目標を設定する上での役に立つ目標設定法
ベーシック法
ベーシック法は、もっとも基礎的な目標設定方法です。ベーシック法では以下のつの切り口から目標を設定していきます。
「目標項目」→「達成水準」→「期限」の手順で設定し、それをもとに「達成計画」を設定します。「達成計画」とは、定めた目標をさらに具体化し、どう実行に移すかを明確にしたアクションプランです。このアクションプラン通りに動いて目標達成をするというのがこのベーシック法という目標設定方法です。
SMARTの法則
SMARTの法則は、ドラッカーが発案した目標管理から誕生した目標設定法です。
SMARTという言葉は、5つの指標の頭文字をとって名付けられています。
・Specific=具体的で分かりやすい
・Measurable=計測ができる
・Agreed upon=達成が可能である
・Realistic=現実的である
・Timely=期限が明確になっている
メンバー全員が同じ水準で誰が見ても明確な目標を設定するために用いられます。SMARTの法則は、KPI・OKRの目標を設定する際によく取り入れられています。
HARDゴール
HARDゴールは、リーダーシップや従業員の生産性の専門家でベストセラー作家であるマーク・マーフィーが著書の「HARD GOALS」で提唱している目標の設定方法で、近年非常に注目され始めています。
マーフィーは、以前よりの法則は変化が激しい現代には合わないと否定しており、SMARTの法則よりも感情に深く根付いている「HARDゴール」という目標設定法を開発しました。
HARDは、4つの指標の頭文字をとって名付けられております。
・Heartfelt=「心の底から」達成したくなる目標
・Animated=「生き生きとした」目標達成後の姿が鮮明にイメージできること
・Required=目標達成のために「必要とされている」スキルや能力を明確にする
・Difficult=「困難」な目標であること
HARDゴールに従って目標設定をする際は、H→A→D→Rの手順で指標を確認します。
HARDゴールは、特に自分自身のキャリアに紐づいた目標を設定する際に適しているとされています。
ランクアップ法
ランクアップ法は、自分を成長させるための「ストレッチ目標」を正しく設定するための目標設定法です。
以下の6つの切り口で目標項目を考えていきます。
・改善:ネガティブな部分を解決する
・代行:自分よりレベルの高い人の仕事を代行できるように
・研究:あるテーマについて研究する
・多能化:異なるジャンルのスキル、知識を身につける
・ノウハウの普及:自分のスキルや知識をノウハウ化する
・プロ化:特定の分野のプロとなる
これらの目標項目に沿って目標を立てることで、ある特定の分野に特化した質の高い目標を作成することができ、自分をプロフェッショナルとして成長させることができます。
マンダラチャート(マンダラート)
マンダラチャートとは、仏教のマンダラ模様のようなマス目を作り、そのマス目中心から一つ一つにアイデアを書き込むことで、目標と具体的な行動が明確になるという発想法です。
目標設定で活用する場合、マンダラチャートは以下のステップで作成します。
1.中心のマスに最終達成目標を記入
2.周辺の8マスに達成するためにやるべきことを記入
3.記入した中心の8マスを、周囲のマンダラチャートの真ん中のマスに記入する
4.3で記入したマスの周りに2と同じようにそれぞれのやるべきことを記入
5.81マスのマンダラチャートから一つずつクリアしていく
目標とやるべきことが直接紐づいた形で細分化されるため、目標に対しての優れた行動指針を作ることができます。また、マンダラチャートを81マス全て埋めることは大変であり、その苦しみからひねり出すことによって、意外性のある優れたアイデアが生まれやすいというメリットもあります。