業務領域別のマネジメント
組織の階層と同じように、業務領域ごとにもマネジメントは いくつかの種類に分かれます。
組織運営のマネジメント
組織運営の領域には次のような種類があります。
ナレッジマネジメント
ナレッジマネジメントは、文字通り「知識(ナレッジ)」を「管理(マネジメント)」することを目的としています。組織の中の個人が持っている属人的な知識や経験などを共有化し、組織全体の知識レベルを上げてパフォーマンスを上げるマネジメント手法です。
社内に存在する隠れた知識やノウハウを明確にし、それを言語化し社内全体で共有することで、新たな知見や知を創出することが可能です。
チームマネジメント
チームとしての目標を達成するために、コミュニケーションを取りながら計画を策定したり、チームをまとめ上げていくマネジメント手法。
プロジェクトマネジメント
一般的に期限が決められているプロジェクトにおいて、目標達成をするための計画を立てて管理することで、プロジェクトを成功させるマネジメント手法。
企業内でプロジェクトを成功させるために、プロジェクトの進み具合やプロジェクトに関することの管理です。
納期に間に合わせるように成果物を完成させ、品質を保証するためにも欠かせないマネジメントと言えます。
コンフリクトマネジメント
組織の中で発生するコンフリクト(利益相反による衝突や対立などのこと)を、組織の課題としてとらえて、改善や成長に活かす取り組みやそのマネジメント手法。
チェンジマネジメント
体制やシステムの変更・改革などを行う場合にとる手法で、主に従業員が心理的に受け入れやすいように必要なものを整備したり、サポートするマネジメント手法。
人材のマネジメント
人材管理には次のような種類があります。
パフォーマンスマネジメント
パフォーマンスとは、社員一人ひとりの能力とモチベーションを引き出し、結果に結びつけるためのマネジメント手法。
マネージャーとチームが一緒になって考え、行動する特徴があります。
タレントマネジメント
社員個人(タレント)の持つスキルや能力を最大限に活かすため、組織にとって戦略的な人材配置や育成を行うマネジメント手法。
優秀な社員を「タレント」と呼び、「タレント」が持つ能力や技術を明確にすることで、新人の教育などに活用して、生産性をあげていきます。
それ以外にも、最適な人材配置を行うことで適材適所な職場の構築を実現します。
モチベーションマネジメント
企業の生産性や成果を高めるため、従業員の動機付けを促す管理を行うマネジメント手法です。
社員のモチベーションが上がるような目標を設定したり、その目標に達しなかった際のサポートなどをしていきます。
モチベーションは、各個人によって変動要因が異なるため、よりコミュニケーションが必要な手法です。
行動科学マネジメント
結果はそれに至る行動の積み重ねであるという考えを元に、従業員の行動が結果につながるようにするマネジメント手法。
ダイバーシティマネジメント
ダイバーシティとは、すなわち多様性のこと。従業員の人種や性別、年齢などの多様性を活かし、最大限に成果を出せるよう、企業の文化や制度を整備し、強化していこうというマネジメント手法です。
メンタルヘルスのマネジメント
メンタルヘルスに関するマネジメントについて見ていきます。
アンガーマネジメント
「怒り(アンガー)」を管理するマネジメント手法で、怒りを制御することで業務に最適なコミュニケーションを促進します。
ビジネスの世界においても、リーダーシップと同等に扱われることがあるほど、重要なマネジメントとなっています。
ストレスマネジメント
ストレス要因となるものを避けるなど、コントロールすることによって心身の健康を保ち、企業の生産性を保つ手法です。2015年から、労働者数50人以上の事業所において 「ストレスチェック」を行うことが義務化されたことにより注目されています。
メンタルヘルスマネジメント
精神的な健康を守ることを指しており、職場で心を病むことがないように管理し、離職者や休職者を減らしていくことが目的です。
従業員のストレスを緩和し、能力をフルに活かせるようにサポートしていくことが重要になります。
情報管理
情報管理に関するマネジメントについて見ていきます。
情報セキュリティマネジメント
企業や組織において、体系的・組織的に情報セキュリティに取り組むこと。
自社の情報セキュリティポリシーを構築し、運用します。
データマネジメント
ビジネスで取り扱う膨大なデータの管理や適切な状態を保つべく管理する。
データの保全管理以外にも、責任管理やインシデント管理なども含まれます。