仕事の整理の仕方

 判断がつかなくなったり悩んだりして混乱しているときには、心を落ち着け、鉛筆を持って、「いま何が問題なのか」「自分はいったい何をしようとしているのか」「いま何をしなければならないのか」などを紙に書き出してみること。

 箇条書きにしてみると、自分との対話が始まり、「これをすればよいのだ」ということが分かってくる。それを一つひとつ順番に消し込んでいけばよい。

 また、朝出勤したら、まず机に向かい、メモ用紙などに「きょうは何をすべきか。きょうの自分の仕事は何か」ということを書き出してみること。

 そして、帰り際、仕事が終わった段階で、今度は、その日に自分がした仕事を振り返って、した仕事を書き出し反省してみること。さらに、明日以降に持ち越した仕事は何かを書き出し整理しておくと、次の日にする仕事がはっきりしてくる。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『幸福の法』で以下のように説かれました。

「判断がつかなくなったり、悩んだりして、混乱しているときには、心を落ち着け、鉛筆を持って、それらを紙に書き出してみることです。そうすると、非常に明確になることが多いのです。
 単に「忙しい、忙しい」ということばかり言っている人は、「いま何が問題なのか」「自分はいったい何をしようとしているのか」「自分はいま何をしなければならないのか」「自分は上司に何を言いたいのか」というようなことを、とりあえず、紙に書き出してみることです。たくさん書く必要はなく、メモ程度で充分なので、とにかく、紙に書き出し、並べてみるのです。
 頭が混乱しているときには、「いま問題になっていることは何か」ということを箇条書きにしてみると、すっきりと整理され、「これをすればよいのだ」ということが分かってきます。するべきことが分かったら、あとは、それを一つひとつ順番に消し込んでいけば、それで済むのです。
 ところが、問題の整理がつかず、パニックになる人が多いのです。単純な人は、問題が二つか三つぐらい重なると、パニックになってしまいます。
 道が開けずに困っているとき、参っているときには、メモ程度でかまわないので、一枚の紙に問題を書き出し、考えをまとめてみることです。書くことで、自分との対話が始まり、「自分にとって、いま何が問題なのか」ということが明確になります。こういうことによって、仕事がよくできるようになるのです。
 朝、会社に出勤したら、まず、机に向かい、鉛筆を持って、メモ用紙などに、「きょうは何をすべきか。きょうの自分の仕事は何か」ということを書き出してみてください。
 「一番目はこれ、二番目はこれ、三番目はこれ」という三カ条でもよいでしょう。朝一番に、その日の仕事を三つでも書ければ大したものです。それだけでも、一日の時間効率は非常によくなります。
 そして、帰り際、六時なり八時なりに仕事が終わった段階で、机の上に紙を一枚置き、その日に自分がした仕事を振り返って、「自分はきょう、これとこれをした」というように、した仕事を書き出し、それがよくできたかどうかを考えてみてください。
 さらに、「きょうはできなくて、あした以降に持ち越した仕事は何か」ということを書き出し、「これは、あした以降の仕事だな」「これは来週の仕事だな」というように整理しておくと、次の日にする仕事がはっきりしてきます。
 このように、「何をしたのか」「何をしなければならないのか」という点を明確化することが非常に大事です。
 これをせずにボーッとしている人は、時間がいくらあっても足りません。時間はただ過ぎ去っていくだけになります。「きょうは、これだけのことをする」「きょうは、これだけのことをした」ということが明確になっている人は、一日の仕事効率が非常によくなるのです。」
(97~101ページ)

 日々の仕事の現場でこそ、愛を奪うのではなく、愛を与えていけ。

 ミスのない丁寧な仕事をするのが、愛を与える仕事の前提である。

 書類は相手への公的な手紙であるのだから、相手の立場にたって、相手の必要とするものを作るようにせよ。

 総裁は、『仕事と愛』で以下のように説かれました。

「仕事は、もちろん一人だけでする人もいるでしょうが、たいていの場合、他の人とのかかわり合いのなかにおいてなされます。同僚、部下や上司、あるいは取引先など、いろいろな相手とのかかわり合いにおいて、仕事というものは存在します。そこに仕事の意味があるのです。
 この関係は愛と実によく似ているとは思いませんか。「愛とは、人と人とのあいだに生まれるもの、人と人とを結びつけ合う力、人と人との関係学である」ともいわれますが、仕事もまさしく、人間と人間との関係学であると言ってよいかもしれません。そして、人間と人間が意思を疎通するために、書類というものがあるのかもしれません。
 この書類仕事というものをとってみるならば、書類はまさしく相手への公的な手紙であるとも考えられるでしょう。ただ、この公的なる手紙は、単に自分の思いを伝えるだけでは不充分であり、その内容を必要としている人が必ずほかにいるわけです。上司、あるいは対外的な存在が想定されているのです。そうであれば、書類作りひとつをとってみても、その書類を見る人の立場というものを考えたことがあるかどうかが大事なのです。
 あなたの作った書類は必ず何人かの目を通ることになります。そして、その書類がミスに満ちているならば、他の人たちの多くの時間を奪うことになるのです。手抜き仕事がさらに多くの仕事を生み、他の人たちの時間を奪っていくことになります。その意味では、手抜き仕事というものは「奪う愛」の表われである、と考えてもよいかもしれません。
 ミスの多い仕事をする人は、他人の関心を常に自分のほうへふり向けようとしている子供のようにも見えます。いつもミスをしている人がいると、他の人たちはその人の仕事をチェックしていなければなりません。これは、他の人の力を自分にさかせるわけですから、ある意味において、奪う愛に相当すると言えるのではないでしょうか。
 仕事も愛の具体化の一つであると考えるならば、愛の法則が仕事の世界にも生きていることを知っていただきたいと思います。この世界に生きている愛の法則とは、まず、他の人のことを考えて仕事をせよ、ということです。自分がした仕事の内容は、いったいだれに向けられたものなのかを、よく知りなさいということです。そして、相手が必要とするものをつくっていくことです。これが何にも増して大事なことです。」
(133~136ページ)

 

些末なことに入っていかない

 些末なことに熱中しないことも大切です。

 大川隆法総裁は、『経営入門』で以下のように説かれました。

「仕事の出来ない人、能力がないと言われる人は、大抵の場合、些末なことからやっていき、大事なことが後回しになる傾向があります。これが仕事の出来ない人の特徴です。」(P-76))

「私が見ていて、「頭がよいはずなのに、あまり仕事ができない」と思えるタイプの人には、すぐ“枝葉”のほうに関心が行く人が多いようです。すなわち、「小さなミスが気になってしかたがなく、そういうミスをしないようにすることに頭が行ってしまい、肝心の“幹”のほうが進まない」という傾向があるのです。こういう傾向があると、結果的に仕事の実績があがりません。
 こういう人は、「パレートの法則」(「八割・二割の法則」ともいう)が示すような、「重点である二割の部分を押さえれば、全体の八割ぐらいまでを押さえられる」という重点思考ができません。
 「ある意味でアバウト(大まか)だけれども、重要なところをガシッとつかんでいく能力が必要なのだ」ということは、学校の先生には教えられないことが多いため、仕事の世界のなかで、ある程度、教えてあげなくてはいけません。「そういう大胆さが仕事では要るのだ」と言っておく必要があると思います。(『繁栄思考』より)

 会社には無数の仕事がある。仕入れ、開発、製造、営業、販売、経理、人事、総務などです。それぞれの仕事は、またさらに細かい仕事に分かれていく。その全てを一人でこなすことはできない。そこで、自分がすべき仕事と人に任せる仕事とに分けなければいけなくなる。経営者であれば、当然、最も重要度の高い仕事を自分の仕事として選ばなければならない。

「まず、自分の仕事の内容を整理してみる必要があります。無目的に仕事をするのではなく、「どのような仕事があって、そのなかでの順位付けはどうなっているのか」ということを整理することが大事です。「いちばん外してはならない仕事は何か。次に重要な仕事は何か。その次は何か」ということを整理する必要があるのです。

 例えば、百種類の作業があるとするならば、このなかで最重要の仕事は、おそらく2、3種類しかないはずです。そして、その次に重要な仕事と思われるものは、たいてい十数種類から20種類ぐらいしかないものです。残りの80種類は、そうしたメインの仕事をなすために、やむを得ずしなければならない付帯的な作業であることが多いはずです。」(『仕事と愛』P-46~47)

 具体的な作業方法としては次の通りである。

「まず、自分の仕事を構成する作業を書き出して、それを、Aランクの作業、Bランクの作業、Cランクの作業に分けていくのです。そして、「Aが達成されるために、Bは はたして必要なのか。さらに、Cは必要なのか」ということを検討します。そして、無駄な作業はやめることです。

 また、生産性を考えて、「自分がするべき仕事」と「そうでない仕事」を分けます。高度な仕事、管理職としての仕事が自分に要請されているならば、そうでないことにかける時間を極力少なくして、自分に本来要請される時間に全力を投入していくことです。このように考えて、時間当たりの生産性を最大限に上げていく方法を案出していくことが大事です。」(『仕事と愛』P-49-50)

 当然、経営者は、Aランクの作業に集中しなければならないのは言うまでもない。

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