リーダーシップの3要素

 リーダーシップとは、目標達成のために、組織や集団、チームを導く力のこと。主に次の3素からなります。
 1 目標達成のためのビジョンや優先順位を示す
 2 ビジョンに向けて、メンバーがモチベーション高く行動できるよう促す
 3 到達点への障壁があれば、その障壁を明らかにして、取り除く

 リーダーシップと聞くと、カリスマ性だったり、チームを引っ張ったり、そのようなイメージを持つかもしれません。しかし、この3要素から分かるように、リーダーシップとは、志や気質ではなく「役割」です。

 経営学者のピーター・ドラッカーは「リーダーとカリスマ性は関係がない」と言っています。

リーダーシップの定義とは「仕事」「責任」「信頼」です。設定された目標に向けて、道筋の提示や支援を「仕事」として行い、メンバーを支えながらその仕事の「責任」を持つ。自身の行動により、メンバーからの「信頼」を獲得し、フォローされることがリーダーシップである、とドラッカーは説いています。

 

リーダーシップとマネジメント

・リーダーシップ
 目標に向かい、長期的視野でビジョンを示す。将来の目指す姿をメンバーにイメージさせる

・マネジメント
 目標に向かい、どのように業務を進めるかを決めて管理する

 現場でのマネジメントとは、メンバーのタスクやアクションを決めて、管理することです。例えば、戦術を細かく立てたり、リスクを予想して回避策を立てたり、人やお金の調整を行ったりします。マサチューセッツ工科大学博士であるシャーマーの「U理論」でも、リーダーシップとマネジメントの違いが示されています。シャーマーによれば、リーダーシップとは、「より大きな視点に立ち、活動の場を創出して育む—共通の土壌を豊かにすること」。マネジメントは、「ものごとをスムースに進ませる」ことを指すとされています。

 リーダーシップとマネジメントでは役割に明確な違いがあり、それぞれが企業発展のために必要な力といえます。

 

あらゆるボジションの人材にリーダーシップは必要

 マネジメントを行うのは、マネージャーをはじめ、複数人のメンバーを束ねる管理職の立場にある人が多いでしょう。しかし、マネージャーとして優秀であっても、リーダーシップに秀でていない場合も少なくありません。

 マネージャーの役割は直近の業務進行や管理を行うこと。その役割を果たすために、「将来」に注目するリーダーシップという視点とは少し異なるのかもしれません。そのため、マネージャーにとって、リーダーシップは必ず求められる要素ではないといえるでしょう。

 一方、リーダーシップを発揮できる人材がチーム内にいれば、チームの成果向上が期待できます。マネージャー以外のメンバーがリーダーシップを発揮したとしても、チームに良い影響を与えることができます。

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