現代の「黙示録」

参考

終末論は世界共通

 一般的に、黙示録とは、「ヨハネの黙示録」に代表される世界の終末を語る教典・神話のことです。こうした終末論は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ゾロアスター教など、ほとんどの世界宗教に共通して見られる。古来、人類の世界観の背景にあり続けた。

 だが、それらの「終末」が何を意味し、いつ訪れ、そもそも、なぜそのようなことが起きるのかについて、人々が明確な答えを持つことはなかった。それどころか、社会が近代化するにつれて「迷信」とされるようになり、終末論・神罰論を語る者は眉をひそめられることもある。

 

文明滅亡が来るのか

 しかし、幸福の科学大川隆法総裁は こう述べている。

「(人々は)この世界が永遠に続くと思って、自分の個性が十分に発揮できて、楽しい生き方ができたらいいなと、死んだ後どうなろうと関係ないみたいな感じで、だいたい生きているのだろうと思うのですが、神の目から見れば、過去、いろいろな文明を興して、また滅ぼしてきた」

(『小説 十字架の女(2)〈復活編〉』発刊記念対談)

 このターニングポイントが再び近づいていると暗示しているのです。

 

 「ノストラダムス」で危機は終わっていない

 大川隆法総裁は、「『太陽の法』とか『黄金の法』も、最初に書いてあった(黙示録的な要素のあった)ものがだんだんやっぱり、35年以上も経って、もう一回出てきてはいる」と語る。

 総裁が1986年に著し、幸福の科学の基本経典となっている『太陽の法』や『黄金の法』。そこには、創世記や人間の魂の真実、愛や悟りなど、基本教義が記されている。さらには、ここ100万年にわたる文明の勃興と大陸沈没などによる滅亡の繰り返しが描写されている。

 その目的は、各文明が滅びゆく末期が科学万能主義や唯物論が蔓延している点で現代と酷似しており、約1万年続いた今回の文明も、クライマックスに来ているという。そもそも、これらの法が説かれた背景を示すためである。

「現代の文明は、一大陸といわず、世界各地にひろがる文明であるがゆえに、天変地異が起きるとするならば、世界的な規模で生ずるはずだといえます。しかも、それは、ここ数十年のうちに起きるという見通しが強いのです」(『太陽の法』)

 人類を待ち受ける未来については、今後500年余りの間に次のような地殻変動が起きると予言されている。

 時期の明言は避けるが、アメリカ合衆国では、まずサンフランシスコ、カリフォルニアを中心とする西部が沈み、次にニューヨークなど東部が沈む。三段目にミシシッピー平野など南部が沈み、ロッキー山脈を中心とする半島が残る。

 ロシア関連地域に地殻変動が起き、サンクトペテルブルグを中心とする西側が陥没。さらに中央アジアも大規模に陥没する。大地が割れ、北極海側から海水が流れ込み、ユーラシア内陸部に地中海ほどの海ができる。

 中近東地域は、争いが絶えなかった不調和への反作用として沈没する。

 アフリカ大陸の中部から南半分は海中に没する。

 ヨーロッパも沈没し始める。イギリス、ドイツ、ノルウェー、フィンランドなどは健在だが、スペイン、ポルトガル、ギリシャやローマは消えている。フランスの中部付近まで地中海の波が押し寄せる。東欧の一部はユーラシア大陥没で姿を消している。

 そして、沈没した大陸に代わり、各所で新大陸が浮上するとも予言されている。

 

2037年と2043年

 文明の端境期を象徴するものとして、ノストラダムス1999年の予言があった。総裁は、これを実在の危機として啓蒙運動を加速させた。一方、400年前に書かれたその予言詩『諸世紀』には、「東の国にて『太陽の法』が説かれる時、我が予言は終わる」と記されていた。この通り、危機は過ぎ去った。

 だが、それは一つのポイントを通過した というだけに過ぎなかったのです。例えば、2005年、大川隆法総裁は、法話「『信仰のすすめ』講義」にて、正しい宗教思想で人々を調和させられなければ、次の恐怖が この100~200年の間に迫っていると警告した。

 ① 核兵器などでお互いに殺し合って人類が滅びる

 ② 大陸の陥没や大災害で、地球の表面を洗い流す事態になる

 ③ 宇宙人たちが”刀狩り”をする目的で介入してくる

 さらに、2008年、大川隆法総裁は、法話「人類滅亡へのカウント・ダウン」で、1999年の恐怖の予言は過ぎ去ったが、次に2012年と2043年のポイントで人類滅亡の予言が出ており、真理伝道を急ぐよう警告した。

他にも、2010年に大川総裁の霊言で、黙示録のヨハネが、ノストラダムスの予言は、「人類に悔い改めのチャンスを与えるためのもの」。

 戦争と天変地異とが同時にやって来るだろう」「2037年は、人類が滅びるかどうかが決まる年だ」、などと述べている(『人類に未来はあるのか』)。

 恐怖の予言を打ち出すことについて、「人々の努力の意欲を奪うおそれ」「迫害を招く可能性」といった理由から慎重な面もある。ただし、幸福の科学の活動は、黙示録的な時代認識・危機感と常に表裏一体であったことを忘れてはなるまい。

 

文明崩壊の核戦争が瀬戸際まできている

 「核戦争で文明が滅ぶ」 黙示録的に暗示されたこのシナリオは過去の文明において何度も見られた。

 古代核戦争

 代表的な記録として残っているのが、古代インドの大叙事詩『マハーバーラタ』。その中には、このような記述がある。

 「太陽が一万個も集まったほどの明るさがきらめき、炎と煙が絡み合い光る柱が形成された。街には熱風が吹き、水を求める人々がさまよい、髪や爪が焼け落ちた黒焦げの死体があちこちに転がっていた」

 広島や長崎における原爆投下の様相と あまりにも似た描写であることから、第二次世界大戦後、考古学者の間で「古代にも核戦争があったのではないか」とささやかれた。その真相を明らかにすべく調査が進められると、各地域で実際に古代核戦争の痕跡が発見されたのです。

 例えば、現在のパキスタンにある都市遺跡・モヘンジョダロの周辺では、砂が溶けてガラス化した鉱物が広範囲で見つかった。これは、地表で核実験が行われた米ネバダ砂漠などでしか確認されていない物質である。

 遺跡の末期の層からは、路上や屋内で不自然に折り重なって死んだ大人と子供の人骨が発見され、一部の骨には高温加熱の焦げ跡が残っていたことなどからも、その地で核戦争があった可能性が高いと言われている。

 

核戦争は文明崩壊の普遍的シナリオ?

 聖書の中にも核戦争と思われる記述が残っている。その代表例が「ソドムとゴモラ」です。性の乱れで退廃した街が滅亡する際に、「太陽が地上に昇り、硫黄の火が降る」といった核爆発を彷彿とさせる描写があり、舞台である死海の低地が核爆発によってできたクレーターのように見えることなどが指摘されている。

 国同士の争いが過熱すると、核戦争にまで進展し、お互いを滅ぼし合う。これは、人類が初めて直面する危機ではなく、文明が崩壊する普遍的なシナリオにも見える。

そして、そのタイムリミットが すぐそばまで迫ってきている。

なぜ神は「罰する」のか  

参考

日本的御利益信仰の盲点

 「神意により天変地異が襲う」という考え方に抵抗感を持つ人もいるかもしれない。東日本大震災が起きた当時、「天罰ではないか」との考えに対し、「不謹慎だ」という声が上がった。

 しかし、こうした反応は日本人特有の面がある。

 国や地域を越えた普遍的な概念として、神は「厳しい父なる面」と「優しい母なる面」を併せ持つ存在だとされてきた。たとえば、「契約思想」を基盤とするユダヤ的な考えでは、人間が神との契約を破った場合、街ごと滅びることもある。

 一方、日本人の中には「人間を苦しめる存在が、神様であるはずがない」と考える人も多い。その背景に関して、大川隆法総裁は、「御利益信仰こそ神への信仰で、神様は人間に御利益をくださる、そういうありがたいものなんだ」、という考えが日本神道の中にもあると指摘する(「『小説 十字架の女(2)〈復活編>』発刊記念対談」)。

 確かに、神社の祈願には開運や商売繁盛、無病息災といったものが多い。現世利益や戦での勝利を求める信仰観は、日本でキリスト教が広がらなかった理由の一つでもある。日本人の多くは、イエスが十字架にかかることによって示した「信仰の優位」を理解できず、ただ罪人として殺された人物を信仰の対象として認めなかった。

 

この世はあくまで魂修行の場

 そこに欠けていた、あるいは、神罰論を嫌がる考え方の中に足りなかったものが、「この地上はあくまで魂修行の場として与えられている」という観点である。

これについて、大川隆法総裁は、「あくまでも霊界世界のほうが実相の世界で、この世の世界は仮想世界で、この世界自体が 肉体に宿ってゲームをやっているような世界なのだ」というたとえ話を示している(『小説 十字架の女(2)〈復活編〉』発刊記念対談)。

 仮の世界の中で修行していることを人々が忘れ、大勢が間違った生き方をしていれば、神は天罰という形で反省を求めることがある。さらに、文明自体に限界が来て魂修行にそぐわない場所になれば、神はその文明そのものを洗い替えすることもある。永遠の生命を持つ我々は、「現世」だけを見ていては神の御心が分からないこともあるのです。

 

地球は宇宙の中の重要な修行場

 黙示録的な予言を受け止めるにあたって、「宇宙の中の地球」という視点も存在する。

 総裁は、著書『メシアの法』において、「地球は地球だけのものではない。他の惑星からも魂修行のために数多くの人が来ているのだ」と語っている。

 この星は、宇宙の中でも、特に多種類・多数の宇宙人の魂を受け入れ、そして、送り出しているという。

 地球のさらに詳細な位置づけについて、総裁は、『小説 十字架の女(3)〈宇宙編〉』の発刊記念対談の中で、(多くの魂を育む)「宇宙の体系」自体はがっしりとしていて、地球はその中の「一つの実験星」であるからこそ、文明が滅んだり、新しく興ったりするのを繰り返すということが許されてきたのだと指摘する。

 

宇宙の視点から見た文明の洗い替えも

 その中でも、この星が今直面しようとしている問題については、「(人口が)80億まで来ている。他の惑星を見たら、もうちょっと人口は少ない。修行をしようとして地球にいっぱい来ているということでしょう。だけど、それ全体が地球の文化に染まるとまずい状態になる」と言及。

 文明全体が唯物論に染まったり、闘争の世界になったりするなど、誤った方向に向かえば、多くの魂に影響が出て、宇宙にも悪影響を与えてしまう。地球は想像以上に「重要な星」であるということです。そのため、変更がかけられないレベルまで来れば、より大きな視点で見て、文明の洗い替えをすることが善となる場合もあるという。

 

いま、世界は何を反省すべきか

 大川隆法総裁は、21世紀が「平和と安定の世紀となるか、それとも増えすぎた人類が淘汰されるときとなるか」、人類の行動によって未来が分かれると警鐘を鳴らしている(2017年の東京ドーム大講演会「人類の選択」)。

 地球人類として どのような反省が求められているのか。

地球神の本心

神と信仰を取り戻せ

「地球人類が、今、八十億人近い人口になろうとしているなかで、半分以上の人たち、過半数が、間違った思想を持ち、要するに、信仰を持たない世界をつくろうとしているのなら、これに対する反作用が始まりますので、『その前に人類の考え方を変えていきたい』と思っています。私は、それが『救世主の仕事』だと考えています」(『メシアの法』)

 黙示録的な予言の現実化に関し、総裁は、「『小説 十字架の女(2)〈復活編〉』発刊記念対談」で、「神の一日は、人類の千年である場合もあるいはある」として、時間の幅があると語っている。それは、今年中にも起きるかもしれないが、数年後、数十年後、あるいは百年後、千年後のことかもしれない。

 ならば、我々は絶望するのではなく、運命を修正すべく、精一杯の努力をするべきである。

 何を変えるべきなのか。

 黙示録のターニングポイントに関連して、大川隆法総裁はこう述べている。

「やっぱり神と信仰というものを取り戻さないと、いかなるこの世的な法律による政治形態とか、国民を統治する形態をつくろうとも、結局はやっぱり、虚しいことになります」

 

人類を創った造物主を信じる

 第一に、私たちは、個人として「神と信仰」について考えを改める必要があるだろう。

「まず霊的世界が実在の世界で、そのいちばん上に神がいらっしゃる。神は造物主であって、人類やいろいろな生き物を創ってこられたし、地球の歴史をつくってこられた」(『メシアの法』)というのが この世界の真実です。それは、古来、世界のさまざまな宗教が伝えようとしてきたことでもある。

 科学の発展によって、そうした考えを否定する向きもある。だが、先端科学も、生命の神秘、地球の神秘、宇宙の神秘を ほとんど何も解明できていない。現代人は、自分たちのルーツについて説く宗教に 謙虚に耳を傾けるべきです。

 人生の途上には、「自分はなぜ生まれてきたのか」「世界はなぜ存在するのか」、と問いたくなる局面が随所にちりばめられている。今後、黙示録の序曲的に起きるであろう さまざまな現象も その一環となるのでしょう。

 私たちは、いったん立ち止まり、宗教の説くところに心を開き、人生観・世界観をもう一度白紙の目で考え直す必要がある。

 

独裁主義でも民主主義でも神なき政治は破滅を招く

 その上で、人類は、政治経済も含めた「文明のあり方」を変えなければならない。最大の問題は「政治における神と信仰の不在」である。

 最たる例が、中国のような無神論に基づく独裁主義・覇権主義である。

「『無信仰である』ということは、『神や仏の目はもう意識しなくていい』ということなので、これは自動的に『地上で権力を持った者が”現人神”になる』という思想です」(『メシアの法』)

 神のように振る舞いたい独裁者が その権力を維持するために、人々を無神論へと洗脳し、弾圧していく。国内の反対勢力を鎮圧すれば、さらに支配欲を膨らませ、他国をも侵略していく。この延長線上に、核戦争の危機がある。あるいは地球を混乱に巻き込んだ反作用として、大陸陥没なども待ち受ける。

 一方、西側の民主主義国も本質的に同じ問題をはらむ。

 核戦争の危機でも、最悪のシナリオを招く可能性が高いのは、バイデン政権の「敵をつくって戦争すれば支持率が上がる」という発想である。これは、そもそもロシア-ウクライナ戦争の大きな一因でもある。総裁は、それを「パンとサーカスの民主主義」(「『小説 十字架の女(2)〈復活編〉』発刊記念対談」)と指摘するが、根本をたどれば、為政者も国民も、「神の目から見た正義がどこにあるのか」ということに謙虚に思いを馳せていない状況がある。

 これが核戦争による自滅や天からの怒りを招くのです。

シナリオ

神仏の意を受けた幸福実現党

 日本も同じである。我が国では、戦後「宗教と政治が結びつくことは悪だ」という常識が支配してきた。政治から精神的主柱が抜き取られたことが、「欲望の民主主義」によるバラマキ政治や「正義」の不在による国防軽視などの根源にもなった。この状況を変えるべく、2009年、大川隆法総裁は 天上界の意向も受けて幸福実現党を立党した。

 しかし、日本のマスコミ、政治家、学者、大衆などは、政教分離の名の下これに目を向けようとはしなかった。

 日本人は、そろそろ政治のあり方を根本から変えなければ済まなくなる。

 人類は、今、文明のあり方と存亡をかけた歴史上最も重大な局面を迎えている。

 総裁は、2021年12月の講演会「地球を包む愛」でこう語った。

「まだ人類は救えるところにいます! しかし、私の言葉を聴かなかったら、人類は半分にまで減る可能性だってあります。私はそれを、十年以内に言うことを、できれば、避けたいと思っています。どうか私の言葉を信じて、ついてきてください! そして、伝えてください!」

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