商才を磨くのに、どうしたらええか」と言うたら、もう、説得力や。
 これは、そう思わな、絶対、出てこんのや。信念で、「わしは、絶対、この会社を大きくしたいんや」「わしは、絶対、この商品をもっと売りたいんや」と、まず自分自身を説得できん者が、人を説得なんかできるもんか。
 だから、説得力を付けなはれ。そしたら、伝道もできるし、商売もできるし、何でもできる。説得力や。
 銀行から金を借りるんだって説得力が要るんや。商売するために銀行から金を借りるのも説得力や。銀行員を説得するんや。銀行の支店長を説得して金を引き出さなあかんのや。
 説得力を、もっと言うてくれ。」
(192~196ページ)

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