人材の不足は組織で共有する

 個人で商売を始めた場合、仕事がたくさん入ってくると、人を雇って会社に行こうする段階がやってきます。ほとんどの場合、この以降の段階でつまづきます。

 能力が高い人が来てくれても、たくさんの仕事を任されて有難い半面、そういう人が持ち逃げしたり、突然辞めて、その人がやっていた仕事が全て抜け落ちるなど、甚大な被害を受けることがあります。

 逆に、人材募集したら、能力のない人が来てしまい、教えることばかりに力をそがれ、しかも、一人前に育たないまま辞めてしまうことがよくあります。

 個人事業として奥さんなど 2、3人の仲間とやっていて、仕事が回り始めたら、組織図をつくっていただきたいのです。まず、経理、営業、製造、販売、PR、総務など、会社がこれから大きくなっていくために必要な部署名を書きます。さらに、それぞれの部署の長として、今その仕事を担当している人の名前を入れていきます。社長が3つ、奥さんが2つという感じかもしれませんし。ほとんどが自分でやっているという人もいるかもしれません。あまりに自分の名前が多く登場するようであれば、自分の能力が会社の成長の限界になっている可能性が高い。改善しなければならないということがわかります。

 それから、部門の長の名前の下に、今実際にやっている仕事の項目を書き込みます。そして、それぞれの項目について、簡単なものでよいので マニュアルを作ります。例えば、経理、営業、製造など、「うちだはどのようにやっているのか」について、手順を明確にし、書き出しておくのです。

 その上で、人材募集をしていただきたいのです。「忙しいから」と言って闇雲に人を雇うのではなく、どんな仕事があるのかをマニュアル化して明確にした上で、営業なら営業に合った人、経理なら経理に合った人など、「仕事に合った人材」を採用することです。採用したら、「そのマニュアルに沿ってやってください」と言って人材育成していけばよいのです。そうして人材募集をしていけば、人を通じて付加価値を出していく体制が確実に出来ていきます。

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