経営理念と経営戦略は経営の羅針盤

 多くの企業では、売上計画や利益計画等の経営計画を立てています。しかし、今日の激変する時代にあっては、経営計画を立てても、なかなかそのとおりには進みません。経営計画どおりに進まない外部の変動要因が大きすぎるからです。そこで、まず、「3年から5年後のわが社の展望」を「ビジョン」として描くことが大切です。

 その場合、「ビジョン」策定の前提となるのが「経営理念」です。なぜなら、「経営理念」は、企業経営の羅針盤となるものだからです。

 「経営理念」を明確にした企業だけが、どんなに環境変化が激しくとも、確固とした経営方針を堅持し、確実に企業経営を維持、発展させることができるのです。 

 経営理念は企業の心棒であり、社会・顧客・従業員との関わりを通じた企業の存在意義を内外に示すものです。

 経営理念には経営者の強い思いが込められていて、通常は普遍的な内容としてまとめられます。

 一方、経営戦略とは、経営理念で示した自社の理想的な姿と、現状のギャップを埋めるために必要な取り組みを行うものです。

 つまり、経営理念がしっかりとしていなければ企業の理想と現実のギャップを正しく認識できないため、効果的な経営戦略も策定できないことになってしまいます。

 経営理念は、各社各様にさまざまな形で策定されており、定型的なものが存在するわけではありませんが、経営理念(自社の存在意義、経営姿勢、自社に課された社会的責任等を内外に示すもの)は、企業活動を展開するためには不可欠なものです。

 継続的に事業活動を行い存在し続ける企業体(ゴーイング・コンサーン)であることを前提として、自社の存在意義と目的すなわち社会的責任(社会的使命)を社内外に示すためのものです。
 つまり、「わが社は社会的にどんな役割を果たしているのか、どんな点で社会になくてはならないのか」を文章で表したものです。

 経営理念は、自社の存在意義や社会的責任と経営姿勢などを示したものであり、企業活動の羅針盤となるものですが、これをより具体化して、未来の夢や願望を青写真化することが大切です。

 

経営計画書作成に欠かせない理念

 経営者は、何らかの目的や信条をもって企業を経営しています。

 何代も続く老舗には、先代の時代から脈々と受け継がれる家訓があります。

 一般的に、このようなものを経営理念と呼びます。

 つまり、経営理念とは企業活動の精神的な基盤となるものです。
 企業は、利益を追求するために経営目標を立て、それを達成するための経営方針・計画を策定します。それらのベースとなるのが経営理念なのです。

 しかし、中小企業の場合、経営理念が文章となって従業員に示されていることはあまりない。これではいかに優れた経営理念を持っていても、それを従業員と共有することができていません。

 中小企業にとって厳しい経営環境が続く中、経営者と従業員が共通の理解の下で団結することの重要性がますます高まっています。

 そうすることで、経営者の掲げる経営理念が企業の隅々にまで浸透し、独自の企業文化が形成されていきます。

 また、従業員が何らかのトラブルに直面した際も、経営理念が周知されていれば、それに基づいた対処ができます。

 経営理念を文章化して社内外へ公表する際には、従業員や取引先、顧客が理解しやすいように、分かりやすく表現します。

 ・自社の存在意義・使命は何か

 ・社会に提供する商品・サービスは何か

 理念は経営の羅針盤となるもので、継続的に事業活動を行い存在し続ける企業体(ゴーイング・コンサーン)であることを前提に、自社の存在意義と目的(社会的責任)を社内外に示すためのものです。

 「わが社は社会的にどんな役割を果たしているのか、どんな点で社会になくてはならないのか」を文章で表したものが理念です。

 中小企業経営者の中には「理念で飯が食えるか」といった声も聞こえてきます。

組織を単なる個人の集合体と考え、ジンザイを人材と捉え、「儲ければいい」だけの考えであれば理念もビジョンも必要ないでしょう。

 会社を我が子のように育ててきた社長にとって、会社が単なる儲けのためだけの場ではないはずです。

 「事業は人なり」の言葉にあるように、人材を人財に育てることが社長・管理職に課せられた責務です。

 会社経営をしていく中で、全社員が発生する様々な困難に一体となって立ち向かうためにも理念、ビジョンは欠かすことのできない「錦の御旗」なのです。

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