外部環境に対してアンテナを張る

 経営者は、自分の商売のことだけを考えていてはならず、外部環境に対してアンテナを張り、社会の風潮や経済ニュース、今後起きることなどについて目を光らせ、未来をいち早く読む努力をし、絶えず新しい仕事の種を探し続けていかなくてはならない。

 一般的には、頑張りすぎて、周りから「そこまでやらなくてもよい」と言われるあたりで、実は経営者として普通である。

 自分自身も目一杯まで働きつつ、ほかの者にも働いてもらえるよう〝無理な注文″をし、できるだけ組織の強みを引き出し、弱みを抑え、どうしてもしかたがない場合には〝外科手術″も取り入れ、組織体として生き延びていく努力をしなくてはならない。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『智慧の経営』で以下のように説かれました。

「経営者は、「組織は、放置されると、壊れていくか、死んでいくものだ」ということを、よく知っておかなくてはなりません。
 したがって、常に、新しい血を入れ、新しいエネルギーを補給しつつ、老廃物を出し、新陳代謝をしていかなくてはならないのです。
 絶えず、新しい仕事の種を探し続けなくてはいけませんし、いつも、次なるものを考えておかなくてはなりません。
 「組織は、放置されると潰れるものなのだ」という見方は、逆の意味で、一つの悟りでもあります。不況期には、それも知っておかなくてはなりません。
 したがって、経営者は自分の商売のことだけを考えていてはいけません。社会の風潮や経済ニュース、今後、起きることなどについても、目を光らせていなければならないのです。
 そうなると、全身が神経の塊のようになってきます。
 その意味では、集中して仕事をすると同時に、「その集中を解くためのリラクゼーションの時間を、どうやって取り、精神を異常にしないで、健康を維持するか」ということも、考えなければなりません。
 一般的に言うと、頑張りすぎて、周りから、「そこまでやらなくてもよい」と言われるあたりで、実は普通なのです。自分としては、「かなり頑張った」と思い、周りも、「そんなにやらなくてもいいんですよ」と言うほどで、普通ぐらいなのです。
 また、会社が大きくなってくると、一般従業員の意識は、それほど高いものではないので、社長や重役がいくら働こうと、それを、全然、気にもしていません。だいたい、「彼らは別種族だ」と思っているものです。
 社長や重役が、「私は、これだけ一生懸命に働いているのだから、ほかの人たちも、そうなるだろう」と思ったら、それは甘いのであって、そういうものではないのです。自分自身が働くだけではなく、ほかの者にも働いてもらえるように、努力して仕事を下ろしていかなくてはなりません。ほかの者に対して、〝無理な注文″をしなくてはいけないのです。
 だいたい、部下に、「これをやってくれ」と言うと、まずは、「そんなことを言われても無理です。できません」「今までに例がありません」などという言葉が返ってきます。会社が大きくなれば必ずそうなります。
 しかし、そのときに、無理を承知で、もう一押しをしなければならない局面が出てくるのです。こうした粘り強さや胆力、不動心が非常に大事になってくると思います。
 そういうことを積み重ねて、自分自身も目一杯まで頑張りつつ、できるだけ組織の強みを引き出し、弱みを抑え、どうしても、しかたがない場合には、〝外科手術″も取り入れ、組織体として生き延びていく努力をしなくてはなりません。
 そして、外部環境に対してアンテナを張り続け、情報を取り、未来をいち早く読んでいく努力をしていくことが大事なのです。」
(18~23ページ)

経営と真理 へ

「仏法真理」へ戻る