地震と津波
地震と津波
津波は加速度4000ガルを超えるような大爆発によって生じるものです。津波は地震爆発の結果であって地滑りが原因ではありません。地すべりのような ゆっくりとした加速度では「力」にはならないので、津波は起きません。
1972年の雲仙岳噴火、眉山の山体崩落による津波、リツヤ湾で起きた崩落による津波などは地上部分での崩落です。空中から落下すれば津波が起きますが、水面下の地滑りや落下現像では津波にはならないと推定されます。
津波の規模(高さ)が大きくなる要因は、爆発時の海底地盤の変動加速度が最も影響が大きいと思います。隆起する領域の範囲も もちろん大きな要因ですが、5メートルとか言う隆起量で30メートル近い津波が発生するのは、加速度が大きな要因になります。震源、すなわち爆発点が浅いほど津波の規模が大きくなるのだが、爆発点に近いから加速度が大きなものになるからです。
押し領域と引き領域の震動には違いがある。押し領域のほうが爆発の影響を直接に受けていて、大きな加速度を記録します。
津波の第一波においては、押し波の場合も引き波の場合もあります。
「逆断層型」は、爆発が鉛直に近いものです。ここでの直下型は、爆発の向きが上下方向に向いている地震のことです。震源の直上の地表では隆起現象が見られます。地震が海底で起きれば、地盤を持ち上げて大きな津波を発生させることになります。津波の第一波は、潮位が上がる「押し波」として襲来します。
「正断層型」は、爆発が水平に近いもので、海底地盤が沈下することによって津波が発生する。押し円錐の軸が水平方向に近ければ、震源に向かうように地盤の沈降が起きます。したがって、津波の第一波は潮位が下がる「引き波」として押し寄せます。震源での爆発で押し円錐の軸が傾斜していると、海底に出現する押し領域は楕円状になります。楕円状の外部は引き領域になります。
東日本大震災においては直下型地震に近い爆発でした。震源での爆発によって発生する押し領域は、押し円錐の軸が傾斜しているので、海底に出現する押し領域は楕円状になりました。楕円状の外部は引き領域になりますから、津波の被害を受けた東北の沿岸地方は引き領域となり、震源に向かって移動します。したがって、東に向かって移動し、沈降現象を伴ったと思われます。震源に近い宮城県東部の牡鹿半島では、陸地が東側に水平に5.2メートル動く地殻変動があり、沈降も1.1メートルありました。また、内陸側は沈降しました。この沈降によって津波の浸水域が拡大しました。複数の地震が短期間に連鎖的に発生する連鎖震源になっていると考えられますので、津波を発生させた海底地盤の隆起は、沿岸に沿った方向に延びていることが推定されます。この海底地盤の隆起が、津波の第一波が「押し波」となり巨大津波を発生させた原因です。津波被害を受けた東北地方の沿岸は、いずれも地盤の沈降が起きて、海水が引かない状況が起きました。
幸福の科学の霊査によると、ノストラダムスが、1998年に太平洋岸の一部の沈没を予言しておりました。時期は遅れ、規模は小さいが、今回の事を言っておられたのではないかと思います。
スマトラ沖地震では、隆起と沈降の両者が現れました。爆発は震源付近のマグマ溜りの形状によって左右されるのですが、傾斜が急であるので、押し領域は片方にしか現れません。震源における大爆発(爆縮)によって、インド側に押し領域が発生し、海底地盤を隆起させたと考えられます。一方、タイ側には引き領域が発生し、海底地盤を沈降させたものと考えられます。
津波を発生させた海底地盤の隆起は沿岸に沿った方向に延びた。この海底地盤の隆起が津波の第一波が「押し波」となり、巨大津波を発生させました。インド方面の第一波は押し波で タイ側の第一波は引き波でした。
近地津波、つまり、震源地が近くの場合には、同じ規模の地震なら、爆発が鉛直方向である地震のほうが地盤の変化する量(隆起)が大きく、津波の規模も大きくなります。
遠地津波の場合には、他の要素、つまり、大陸棚などの形状による様々な干渉効果があって、第一波が小さな引き波であっても、第二波、第三波と後続する津波のほうが大きくなる場合もあります。
引き領域から発生する津波は、初動が引き波、つまり潮が引いていく現象が最初に来て、次に押し波が襲来します。何度も繰り返し襲来しますし、後のほうが大きい場合もあります。
ちなみに、津(湊、港)を襲う波という意味が「津波」の語源なのです。
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