デッドラインをきめよ

 時間を有効に使うために必要なことは、経営者も社員も同じだと思います。それは、デッドライン(締め切り)を決めて、時間を区切ることです。

 たとえば、今日中にやらなければならない仕事があって、4時間かかる見込みだとする。しかしその日は会議などが入っていて、3時間しか使えない。しかも、残業はダメとなったら、4時間を3時間に縮めるしかない。

 それは不可能かというと、集中すれば意外にできてしまうのです。ところが、残業できるとなると4時間のつもりで始める。途中で気になったことを、インターネットで検索しながらやっていると、結局帰りが午後10時になったりするわけです。こんな調子で何年間か仕事をしていたら、どちらが仕事ができるようになると思いますか。当然残業しないで帰った方です。だからデッドラインが必要なのです。

 経営者はそれを全社員に徹底させるわけですが、社員は、重要度が高い仕事ではなく、緊急度が高い仕事を先にやるのが普通です。だから、上司や経営者がデッドラインを決めることで緊急度を上げ、会社にとって重要な仕事を進めるのです。

 やるべきことは、担当者に、「何を、いつまでに、どのように」やるかを聞くことです。そうすると、論理的に飛躍があったり、詰めが甘いところがある。それを質問攻めにして修正していきます。あくまでも担当者に考えさせ、結論を持ってこさせることが重要です。

 

残業ゼロにしても部下のモチベーションは上がる

 きちんと仕事を進めていけば必ず成果は上がる。

 「ノー残業デー」を始めた当初は、多くの社員から「会社のために頑張っているのに」という反発もありましたが、成果が出てくると収まっていきました。モチベーションを上げるのは成果です。自分の仕事が実になったことは如実にわかりますから、そのときに「○○さんすごいじゃん」と社内が盛り上がると、もう、飛んじゃうくらいにモチベーションは上がります。

現場を知ると判断が早くなる

仕事は厳しく会議は明るく

経営者というのは好かれるものではありません。部下に厳しくあるべきだと思います。だから自分にも厳しくなくてはいけない。結局は、自分を律することができるかが、部下がついてくるかどうかの鍵だと思います。

もう一つ大切なのが明るさです。できれば会議ではジョークを言ってみんなを笑わせる。厳しいことを言って険悪な雰囲気になっても、ちょっとしたユーモアで笑いが出ると、なんとなく許せる気持ちになるものです。

参考

現場を知ると判断が早くなる

判断すべきことは、早朝会議の場で2分で結論を出していました。それができたのは、現場を知っていたからです。とくに社長就任直後は、流通や販売などの現場をまわり、会議で担当者から状況を聞いて、現場を知ることに時間をかけていました。そうすれば、たとえば機械が壊れたので買いたいという相談が来た時に、あれは修理してもダメだから買うべきだ、と瞬時に判断できる。

新規出店など、やってみなければ分からないことを判断する場合もあります。そういうときは、「川があったら飛び込む」ような心の持ち方も大事です。向こう岸に行くためには、あるかどうかわからない橋や船を探すより、早めに飛び込んで泳いだ方がいい。「躊躇せず、どんどん前に行け」という強い気持ちは経営者に必須です。

 

 

仕事は厳しく会議は明るく

経営者というのは好かれるものではありません。部下に厳しくあるべきだと思います。自分にも厳しくなくてはいけない。結局は、自分を律することができるかが、部下がついてくるかどうかの鍵だと思います。

もう一つ大切なのが、明るさです。できれば会議ではジョークを言ってみんなを笑わせる。厳しいことを言って険悪な雰囲気になっても、ちょっとしたユーモアで笑いが出ると、なんとなく許せる気持ちになるものです。

残業が多い人には「よく寝てください」と言いたい。そのためにも、仕事を時間内に終わらせることに一生懸命になってほしい。そうすることで本来の仕事ができると思う。睡眠不足で疲労がたまり、頭を使わない作業的な仕事になってしまっている人も多いのではないでしょうか。

今後の日本経済は下がる一方だという予想もありますが、こんなに真面目に仕事をする国民は世界のどこにもいません。フランスでは「働きたくない」というのが出発点です。逆に、日本は「一生懸命働きます」というのが出発点ですから、働き方を変えれば日本は必ず復活すると思います。

参考

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