戦力の集中

少ない戦力(能力)しかない段階では、自分の置かれた場面で、「戦力の集中」をどのように図るかに智慧を絞ること。

そうすれば、相手がいかに巨大でも、必ず勝利への道が開けていく。

 

幸福の科学大川隆法総裁は、『希望の法』で以下のように説かれました。

「大企業には、動きが大きすぎ、長蛇の陣のように伸びきっていて、細かい部分で作戦が立たない面があります。そのため、「ここを襲えば勝てる」というコア(中核)の部分を攻められると、崩れてしまうことがあります。
 大手のスーパーなどでは売り上げが落ちているのに、ユニクロなどは何倍もの成長をしました。なぜなら、リスクは大きいのですが、中国で最初から最後まで一貫して生産を行い、それによって、ものすごく安い値段で勝負したからです。それで、消費者はサーッとそちらに走っていきました。不況期で、ほかのところの売り上げが落ちていても、ユニクロなどの売り上げはグーッと増えたのです。
 安売りのスーパーが安売りで負けたわけですが、なぜ負けたかというと、多角化しすぎていたことが原因です。長蛇の陣を敷いていると、経営者は、個別のところについて、それほど絞り込んで見ることはできません。そのため、狭い範囲を一気に攻めてこられると、そこを破られてしまうのです。
 やはり、戦略を持たない者は勝てません。しかし、成功していると、どうしても、「このやり方でよいのだ」と思って、その戦略が固まってきてしまい、やがて、新しい者に敗れていきます。
 これは、大きくなったこと自体が致命傷になっているのです。「大きくなっても隙がない」ということは、まずありません。図体が大きくて動きの鈍いところを見ていけば、どこかに攻撃材料があるものです。それで、衣料品なら衣料品、食品なら食品に特化して攻撃すれば、大手のスーパーであっても破ることができるのです。
 そのように、一部の大手のスーパーやデパートが傾いたりしていますが、そういうところを捉えているのはどこかというと、コンビニなど、小さな駆逐艦のような戦い方をしているところです。そういうところが、ある程度、流行っています。
 ところが、この駆逐艦のようなところは、品揃えが何百種類もあるため、それに対して、今度は、ハンバーガーの単品や丼物の単品などで安売り攻撃をかけ、お弁当マーケットを攻めてくるところが出てきます。そういう狭い範囲に絞って攻めていくと勝てるのです。
 力が大きくなったときには、大きくなったなりの戦い方があるのですが、大きくなるまでの戦い方としては、やはり、絞り込んで戦力を集中しなければいけません。そうしないと勝てないのです。
 いかに相手が大きくても、すべての部分で同じように強いわけではないので、相手の弱いところに戦力を集中し、特化すれば、そこを撃破することができます。
 市場では、こういうことが繰り返されています。
 いずれにせよ、力が充分でない場合には、いつも「戦力の集中」ということを考えておかないと駄目になるわけです。」
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