経営者は夢を語る

 『不況に打ち克つ仕事法』のなかでは、先見性をもって仕掛けをするには、「地動説」の立場であれという内容が述べられています。「自分を中心にして、周りが動く」(天動説)と思わずに、「自分のほうが“公転”している」ということを知らなければならないといいます。世間が求めているものを常にウォッチする癖をつけた人が、時代のトレンドをつかみ成功者となるわけです。

 幸福の科学大川隆法総裁は、以下のように説かれました。

「経営者というものは、やはりロマンチストでなければ駄目なのです。他の人に語って聞かせることができるような、何らかのロマン、理想、夢、こういうものを持っていない人は、経営者には向かないのです。
 これに関しては、すぐ、「現実を知らなければ経営はできない」という反論があるでしょう。そのとおりです。現実処理の能力は、極めて高くなければなりません。しかしながら、現実を処理する能力のみでは、経営者として、その本業を全うすることは極めて困難なのです。なぜなら、経営者は、多くの人々の未来を預かっているからです。
 まず、あなた自身が、「自分は、夢や理想、ロマンを語る能力を持っているか。静かに心の内を見つめたならば、やるべきことがビジュアライズ(視覚化)されて、ありありと見え、人から命令されたり指示されたりしなくとも、やる気がふつふつと込み上げてくるタイプか」ということを、よく自問自答してください。自分なりの未来図を描き、夢を語ることができる人、そして、人から命令されなくとも、“自家発電”的にやる気が出る人、そういう人でなければ、経営者には向きません。」
(『経営と人望力』)

「企業の「創業」は、夢とロマン、スリルとドラマに満ちている。自分の能力を限界まで伸ばすチャンスとして、一生に一度は経営したい人もいるだろう。しかし、その事業を維持しつつ、大きくし、更に次世代につなげていくことの難しさは、一言では語り難い。
 ただ一つだけ、確実なことがあるとすれば、経営者の汗と努力、知恵、忍耐力、利他の心、人を育てる心などがなければ、実践経営は成り立たないということだ。この厳しさの中で勝ち抜いていってほしい。」
(『「実践経営学」入門』(あとがき))

「『忍耐の時代の経営戦略』には、秋元康氏のAKB48の話も書いてありますが、ああいうものでも、ヒットするまでに五年ぐらい余裕を見ていたのです。彼は「AKBが流行るまでに五年ぐらいはかかる」と最初から見ていました。
 ああいうヒットメーカーの場合、「五年ぐらいずっとやっていき、新しい歌を出し続けていくと、どこかでブレイクして、国民的に評判になる」ということが勘で分かるのです。もっとも、五年間持ち堪えるだけの「資金力」と「信用」がないと駄目なのです。
 AKBの事例は、そのような夢をある意味で与えているわけですが、これは、「夢を育み、育てる間、少し時間がかかる」ということを意味してもいると思うのです。こういうことが大事なのです。「今は、それほど単純ではなく、意外に老獪な戦略が必要なのだ」と言っておきたいと思います。」
(『経営戦略の転換点』)

「本当に夢は叶います。私自身について、若いころからのことをずっと遡って振り返ってみると、「現実」のほうが「夢」より先に進んだことのほうが多かったと言えます。
 1990年代の不況のころに、私の経営理論を学んで起業した方々の会社が、今、大きな会社になってきており、いろいろなテレビ番組などで成功物語として紹介されています。当会の信者たちがたくさんテレビに出ています。
 現実に、逆風下で発展している企業が数多く出てきているのです。それは、「経営指導の方針が合っている」ということだと思います。「多くの企業が負けていくなかで、勝っている」という企業が現実に出てきているのです。」
(『夢は叶う』)

「徳なるものは必ずあるものです。
それをみなさんにわかるようなかたちでご説明するならば、自分が生きてきた時間のなかで、自分のことより他の人の幸福のことを考えた時間のほうがはるかに多い人のことを、「徳ある人」と言うのです。
徳がある人というのは、他の人びとへの愛の思いを持ちつづけてきた人のことを言うのです。
(『人格力』)

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