経営理念10選

パナソニック株式会社

 家電事業や住宅事業を展開するパナソニック株式会社が掲げる経営理念は、以下の通りです。

綱領
 産業人たるの本分に徹し社会生活の改善と向上を図り
 世界文化の進展に寄与せんことを期す

信条
 向上発展は各員の和親協力を得るに非ざれば得難し
 各員至誠を旨とし一致団結社務に服すること

私たちの遵奉すべき精神
 産業報国の精神、公明正大の精神、和親一致の精神、力闘向上の精神、
 礼節謙譲の精神、順応同化の精神、感謝報恩の精神

 創業者の松下幸之助氏が定めた「綱領」は、経営理念の根幹として、あらゆる経営活動のよりどころとなっています。経営理念を基に、「A Better Life, A Better World」というブランドスローガンが決まりました。「社会生活の改善と向上」という言葉からもわかるように、私たちの生活に欠かせない事業を担っている企業ならではの経営理念であることがうかがえます。

 パナソニックの経営理念は、”私たちの使命は、生産・販売活動を通じて社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与すること”とされています。 

 パナソニックのビジョンは、”お客様のくらしに寄り添う「家電のDNA」を活動の中核に置き、これを継承しながら、お客様にとっての「いいくらし」をあらゆる空間に拡げていくことです。

 家の中から、オフィス、店舗、自動車、航空機、さらに街まで、 お客様が活動する様々な空間において、ハードウェア単品だけでなく、 ソフト、サービスを含めたトータルソリューションを提供し、 お客様一人ひとりにとってのより良いくらし、より良い世界 〜「A Better Life, A Better World」を追求します。”

 

トヨタ自動車株式会社

 自動車事業を展開するトヨタ自動車株式会社は、「基本理念」という呼び方で、経営理念を以下の通りに掲げています。

1.内外の法およびその精神を遵守し、オープンでフェアな企業活動を通じて、国際社会から信頼される企業市民をめざす
2.各国、各地域の文化、慣習を尊重し、地域に根ざした企業活動を通じて、経済・社会の発展に貢献する
3.クリーンで安全な商品の提供を使命とし、あらゆる企業活動を通じて、住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組む
4.様々な分野での最先端技術の研究と開発に努め、世界中のお客様のご要望にお応えする魅力あふれる商品・サービスを提供する
5.労使相互信頼・責任を基本に、個人の創造力とチームワークの強みを最大限に高める企業風土をつくる
6.グローバルで革新的な経営により、社会との調和ある成長をめざす
7.開かれた取引関係を基本に、互いに研究と創造に努め、長期安定的な成長と共存共栄を実現する

 「企業を取り巻く環境が大きく変化している時こそ、確固とした理念を持って進むべき道を見極めていくことが重要」という考えの下、1992年に「基本理念」を策定し、1997年に改定しました。世界的に有名なグローバル企業らしく、「国際社会」「世界中」「グローバル」といった言葉を「基本理念」で使用しているのが特徴と言えるでしょう。

 

株式会社クレディセゾン

 クレジットカードをはじめとする決済ビジネスを展開する株式会社クレディセゾンの掲げる経営理念は、以下の通りです。

 私たちは、サービス先端企業として「顧客満足主義の実践」「取引先との相互利益の尊重」「創造的革新の社風創り」の3点を共通の価値観として浸透させ競争に打ち勝ちお客様、株主の皆様、そしてすべての取引先の皆様の期待に添うようにチャレンジを続け、社会的責任を果たしてまいります。

 株式会社クレディセゾンでは、経営理念を実現するために従業員が意識することを「行動宣言」として、行動宣言に沿った行動を行うための具体的な指針を「行動基準」として定めています。多くの個人や法人に利用されるサービスを展開していることを踏まえ、顧客に対する姿勢や企業としての責任などを示す経営理念となっていると言えるでしょう。

 

ANAグループ

 航空事業を中心としたANAグループが掲げる経営理念は、以下の通りです。

 安心と信頼を基礎に、世界をつなぐ心の翼で夢にあふれる未来に貢献します

 人々を安全に運ぶことが最重要とされる航空事業だけに、経営理念では、真っ先に「安心と信頼」を顧客に約束しているようです。経営理念からは、社会の発展に欠かせない事業を請け負っているからこそ、「夢にあふれる未来」作りの一役を担っていこうとする姿勢が感じられます。

 

ソフトバンクグループ

 情報通信事業を展開しているソフトバンクグループの掲げる経営理念は、以下の通り、とてもシンプルなものです。

 情報革命で人々を幸せに

 ソフトバンクグループでは、創業以来一貫して、「情報革命を通じた人類と社会への貢献」を推進してきました。経営理念からは、「情報革命の無限の力を、人々の幸福のために正しく発展させていきたい」という企業の思いが感じられます。

 

京セラグループ

 産業・自動車用部品や半導体関連部品を製造販売している京セラグループの掲げる経営理念は、以下の通りです。

 全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること。

 今でこそ大企業に成長した京セラグループですが、もともとは小さな町工場からスタートしました。企業のために従業員一人一人が精一杯努力し、経営者は従業員の信頼に応えるという社風があったからこそ、成長につながったと捉えている同社。経営理念には、従業員の幸せを追求し、社会の発展に貢献していきたいという思いが込められていると言えるでしょう。

 

ヤマトグループ

 宅配便事業を展開しているヤマトグループが掲げる経営理念は、以下の通りです。

 ヤマトグループは、社会的インフラとしての宅急便ネットワークの高度化、より便利で快適な生活関連サービスの創造、革新的な物流システムの開発を通じて、豊かな社会の実現に貢献します。

 ヤマトグループの経営理念は、1931年に策定された「社訓」をベースとした「グループ企業理念」の3本柱の1つです。経営理念では、「事業を営んでいく目的」や「企業としての目指すべき方向」を端的に表現しているようです。私たちの暮らしを支える事業を展開している企業として、「豊かな社会の実現」に貢献していきたいという思いが伝わる経営理念と言えるでしょう。

 

全農グループ

 JA(農業協同組合)を運営している全農グループが掲げる経営理念は、以下の通りです。

 私たち全農グループは、生産者と消費者を安心で結ぶ懸け橋になります。

 私たちは「安心」を3つの視点で考えます。

 営農と生活を支援し、元気な産地づくりに取り組みます。
 安全で新鮮な国産農畜産物を消費者にお届けします。
 地球の環境保全に積極的に取り組みます。

 全農グループが取り扱っている農畜産物は、私たちが口にするものであるため、「安心」「安全」「新鮮」が求められるでしょう。日本全国の農家から農畜産物を仕入れ、消費者に提供している全農グループ。経営理念には、「安心」を何よりも重視し、環境保全にも取り組みたいという意志が感じられます。

 

PPIHグループ

 ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を展開しているPPIHグループが掲げる経営理念は、以下の通りです。

第一条 高い志とモラルに裏づけられた、無私で真正直な商売に徹する
第二条 いつの時代も、ワクワク・ドキドキする、驚安商品がある買い場を構築する
第三条 現場に大胆な権限委譲をはかり、常に適材適所を見直す
第四条 変化対応と創造的破壊を是とし、安定志向と予定調和を排する
第五条 果敢な挑戦の手を緩めず、かつ現実を直視した速やかな撤退を恐れない
第六条 浮利を追わず、中核となる得意事業をとことん突き詰める

 PPIHグループの経営理念は、創業者の安田隆夫氏が出版した企業理念集「源流」で紹介されました。同グループでは、「顧客最優先主義」という「企業原理」を実現するための行動理念として、6ヵ条からなる経営理念を定めています。多種多様な商品を店頭で販売していることもあってか、「いつの時代も、ワクワク・ドキドキする、驚安商品がある買い場」という言葉を使っているのが印象的な経営理念と言えるでしょう。

 

株式会社ねぎしフードサービス

 飲食店「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」を展開している株式会社ねぎしフードサービスが掲げる経営理念は、以下の通りです。

 お客さまに おいしさを
 お客さまに まごころを
 ねぎしはお客さまのためにある
 そして
 お客さまの喜びを自分の喜びとして
 親切と奉仕に努める

 株式会社ねぎしフードサービスの経営理念は、とてもわかりやすく、温かみのある言葉で表現されています。一度読んだだけで、顧客を大切にしたいという企業の姿勢が伝わってくる経営理念と言えるでしょう。「お客さまの喜びを自分の喜びとして親切と奉仕に努める」という言葉からも、顧客のための店づくりをしていきたいという思いが感じられます。

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