尊敬されるリーダーは「愛」の人 リーダーの『人格力』

自分で能力を変化させる

 「自分の能力が変化すれば、必ず環境も変化する」というのは その通りです。幸福の科学大川隆法総裁は、『人格力』の中で、「すべてを他人のせいにする共産主義的な考え方は間違い」と指摘しています。

 「環境が悪い」「国が悪い」と文句を言うより、それを乗り越えて変わる努力をした方がプラスは大きいと思います。完璧な人はいませんし、完璧な制度はありません。不完全なものを自分で補おうとするところに人間的な成長があると思います。

 

仕事と宗教的精神は両立する

 営業的な仕事と宗教的な精神を両立するうえで、「愛・知・反省・発展」という幸福の科学の教えを説明しています。

 日本的経営の「三種の神器」は、「与えられた役割を果たす」「誠実に働く」「仕事は成長の糧と考える」の3つです。「仕事は成長の糧と考える」のが「業即信仰」、すなわち「仕事を通して、神様仏様に近づいていく」という考え方です。仕事と宗教的精神を両立させることは、日本人にとって何の矛盾もないはずです。

 日本では、お金だけを求めると軽蔑され、人を大切にすると尊敬されます。尊敬されると人とお金が集まってきて、軽蔑されると人とお金が離れていきます。お金を求めて一時的にお金持ちになっても、最終的には貧しくなるのです。お金を否定しているわけではありませんが、人間を大切にし、人に役立つ仕事をした方が富は集まります。今でも日本国民の9割はこの考え方だと思います。

 信仰と愛の思いを持っていれば、さまざまな知識から価値あるものを取り出すことができ、人を救う材料になる。

 

習慣の力には才能や意志の力を超えるものがある

 習慣をつくるということは、新しい自分を毎日少しずつ形成していくことと教えていただいたことで、「才能は磨くものだ」と思うようになる。毎日の隙間時間に勉強をする習慣ができる。

 徳あるリーダーは、いつどこにいても人を幸せにすると思います。

参考

成功の根本は「考え方」にある リーダーの『人格力』

『人格力』

 成功する人の多くは よい習慣を持っています。考えなくてもできるようになるのが習慣の力です。普段からしていないと いざという時にできません。習慣力を身につけることはとても大切なことです。

「孤独の時間を持たないと、創造性が足りなくなる」(57ページ)

 経営者やリーダーには、一人で内省する時間や深く考える時間が必要です。経営の神様と呼ばれた松下幸之助さんも「自己観照が大切」と述べていました。一人の時間を持てない人は、創造力や考える力がなくなる気がします。

 また、「一定の経営力を身につけるために、優秀な経営者の書いた本を読む」(66ページ)ことも重要です。

 ゴルフのスイングのように、基本的な考え方や方法を習った方が早く上達すると思います。松下幸之助さんや稲盛和夫さんのような本当に成功した経営者の本を学ぶことです。「守破離(しゅはり)」とよく言いますが、きちんと基本を身につけなければ、応用もできません。

 

内省し「人間力」を高める

 「孤独の時間」について、ただ一人になればよいわけではないでしょう。スマホでゲームをしていたら、全く意味がありません。内省するか難しい本などを読んで深くものを考えることが大事です。

 深くものを考えるようになると、直観力も高まります。現在は情報量が多すぎるので、直観力を鍛えておかなければ、適切な判断ができません。ただ、普段から考える習慣がない人の「直観」はあてになりません。

 松下幸之助さんは、「リーダーとして成功したければ、人間観を高めなくてはいけない」と指摘していました。正しい人間観を得るには、普段からものを考え抜き、自分を見つめ続けることが必要です。

 「人はどんな時に喜び、どんな時に悲しむか」というのは人情の機微です。自分のことしか考えない自己中心的な人には人の気持ちが分かりませんし、それでは人を動かせません。

 経営には「技」も必要ですが、技は最終的にはお金で買えます。会社が小さいうちは、財務諸表の読み方が分からない、扱っている商品をよく知らないというのでは商売になりません。しかし、ある程度会社が大きくなると、そうした仕事は専門家を雇って任せられるようになります。

 しかし、リーダーの人間観や人格的魅力は、人を雇ってもどうにもなりません。心は自分で磨くしかないのです。

 

よい仕事をするための3条件

 『人格力』には、「感動を与えることが大事」(192ページ)とあります。感動をつくり出すのは「お客様を喜ばせよう」という気持ちです。

 よい仕事をするには、「お客様に喜んでもらう」「働く仲間に喜んでもらう」「工夫する」という3つが大事だと思います。これに集中した会社はうまくいきます。

 一定のところまで成功すると、人は二通りに分かれます。一方は、「金さえあれば何でもできる」と考えて、金の魔力に取りつかれる人。もう一方は、「今まで頑張ってここまで来たのは、お客様や働く仲間、社会のおかげ」と考えて、よりよい商品やサービスをつくろうとする人。

 もちろん、後者の方がうまくいきます。お客さんにも従業員にも好かれるわけです。

 よい仕事をする上で欲を制御する必要はありません。正しい欲を持てばいいのです。

 「大欲は無欲に似たり」という言葉もありますが、「世の中をよくしよう」というのは大欲です。欲にも質があるので、欲のレベルを上げることが大切です。

 

宗教もビジネスも本質は同じ

 『人格力』は、宗教家が書いた本ですが、ビジネスも宗教も本質は一緒だと思います。

 「いかに人を幸せにするか」という点は同じであって、商品やサービスというモノを扱うのか、考え方を説くかという違いがあるだけです。

 松下幸之助さんは「商売は宗教みたいなものだ」と述べていましたし、渋沢栄一も「論語の考え方で商売をする」と考えておられました。

参考

「将の器」がGDPを再び伸ばす 「人格経営」のすすめ

 働き方改革が話題になっています。

 気になるのは、「働くのが嫌だから、プライベートの時間を多くしたい」と考える人が増えていることです。ですが、本来の働き方改革は、プライベートの充実のためではなく、「個人も会社も共に成長するための経営戦略」であるはずです。

 人生最大の目的は「自分を磨くこと」です。「人格を磨く」ことで人は成長します。人は困難を克服する時に磨かれ、成長を実感する時に大きな幸せを感じます。

 本来、人は生活の糧のために働くのではなく、仕事を通して自分を磨き世の中に貢献する存在なのです。

 

思いやりと真摯さ

 会社とは、お客様と社員を大切にし、利益を出す会社です。

 ビジネスリーダーには、家庭のことは一切せずに尊敬されている人もいます。しかし、仕事も家庭も両立させるのが人としての義務ではないでしょうか。

 リーダーに必要な資質は「思いやりと真摯さ」だと思います。周りの人への思いやりや真摯さがなく、会社の成果だけを誇る人は具合の悪いリーダーでしょう。

 

「人格力」は経済発展の秘術

 日本経済の長期停滞は「人物がいない」ことと関係している。日本が、戦後の焼け野原から「経済大国」にまで発展することができたのも人材がいたためです。

 大川隆法総裁は、『人格力』のまえがきでこう述べている。

「もともと資源に乏しく、それでも敗戦後に高度成長した日本である。その日本が今では二十年以上、停滞し続けている。人材あるいは人財という資源が不足していると思われる。本書『人格力』には、もう一度この国を成長させ、世界のリーダーに変換させるための『秘術』が、しっかりと書き込まれていると言えよう」

 戦後で名高い経営者は、人格を陶冶する「修養」が重んじられた時代を生きた。しかし、現代はそうした価値観が薄らぎ、松下幸之助のような大経営者が生まれなくなった。

 政界においても、責任逃れや勇気のない姿が目立ち、手本にしたくなる人物はいない。安倍政権も、「安倍首相しかいない」という消去法で支持されており、人材が枯渇してきた。

 

「人材不況」を吹き飛ばせ

 ここ最近の不祥事は、そうしたリーダーの人格力が低下していることが顕在化したものだろう。「魚は頭から腐る」という ことわざ のように、このままではトップから社員まで腐敗が広がってしまう。相次ぐ不祥事は日本への警告のようにも思える。

 日本が「人材不況」から立ち直り、繁栄していくカギとは何か。多くの人を愛する公の心を持ち、自分の責任の器を広げ、勇気をもってチャレンジすることです。

 そうした「将の器」を持つ人材を輩出できれば、”現状維持信仰”や閉塞感を打ち破り、GDPを2倍にも3倍にも増やせるに違いない。「人格経営」が、日本の未来を切り開く。

参考

資金調達、社長の次の一手

 銀行はずっと昔から統廃合の歴史を続けてきました。今後も人口減少や経営規模の拡大など、時代に合わせて金融機関は変化していくでしょう。

 同様に経営者も、変化しなければいけません。銀行からの融資以外にも資金を得る手段がある今、必要な心構えを考えていきましょう。

 

地域に信用される経営か

 まず、地元の金融機関に「融資されるような商売」ができているでしょうか。

 信組や信金は、地域密着が信条。本来、行員は自転車で町を回り、いつも昼食を食べる定食屋で「店を改装したいけど800万かかるんだよな」と相談されたら、支店長に「あそこの店は流行ってるから大丈夫ですよ」と後押しするのが仕事です。

 行員に「融資して大丈夫」と言わせるような誠実な仕事をしているか。 地銀や信組も、最後は貸す側の「人格」を見ます。それが最大の担保になるのです。

 

縁ある人との絆はあるか

 日本には、鎌倉時代から無尽や頼母子講という制度がありました。近所などで参加者を募り、決められた金額を定期的に全員が出し合うものです。その中の一員が「店を直したいので、いくら必要です」などと名乗りを上げると、相談の末に貸してもらえました。

 無尽や頼母子講を制度的にしたものが信用組合で、さらに大きくなったのが無尽会社や相互銀行です。日本には昔から相互扶助の文化があったのです。

 現代でも、同業他社や付き合いのある経営者の融資で倒産を免れることはよくあります。そのような良好な人間関係を築けているでしょうか。

 

「騎士道精神」があるか

 これまで商売を続けてこられたのは、多くの人の支えがあってこそです。感謝や恩返しの気持ちがあるでしょうか。アメリカでさかんな「エンジェル投資」は、ビジネスでもありますが、成功した起業家が、かつての自分のような若者を育てたいという 恩返しの側面が強いものです。

 日本で言えば「分福」の思想です。たとえ今は経営が苦しくても、 成功した暁には恩返しをするという経済的な「騎士道精神」を持つことが大切です。

 成功者に嫉妬せず、祝福の心で、自分も近づこうと創意工夫をしていれば、そういう人と縁がつながり、困った時に助けてくれる可能性もあるのです。

 

経営者の「自助努力の精神」

 このようなマインドを持つ経営者は、たとえ担保が十分になくても救いの手が伸びてくる可能性が高いといえます。

 そんな経営者になるにはどうすればよいか。まずは自らが汗を流すこと。そして、未来を感じられるような将来性のある経営をすることです。

 これまでの「惰性の経営」をやめ、白紙の目で収入と支出のバランスを考え、資金投入の優先順位を見極めること。手形に頼りすぎず、黒字化を目指すことも大切です。

 同業他社の研究も重要です。出入りの銀行マンなどに、「他社さんってどんな感じですかね」と聞いたりして、情報クラウドとして活用しましょう。

さまざまな形で資金を得ることができる今の時代こそ、経営者の人格力と「自助努力の精神」が試されています。

AI時代こそ人格力と自助努力が大切

銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す

参考

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