就職先の選び方

 人気のある職場にみんな行きたがるが、むしろ今は無名でも、将来性があるところに賭けていったほうがよい。

 いろんなタイプの人材がいるからこそ組織はうまくまわるもの。

 自分の個性を活かせるところを探したらよいし、世間の評価など気にする必要はない。

 そして、大きな意味での天命を信じること。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『松下幸之助 日本を叱る』で松下幸之助の霊の言葉(「霊言」)を次のように伝えておられます。

「世間が「偉い偉い」と言ってほめ上げるような人気のあるとこへ、みんな行きたがる癖があるよな。人気のある会社になったら、もう、何十倍、何百倍のすごい競争で、みんな行きたがる。
 それで、その人気のある会社には、例えば東大出みたいなのがごろごろいて、あるとこなんか半分ぐらいいたり、役所なんかも半分を超えるとこがいっぱいあったと思うけども、こう、いっぱい集結する。
 例えば、役所なら、今、大蔵省はなんちゅうんや、財務省っちゅうんか、ああいうとこは、昔は東大出が九割ぐらいいたわな。九割以上いたかな。
 その財務省も、東大出を九割も採ったら、みんな局長になんかなれるわけないやろ。なあ。東大法学部を優秀な成績で出て、ヒラや。あるいは、まあ、課長にまでなる場合もあるけども、課長で止まるか、下手したらヒラで辞めるしかなくなると思うんやな。
 「こんなもん、人材の無駄遣いや」と、わしは思うんや。(人材があんまり集結しすぎたら、使ってやれないし、優秀な人を殺してしまうんや。
 だから、「適性はなんぞや」と言うけどねえ、ほんまは、できる人は何をやってもできるんや。特別な才能を要求するもの以外はな、何をやっても、ほんとはできるんや。だから、あんまり、「みんなが行きたがるから行く」っていう考え方、あるいは、「そこだったら親が喜ぶから」っていう考え方で就職を決めるのは、やめたほうがええで。
 むしろ、生きがいとしては、今は無名かもしらんけど、自分として、「これは将来性があるなあ」と思うものに、やはり賭けていったほうがええで。不況だから、安定志向ってのは分かるんやけど、不況期に安定志向で行く人は、もう、ほんまに、自ら志願して「凡人になりたい」と言うとんのとおんなじやで。
 実際は、「不況期に、これから一勝負したろう」という野心を持ってるような会社を狙っていったほうがええなあ。わしゃ、そう思うよ。
 そうせんとなあ、ほかの会社に行ったら社長になれるような人でも、あんまり人材が集まりすぎたとこに入ったらね、ほんまに偉くなれんで終わりになってしまう。適材適所っていうても、そういうふうになるんや。潰し合いになってね、“殺し合い”になるから。
 だから、あんまり優秀な人が集まるっちゅうの、わしは「考え方が間違いや」と思うんや。やはり、「いろんな人がいて組織がうまいこといくんや」と思うんや。
 営業が向いてるようなタイプの人もいれば、作戦を立てるのがうまいような人もいるし、お金に才能がある人もいる。いろんな人が集まって、いい組織になるんで、おんなじようなタイプの人ばっかりが集まったら、ほんとは、ようないんや。
 だから、自分の個性を活かせるようなところを探したらええし、世間の評価なんか気にする必要はないと思うんや。わしは、そう思うよ。
 もう一つは、大きな意味での天命を信じるこっちゃな。わしは、そう思うな。「九割は天命や」と思うなあ。」
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