企画開発計画

 企画開発計画とは、商品の企画開発から市場投入までのステップを計画するものです。

 企画開発計画を策定する際に、「新規商品・サービスに関する企画」と「既存商品・サービスに関する企画」の場合とでは方法が異なります。

 まず、新規商品・サービスに関する企画の場合では、最初に取り組まなければならないことは、マーケット(市場)自体の発見をしなければなりません。
 そして、既存の市場があればそこに参入できるかどうか、あるいは無ければ、新たな市場を確立することができるかどうかの検討が必要となります。また、そのため、市場機会の分析と市場、顧客等のセグメンテーションも行う必要があります。

 次に、アイデア抽出やコンセプトメイクを行い、さらに、市場投入のための具体的なデザインやスペックを決定していくことが必要となります。
 このように、新規商品・サービス企画の場合、比較的長い期間の企画段階を経て企画開発計画に至ります。

 これに対し、既存商品・サービスの場合では、既に市場での反響やセールスの実績、シェアなどが結果として出ているため、まずはマーケティング調査などによるポジションの確認を行います。
 また、それと並行して、既存商品のユーザーの満足度についても調査を行い、商品を継続して販売し続けるべきかどうか、もし継続的に販売する場合、今後リニューアルをすべきかどうか、などの検討を行います。

 このように、既存商品・サービスの場合には、ポジショニング分析などのマーケティング段階は比較的短く終わり、既存商品のスペックの改善やコストダウンなどを中心とした企画開発計画に入ります。

 商品・サービスの企画開発計画作成の作業は、その対象となる開発商品が多い場合には開発の優先順位をつけ、作業の割付けを行います。

 そして、実際の作業内容としては、商品・サービスの設計・開発から、販売やセールスプロモーション(SP)までが主な検討項目となります。

 また、企画開発計画で最も重要な事項の1つとして、製品開発における原価企画があります。
 原価企画とは、製品企画段階から製品原価(コスト)の最小化を追求する取り組みのことを言います。

 また、企画開発計画は、基本的には商品企画部などが計画立案を行いますが、マーケティング部門や営業部門、設計部門、生産部門などさまざまな部門が関係してきます。したがって、それらの各部からの代表者を決めてもらい、プロジェクト形式で情報交換をしながら計画を進めていく方法が良いでしょう。

 企画開発計画では、まず、商品・サービスの開発に必要な作業項目とスケジュールを明らかにします。

 作業項目は、マスタープランと実作業項目詳細の2つのレベルで策定されます。

 策定においては、企画自体が独りよがりなものとなってしまって、マーケティングや財務、生産現場の視点に抜けがないように計画を策定することが大切です。

 関係者間での解釈の相違を防ぐため、定量的な表現が可能なことについては、極力定量的に表現していく工夫も必要です。

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