アーカーのマトリックス

 デービッド.A.アーカーは、1984年に「Strategic Marketing Management」著し、環境変化に能動的に対応し、持続的競争優位を実現するための戦略論を展開しました。

 アーカーのマトリックスは、成長のための全社戦略(アンゾフの成長ベクトル)を三次元化しました。新しい調達・生産・流通・技術・マーケティングなど、業務の変更による成長を方向付けました。

 成長戦略を考えるにあたり、有効なフレームワークであるアンゾフの成長ベクトルですが、まずは、自社の強みやビジネスモデルの付加価値を正しく把握し、その上で強みや付加価値を活用しながら成長するための戦略を検討することが肝要です。

 アンゾフが新製品で戦うか新市場で戦うかを考えたのに対し、アーカーは、ビジネス・システムを変えて戦うことも考慮に入れたということになります。

 既存製品を既存市場に投入し続ける上で、新しい業務システム(調達・生産・流通・技術・マーケティングなど)を刷新する戦略を考えることになります。

 アンゾフの成長ベクトルで2軸で考えられていた戦略を3軸にすることで、戦略策定幅が広がっていきます。

 アンゾフのマトリックスでは既存と新規の2つの切り口しかありませんが、実際には既存と新規だけにキレイ分けられるものではなく、改善や微修正、拡張という概念が存在します。そうした新規と既存の間にある施策を表現したのが戦略ボードです。

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