3つの営業戦略

 営業戦略として、大きく「絞り込み戦略」「差別化戦略」「オンリーワン戦略」があります。

 

1 絞り込み(狙い撃ち)戦略

 

 第1の戦略として必要なのは「絞り込み」です。

 絞り込み(狙い撃ち)とは、弱者が強者と互角以上に戦うために どこか一点にエネルギーを集中させること。

 よく聞かれる言葉に、「何でもできます」とか「何でもやります」という言葉をうたい文句としている会社がある。しかし、こういった会社はほとんどの場合、業績が低迷している。

 「何でも」とは「何にも」に通じ、特徴がなく他社に負けないと言えるものがないということです。

 最終的には、すべてで「勝つ」ことが理想だが、まずは重点を1つに絞って特徴を出さなければ勝ち残れない。

地域の絞り込み
 自社よりも強いライバルに勝つためには、ライバルの営業が行き届いていない地域を重点的に攻める。
 そこだけは絶対的に他社よりも勝っているという地域をつくるのです。

業種の絞り込み
 得意先となる業種が幅広い場合は、すべての業種に対して自社の商品を売り込むのではなく、ターゲットを細分化して1つの業種に集中して攻撃することが重要です。
 それによって、自社が精通している業種ができ、信頼を勝ち取りやすくなる。

ライバルの絞り込み
 ライバルの絞り込みも重要です。
 特定のライバル(敵)を集中的に攻撃する
 絶対に勝てる戦いしかしない
 間違っても、自社より強いところにけんかを売ってはならない
 つくれば売れる時代は過ぎ去ったのだから、他社のパイを食っていくしかない。そのためには、確実に勝てるところを狙わなければならない。これで勝ちパターンを身に付けるというプラス面もある。

商品の絞り込み
 商品の絞り込みについては、2つのパターンがある。
 まずは、自社が一番強い商品や営業担当者が精通している商品を重点として、得意先から信頼を得やすいものに絞り込みます。
 商品を絞り込むことで、「○○の△△社」というように自社の知名度やイメージの向上につなげることができる。
 次に、得意先ごとに「この商品がお勧めです」と重点商品を絞り込む方法です。
 「どれも良い商品です」ではインパクトが弱いため、情報と信念に基づき相手に合った商品を売り込むようにする。

 

2 差別化戦略

 

 第2の戦略として「差別化」が挙げられます。

 自社がライバルより強者であれば必要ないが、弱者であれば、どの部分でライバルと差別化するのかを明確にしなければ勝てないし、生き残れない。

 ライバルのシェアを奪うということは、得意先から選ばれることです。

 そのためには、セールスポイントを明確にしなければ勝ち残れません。

商品の差別化
 今は、どの会社も性能や品質においてほとんど差がないのが実情です。
 そうであれば、営業担当者の商品プレゼンテーション能力を高めないとライバルには勝てません。
 「商品」として差がないものでも、営業担当者の売り込む能力次第で「商品」として優れていると得意先に認めさせることができる。
 大事なことは、商品の良さに加えて、得意先にどのようなメリットがあるかを説明できるような資料を準備することである。

地域の差別化
 ライバルの弱い(力を入れていない)地域を狙い撃ちにする。
 ライバルよりも得意先への接触頻度を高められる地域を選定する。
 重点地域が重なるような場合、投入人数を増やして数で攻勢をかける。

 

3 ナンバーワン(オンリーワン)戦略

 第3の戦略としては「ナンバーワン(オンリーワン)」づくりです。

 自社がナンバーワン(オンリーワン)となる地域があるか、自社がナンバーワン(オンリーワン)の得意先があるか、ナンバーワン(オンリーワン)の自社商品があるかです。

 絞り込みや差別化を徹底し、1つでもナンバーワン(オンリーワン)を増やして、ライバルを寄せ付けない部分を増やすことに全精力を傾けなければならない。

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