営業力の磨き方

 かつて、「営業職」は花形とよく言われました。最近の若者に人気のある職種は、「経営企画」や「経営戦略」の部門だそうです。

 「営業職」は汗を流して足で稼ぐというイメージも強く、新規開拓など心労の多い仕事であることは間違いありません。

 しかし、人との出会いから人生の視野が広がったり、会社の売上、成長に直結しているという自負もあったり、貢献度が高ければ給料にダイレクトに反映されるといった魅力も数多くあります。
一流と言われる企業には トップセールスという存在がいたのです。

 幸福の科学大川隆法総裁は、以下のように説かれました。

「お金を儲けることは非常に難しいことなので、経営者になれた人には「お金を儲ける才能」があったのだと思います。それは、新しい技術を開発する力であったり、新商品を開拓する力であったりしたでしょう。そういう力がなく、その部分を他人に任せている社長の場合には、たいてい、営業力、販売力があります。
 ある程度の規模になって、運営そのものが難しくなってきたときには、財経出身タイプの社長もありえますが、小さな会社では、技術か営業のどちらかができなければ、社長にはなれないのです。
 お金を儲けるためには、世の中のニーズ、マーケットのニーズが見えることが大事です。このニーズが見えない人は淘汰されていくのです。この「厳しさ」に耐えなければいけません。これに耐えてこそ、よい会社ができ、よい商品ができ、世の中に奉仕できるのです。」
(『経営入門』)

「経営者は、暗いニュースに一喜一憂することなく、とにかく智慧を絞ることが大事です。不況期の基本的な方策は幾つかに絞られてくるものです。一つは「営業力の強化」です。
 特に、「トップが陣頭指揮を執り、営業力の強化を図ることが望ましい」と明確に言われています。トップ自らが外に出ていって営業をし、その姿勢を見た周りの社員たちが、それに続いていくことが大事です。
 直接お客さまに会わなければいけません。「顧客」というと、一方的な言い方になりますが、「実際に自社の製品やサービスを利用してくださっている方々は、どう感じているか。どこに値打ちを感じているか」ということを探り当てなければいけないわけです。」
(『創造の法』)

「最終的には、やはり、トップが“船長”なので、トップの見識が高くならなければ、会社の発展は無理で、どこかで“ずっこける”ことになります。そういう意味で、最後には、やはり「天命」を信じたくはなります。
 小さいうちは、「天命」というほどのものではないでしょうが、大きくなり、社会全体に影響を与えるような公器になってきたら、やはり、「天命」に殉じなくてはいけない面は出てくるのです。
 「大きくなればなるほど、その責任の重さや、『判断の正しさ』というものの重みを分かるような人間に、変わっていかなければならないのではないか」と考えます。ただ、これは簡単ではないと思います。」
(『繁栄思考』)

「プロフェッショナルとして、自分の収入を上げ、地位も上げていく方法の基本は、やはり「リピーターの養成」であり、リピーターをつくりながら、それとの関係を大きくしていくことが大事です。
 いちばんいけないのは、能力以上にお客様がついてしまい、サービスが追いついていかなくて、失敗するようなケースです。これはよくないので、営業に関しては、そのあたりの「見切り」は極めて大事です。
重要客をほかの客と同じように扱うと、その重要客は、要するに、「自分への扱いが下がった」と感じ、次回以降、だんだん足が遠ざかっていくので、そのあたりが大事なところだと思います。つまり、最初は普通の営業の仕方と同じなのですが、二回目、三回目と、だんだん回数を重ね、お互いに手の内が分かってくるなかで、本領を発揮しなくてはならないのです。」
(『女性が営業力・販売力をアップするには』)

 経営を成り立たせる仕事には、大きく分けて販売系、製造系、管理部門があります。販売系、つまり「営業」「セールス」等の部門は、常に売り上げ増大への意識が不可欠です。中小企業の場合、製造系で新商品の開発者が社長になるか、営業力抜群のトップセールスが社長になりやすいのですが、規模が大きくなるにつれて管理部門の重要性が増してきます。
 鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの「会社とは生き物である」という名言があります。会社はその規模や状況に応じて、より成果を上げるために変化が求められるのです。

「一般的には、営業力強化のために、あらゆる策を講じることが必要です。それは、「よそがやらない一歩進んだサービスをする」ということであり、「お客様の本当のニーズを引き出す」ということです。そのために大事なのは、「質問力」です。
 例えば、服を売る場合であれば、「この服はいかがですか。お似合いになると思いますよ」と勧めたとき、お客様から、「この型はちょっと古いし、色も好きではありません」と言われて、「ああ、そうですか」と引き下がる人は凡人です。「この色は気に入りません」と言われたら、「どんな色がお好きなのでしょうか」とか、「どんな色の服をお持ちなのですか」とか、そこで質問をたたみかけることが大事です。そして、その答えを聞いて、「相手のニーズはどのあたりにあるか」ということを見破らなければなりません。この質問力は非常に大事です。」
(『不況に打ち克つ仕事法』)

「営業系統で、「一度も断られない営業マン」というものはありえません。失敗してはいけないのであれば、営業をしないほうがよいのです。営業をしなければ失敗はないからです。
 管理部門で、図表をつくったり数字をいじったりして、できるだけ表に出ない、人と会わないセクションにいれば、そういう失敗はありませんが、「人と会って断られたら、傷ついて仕事ができない」と言うのなら、営業には出られません。営業部門であろうと、開発研究部門であろうと、新規企画部門であろうと、生み出す付加価値の高いところほど、やはりリスクは大きいのです。」
(『人生に勝つための方程式』)

「景気が良いときには、自然体でいても、ものが売れて儲かり、給料を出せていたでしょうが、「会社が潰れるかもしれない」「人員を整理しなければいけないかもしれない」という“非常事態”のときには、逆に、普段はできないようなことができるのです。
 忙しくて得意先訪問ができていなかったならば、お客さまのところへ足を運ぶこともできます。
 要するに、不況期は、自分たち自身を振り返る時期なのです。「一度、自分たちの、これまでのやり方や考え方、生き方を点検し、自分たちを支えてくださっていた方々の気持ちを酌み取るべき時期が来ている」ということです。」
(『創造の法』)

「営業成績のよい人、トップレベルの営業マンの特徴は、ほとんど一言で表せます。彼らは口がうまいというわけではありません。トップレベルの営業マンは、とにかく「記憶力がよい」のです。
 客の顔を見ただけで、「あっ、○○さんですね」と名前まで出されたら、客の足は止まってしまいますし、何か話をしなければならなくなるでしょう。「この前は、こういうものをお買い上げになりましたね?」「ああ、そうです。よく覚えていますね」「そのときに、こういうことを言われましたよね。お嬢様は、そろそろ大学のご入学ではないですか」「ご結婚がそろそろではありませんか」「お孫さんは生まれましたか」などと言ってこられると、だんだんだんだん玉網のなかに入ってくるような状況になるでしょう。
 そこで、「こういうものが要りますね」「こういうものをお買いになると、お使いになれますよ」などと言われると、「全部、自分のために考えてくれているんだ」という気になって、買ってしまうわけです。
 口のうまさでも、押しつけがましい営業でもなく、「買わせて相手に損をさせた」というようなことも、もちろんありません。「自分の立場」で売りたいのではなく、「相手の立場」で必要だと思うものについて出してきます。こういう営業マンが成績を伸ばしているわけです。」
(『自由・民主・信仰の世界』)

ビジネスと真理 へ

「仏法真理」へ戻る