地震の本質
プレートが潜り込んで、その反発で巨大地震が起きる?
マントルは固体であるがゆっくりと動く?
「断層が急激に動くこと」が地震である?
地球は、中心から「核(内核、外核)」「マントル(下部マントル、上部マントル)」「地殻」という層構造になっていると考えられています。
定説では、「地殻」と上部マントルの地殻に近いところは硬い板状の岩盤となっており、これを「プレート」と呼びます。地球の表面は十数枚のプレートに覆われています。地球の表層は厚さ60~200km程度のプレートの球形破片で覆われている。
プレートは、地球内部で対流しているマントルの上に乗っています。そのため、プレートは少しずつ動いています。1年間に数cmと非常にゆっくりしたもので、約2億年かけて海溝から地球内部のマントル対流に入り込む。そして、プレートどうしがぶつかったり、すれ違ったり、 片方のプレートが もう一方のプレートの下に沈み込んだりしているという。
日本列島の太平洋沖合では、東日本をのせた北米プレートに太平洋プレートが沈み込む一方、西日本をのせたユーラシアプレートにフィリピン海プレートが沈み込んでいる。関東地方では地殻構造が複雑で、北米プレートの下にフィリピン海プレートと太平洋プレートが沈み込む三重構造。茨城県沖は太平洋プレートの上にのるプレートが、北米プレートからフィリピン海プレートに代わる場所にあたっている。
南海トラフ
南海トラフとは、駿河湾から日向灘沖にかけての海底の溝状の地形を指します。日本列島が位置する大陸のプレートの下に、海洋プレートのフィリピン海プレートが南側から年間数cm割合で沈み込んでいる場所です。この沈み込みに伴い、2つのプレートの境界にはひずみが蓄積されています。陸側のプレートが引きずり込みに耐えられなくなり、限界に達して跳ね上がることで発生する地震が「南海トラフ地震」です。また、海底下で大きな地震が発生すると、断層運動により海底が隆起もしくは沈降します。これに伴って海面が変動し、大きな津波となって四方八方に伝播するのです。
日本列島が乗っている陸側のプレートの下に、海側のフィリピン海プレートが潜り込む東海地域から南海道にかけては、これまで 100~150年を周期にほぼ同じ場所で、ほぼ同じ規模の地震が繰り返し起こってきたことが分かっている。
1854年の安政東海地震の後、東海地方より西側では 1944年の東南海地震と1946年の南海地震が発生した。この時にいったん地震のエネルギーは放出されたが、駿河湾から御前崎沖では安政東海地震以来 大きな地震が起きていない。ところが、その安政東海地震の発生から既に150年余りが経過した。
東日本大震災をはじめ、地表を覆う厚さ数十キロ以上のプレート(岩盤)のひずみが引き起こすのが「海溝型地震」。ここで最も懸念されているのが「南海トラフ巨大地震」である。
日本列島では、4つのプレートがぶつかり合っている。それぞれ「ユーラシア」「北米」「太平洋」「フィリピン海」で、フィリピン海プレートと陸側のユーラシア・プレートとの境界に沿う窪地が「南海トラフ」である。東海から紀伊半島、四国の沖合に広がる全長およそ700キロの溝は、過去に幾度も大地震の引き金となってきた。
これから、中国・四国地方をはじめ、三重県の伊賀上野地方などで将来の巨大地震に向けて地震が頻発すると予測された。それは南海トラフが引き起こすものだというわけです。
「プレートテクトニクス理論」は誤り
プレートは、それぞれ違う方向に動いているため、隣り合うプレートとの間に摩擦や衝突が生まれます。摩擦や衝突は圧力を生じさせ、プレートには長い年月の間に歪が蓄積される。そして、弓が矢を放つように その歪を解放させるときに地震が発生する。これが「プレート境界地震」と言われるものです。
プレート論では、海洋性のプレートは玄武岩や橄欖岩などの重い岩石で構成されているが、一方の大陸性のプレートは花崗岩、片麻岩(シアル質)などの軽い岩石で構成されていて、重い海洋性のプレートが軽い大陸性プレートの下に潜り込んでいることになっています。
しかし、海のプレートが潜り込むのではない。池に張った厚い氷が潜り込みなど起さないのと同じで、固い地殻が固い地殻の中に潜るというのは誤りです。固体同士で密度の違いにより浮いたり沈んだりはしません。
プレートには長い年月の間に歪が蓄積され、弓が矢を放つように その歪が解放されて地震が発生するという説は誤りです。
高温の岩盤は釜から出てきた圧延中のガラス板を想定すれば分かるように、完全な弾性体ではあり得ません。岩盤は高温度になればなるほどそのような粘弾性体としての変形が起こりやすくなります。歪みが一定の大きさに達すると破断する。岩盤は剛性が高く歪みが10×(-4乗)に達すると破壊します。ハガネのような弾性はありません。跳ねて元にもどるというのはハガネのようなバネでは見られますが、岩盤なら当然 ポキッ と折れます。
マントルは粘性と弾性を併せ持った粘弾性体
地球物理学では、マントルが「地震波の縦波・横波の両方を伝播させる」ことを重視して、「マントルは弾性体で固体」と強調しています。
定説で、マントルが固体であると考えられているのは、S波(せん断波)がマントルを伝播するからとされている。固体論が導入された経緯は、地震波の伝播問題を計算によって処理しようとした最初の研究者が、そう仮定しないと計算が出来ないから、計算の便宜上、前提として地球内部(2900kmまで)を固体であると仮定したからなのです。計算上の仮定を定説で「固体」としてしまうとは信じ難いことです。
では、「プレートとプレートが擦りあって出来る摩擦熱によって局所的に熔融した岩石が地表に上昇してきて噴火している。これがマグマの正体である。そのマグマが時間をかけて集積し地表に到達すると、火山で見られる噴火を起こす原動力になる」という。日本を含む環太平洋の島弧や大陸の縁では、海洋性の太平洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んでいます。その際、大量の水がプレートとともに地下深く運ばれ、その水が島弧の下で放出されることにより、まわりの岩石を部分的に溶かしてマグマを作ると考えられています。確かに、水の存在によって岩石の融点が下げられているという説は正しい。地下の高い圧力のもとでは、水が豊富に存在すると岩石の融点は数百度も低下します。沈み込んだ海洋プレートから大量の水が供給されると、岩石は容易に融けることができるからです。
しかし、プレート間の年間数センチの滑りによる摩擦で、岩が熔けてマグマが生まれることはありません。
マントルは粘性と弾性を併せ持った粘弾性体です。したがって、地震のような衝撃的な外力には、ある範囲で弾性体のように挙動しますが、長期的に作用する外力には粘性体として挙動します。
深発地震の波形を見ると、マントルは熔融していることが分かる。マントルが溶融しているからこそ、地殻内部の爆発(浅発地震)と溶融マントル内部の爆発(深発地震)とで波形の違いが見られるのです。
マグマは岩石物質の高温溶融体である
地殻は二層構造になっています。橄欖(カンラン)岩という硬度の高い岩盤と玄武岩という少し硬度の低い岩盤とから成り立っています。陸上部分には花崗岩でできた第三の層がありますが、これは海洋部分には存在しないのが特徴です。花崗岩と玄武岩の境界はコンラッド不連続という地震の伝播速度が変化する地帯です。玄武岩と橄欖岩の境界はモホロビッチ不連続という地震伝播速度の変化地帯です。その下はマントルで、溶融マグマの海(マグマオーシャン)となっています。
地球の半径は6,370kmであるが、地殻の厚さは海洋地域では20km前後に過ぎない。
マグマは岩石物質(ケイ酸塩)の高温溶融体です。高温でドロドロの状態にある。噴火によってマグマが地表に出たものが 溶岩 なのです。
初期の地球はマグマオーシャンであり、いたるところで解離ガスが爆発し、マグマに含まれている大量の水が気化・解離して、地球を覆っていました。温度が下がって最初に起きるのは地殻の形成です。そして大陸の誕生です。さらに地球表面が冷えて、マグマ内部の解離水が結合水に変わり、海洋が誕生して、人類が生息できるようになったのです。
熔融マントルそのものの中に、酸素と水素が「結合状態」と「解離状態」の両方の形式で大量に含まれている。水の供給源はマントルです。海はその後にできたものです。水の供給源は海ではなく、元々熔融マントルの中に存在しているのです。
マントル物質は、熱エネルギーだけではなく、大変なエネルギーを解離水の形で貯蔵している。マグマはマントル物質と同じです。地球内部を血液のように対流してきたマグマは上昇してきて、内部の解離水を爆発させているのです。
地殻は卵の殻のように連結し固定されていて、潜り込むようなことはありません。薄いけれども固定されているから、起潮力が作用しても変形することがなく、海水だけが移動して潮汐現象が起こっていると考えます。対流しているのは、地殻の下にある熔融したマントルです。太平洋マントル対流は、東太平洋中央海嶺(海膨)から湧き上がって日本海溝で沈んでいく(流体としての)流れであり、フィリピン海マントル対流というのは、小笠原海溝付近で湧きあがって南海トラフや琉球トラフで沈んでいく流れであると解釈されます。
定説のプレートの沈み込みを、地殻の下部に存在する熔融マントルの対流と置き換えると納得いくと思います。
地震波
地震が発生すると2つの「地震波」が発生します。1つは「P波(初期微動)」、もう1つは「S波(主要動)」です。
P波 (Primary Wave)
揺れは小さいが、スピードの速い地震波。最初に小刻みにカタカタと揺れる。
S波 (Secondary Wave)
スピードは遅いが、揺れの大きい地震波。大きくユラユラと揺れる。
震源から離れていれば離れているほど、P波とS波の到達には時間差が生じます。緊急地震速報では、このP波とS波の時間差を利用します。地震計でP波の揺れを検出し、S波の規模や到達時間を推定。揺れの大きなS波が来る前に、揺れを予告することができるのです。
地下での爆発で地震が起こる
通説では、地震には「海溝型地震」と「内陸型地震」の2種類があるという。
「海溝型地震」は海の巨大なプレートが引き起こす。日本であれば、太平洋の海洋プレートが列島をのせた大陸プレートに沈み込む。その歪みが一定量を超えると跳ね上がりが起き、「海溝型地震」となる。沈み込みの圧力が内陸の断層を破壊すると、「断層型地震(直下型地震)」となる。
「内陸型地震」は断層(とくに活断層)が引き起こすされています。
ところが、地震発生の ほんとうの原因は、地下内部のマグマから放出される熱によって、マグマに含まれている水や地下水が酸素と水素に分離すること、そして、マグマ内部に存在する水素と酸素が結合して水に戻る ためなのです。
地下での爆発で地震が起こることが本質
地下深くにマグマ溜りがあります。その地下内部の水は、温度と圧力によって固体とも液体とも気体ともなる物質です。高温、高圧の地下では、熱水状態を超えると超臨界水となります。さらに温度が上昇すると、酸素と水素に熱解離します。多量の水素ガスを放出するこの限界の層を「解離層」と呼びます。そこでの解離度は、温度、圧力、触媒物質の存在によって変化します。温度が高いほど、圧力が低いほど、解離度は高くなります。
マグマが上昇したり ヒビ割れなどによる 圧力の低下、あるいは 周辺温度の上昇によって、解離層は上方に移動します。解離層が急激な上昇をすると、マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されて、圧力が増大します。解離水の高圧力によって、岩盤に疲労破壊が生じてマイクロクラックが発生します。これが地震の「前兆現象」なのです。
この解離反応は熱を奪う反応ですので、マグマ溜りの周辺温度は低下していきます。
2H2O + 熱 ⇒ 2H2 + O2 熱解離反応(吸熱反応)
すぐに爆発が起こるわけではないが、今度は周囲からの熱が移動してきますので、周辺温度は元の温度に戻っていきます。そして、水素の着火温度に達して、「爆鳴気爆発」が起こります。混合気体が超臨界状態の結合水に戻りますが、爆発によって熱が放出されます(「発熱反応」)。
2H2 + O2 ⇒ 2H2O + 熱 爆鳴気爆発(発熱反応)
爆鳴気は元の水に戻ってしまうため、結合して収縮を引き起こします。「爆縮」(Implosion)というものが起きます。この爆鳴気爆発は体積が収縮するもので、ダイナマイトの爆発のようなものではありません。ここでは「引き領域」ができます。
これがきっかけで、爆縮によってマグマ溜まりの平衡が破綻し、周囲の岩盤にひび割れを発生させ、ボイラーが爆発するときのような「平衡破綻型爆発」(Explosion)が起こります。
ここでは震源から離れる方向に動く「押し領域」ができます。
ここでの「爆縮」と「爆発」がほぼ同時に起きている。これが地震の正体です。
震源から離れる方向に動く「押し」と呼ばれる領域と、震源に向かうように動く「引き」と呼ばれる領域が、ほぼ同時に生じているわけです。
この結合反応による圧力減のために、マグマ溜りは潰れます。ガスの体積が減少することによって減圧が起こる。解離層は地震の前の位置まで下がります。そして、マグマは上昇していきます。
地震は、地下に水素ガスが充満した結果起こるわけですが、水素ガスが増えただけでは すぐに爆発(地震)が起こるわけではない。地殻内部の密閉空間で水素爆発が起こるためには、水素と酸素の混合比が 2:1 になるという条件を満たさなければならないからです。
温度と圧力の影響
水素と酸素の解離ガスは、「温度の上昇」と地殻内部での「圧力の低下」によって発生します。
温度が上昇するというのは、マグマ溜りの内部などでマグマが上昇してくる場合、又は、深部のマントル対流の中で渦流が発生して、局所的に上昇流が生まれるような場合です。浅発地震の多くは前者のマグマが上昇して起こる地震、深発地震は後者の渦流による地震と考えられます。
毎日のように起こっている小さな地震は、マグマの移動に伴って起こる温度変化が解離ガスを発生させて、解離ガス⇒爆発⇒結合水を繰り返している現象なのです。
圧力の影響での解離ガスの発生は、地殻内部にひび割れが出来る場合、あるいは、潮汐力の関係でマグマ溜りのマグマが急激にマントル内部に落下して圧力が低下する場合、などが考えられます。
押し引き分布
平衡破綻型爆発の方向は、マグマ溜まりに接続する火道の向きによって決まります。「押し引き分布」と言われている初動の分布のことです。
押し引き分布は、爆発点(震源)の深度と爆発の方向、すなわち、押し円錐の深さと傾斜角度によって地表での押し引き分布の形状が違ってきます。
押し領域と引き領域の震動には違いがある。押し領域のほうが爆発の影響を直接に受けていて、大きな加速度を記録する。
押し引きの境界には、大地震になるほど はっきりとした断層が出現します。押し円錐の地表面と交接する具合によって、正断層にも逆断層にも水平断層にもなります。
津波の第一波においては、押し波の場合も引き波の場合もあります。
1 円錐の軸が地表面と直角に近い角度で交差する場合
押し引き分布は円形または楕円形になります。
押し円錐の軸が垂直に近ければ、押し引き分布は円形で振動被害の激しい地震となります。浅い場所で垂直方向の爆発が起こるが、それが直下型地震というものです。揺れ方は縦揺れが激しい地震となります。震源の直上の地表では隆起現象が見られます。断層は逆断層となります。
東日本大震災は直下型に近いものでした。震源での爆発は上向きでして、押し領域で大きな津波が起きました。震央を離れた沿岸一帯は引き領域になったため、震源に向かうように地盤の沈降が起きました。
震源での爆発によって発生する押し領域は、押し円錐の軸が傾斜しているので、海底に出現する押し領域は楕円状になりました。楕円状の外部は全て引き領域になりますから、津波の被害を受けた東北の沿岸地方は引き領域となり、震源に向かって移動します。したがって、東に向かって移動し、沈降現象を伴ったと思われます。
震源に近い宮城県東部の牡鹿半島では、陸地が東側に水平に5.2メートル動く地殻変動があり、沈降も1.1メートルありました。また、内陸側は沈降しました。この沈降によって津波の浸水域が拡大しました。
複数の地震が短期間に連鎖的に発生する連鎖震源になっていると考えられますので、津波を発生させた海底地盤の隆起は、沿岸に沿った方向に延びていることが推定されます。この海底地盤の隆起が、津波の第一波が「押し波」となり巨大津波を発生させた原因です。
津波被害を受けた東北地方の沿岸は、いずれも地盤の沈降が起きて、海水が引かない状況が起きました。
幸福の科学の霊査によると、ノストラダムスが、1998年に太平洋岸の一部の沈没を予言しておりました。時期は遅れ、規模は小さいが、今回の事を言っておられたのではないかと思います。
2 円錐の軸が緩い角度で地表と交差する場合
押し引き分布は双曲線型へと変化します。
傾きが強ければ楕円形分布です。
爆発の方向が斜めになっていると、地表での震動被害はそれほど大きくなりませんが、隆起する部分と沈降する部分が現れます。
スマトラ沖地震では、隆起と沈降の両者が現れました。津波を発生させた海底地盤の隆起は沿岸に沿った方向に延びた。この海底地盤の隆起が津波の第一波が「押し波」となり、巨大津波を発生させました。爆発は震源付近のマグマ溜りの形状によって左右されるのですが、傾斜が急であるので、押し領域は片方にしか現れません。震源における大爆発(爆縮)によって、インド側に押し領域が発生し、海底地盤を隆起させたと考えられます。一方、タイ側には引き領域が発生し、海底地盤を沈降させたものと考えられます。
3 震源が深くて 円錐の軸が水平の場合
震源がある程度深くて押し円錐の軸が水平方向に近ければ、双曲線型分布となります。
震源の直下でも直下型地震ではないため、振動被害は大きくありませんが、引き領域になり、震源に向かうように地盤の沈降が起きます。
地下のマグマ溜りが、水平で、かつ、巨大な大きさに成長していると、そこで起こる爆鳴気爆発はマグマを左右方向に押し広げます。結合収縮反応では、空になったマグマ溜りは潰されてしまいます。震源の上部にある引き領域は海底に沈降してしまうのです。「押し引き分布」は双曲線型となり、正断層が出現します。
このタイプの地震が大規模、かつ連続的に起これば、大陸規模での沈没現象もあり得るわけです。大規模爆発ですと、瓜生島が沈没してしまったような悲劇が起こる可能性があります。1596年に(別府湾で)起きた地震では、瓜生島・久光島が海底に沈没しました。高知湾では、黒田郡と呼ばれた広大な土地が白鳳年間(673~697)に沈没した例があります。
4 震源が浅くて 円錐の軸が水平の場合
震源模型を震源付近で水平切断すると、地表で「四象限型」に近い分布が現れます。
その実例が天竜川地震の分布です。
「象限形」分布とは、震源に仮定した小球面上での分布形式のことで複数の円錐が並んだと考えれば象限型になる。
断層は、右ずれと左ずれの水平断層が直交して出現します。
なお、関東大震災では、押し引き分布は少し変形した双曲線型でした。押し円錐の軸が水平ではなく、南東上がりに傾斜していたことを示しています。
縦揺れと横揺れという現象と縦波、横波とは直接の関係はありません。縦波という衝撃波が水平方向に作用すれば横揺れが激しくなりますし、垂直方向に作用すれば、「底から突き上げられた」とか「ストンと落ち込むような感じ」という変動を受けることになります。
地震と津波
津波は、地震爆発の結果であって地滑りが原因ではありません。「大爆発」によって「地滑り」が起きたり「津波」が発生しているのです。
「地滑り・崩落」および「津波」は、加速度4000ガルを超えるような大爆発によって生じるものです。
1972年の雲仙岳噴火、眉山の山体崩落による津波、リツヤ湾で起きた崩落による津波などは地上部分での崩落です。空中から落下すれば津波が起きますが、水面下の地滑りや落下現像では津波にはならないと推定されます。
「逆断層型」は、爆発が鉛直に近いもので、海底地盤が隆起して津波が起きます。第一波は、潮位が上がる「押し波」として襲来します。
直下型は、爆発の向きが上下方向に向いている地震のことです。震源の直上の地表では隆起現象が見られます。
地震が海底で起きれば、地盤を持ち上げて大きな津波を発生させることになります。津波の第一波は遡上する押し波となります。
「正断層型」は、爆発が水平に近いもので、海底地盤が沈下することによって津波が発生する。
押し円錐の軸が水平方向に近ければ、震源に向かうように地盤の沈降が起きます。したがって、津波の第一波は潮位が下がる「引き波」として押し寄せます。
震源での爆発で押し円錐の軸が傾斜していると、海底に出現する押し領域は楕円状になります。楕円状の外部は引き領域になります。
東日本大震災で津波の被害を受けた沿岸地方は引き領域となり、震源に向かって移動しました。したがって、東に向かって移動し、沈降現象を伴ったわけです。津波被害を受けた東北地方の沿岸は、いずれも地盤の沈降が起きて、海水が引かない状況が起きました。
スマトラ沖地震では、インド方面の第一波は押し波で タイ側の第一波は引き波でした。複数の地震が短期間に連鎖的に発生する連鎖震源になっていると考えられますので、津波を発生させた海底地盤の隆起は沿岸に沿った方向に延びていることが推定されます。この海底地盤の隆起が津波の第一波が「押し波」となり、巨大津波を発生させた原因です。
近地津波、つまり、震源地が近くの場合には、同じ規模の地震なら、爆発が鉛直方向である地震のほうが地盤の変化する量(隆起)が大きく、津波の規模も大きくなります。
遠地津波の場合には、他の要素、つまり、大陸棚などの形状による様々な干渉効果があって、第一波が小さな引き波であっても、第二波、第三波と後続する津波のほうが大きくなる場合もあります。
引き領域から発生する津波は、初動が引き波、つまり潮が引いていく現象が最初に来て、次に押し波が襲来します。何度も繰り返し襲来しますし、後のほうが大きい場合もあります。
津波の規模(高さ)が大きくなる要因は、爆発時の海底地盤の変動加速度が一番大きいのではないかと思います。隆起する領域の範囲も勿論大きな要因ですが、5メートルとか言う隆起量で30メートル近い津波が発生するのは、加速度が大きな要因になります。震源即ち爆発点が浅いほど津波の規模が大きくなることも、爆発点に近いから加速度が大きなものになるからです。
ちなみに、津(湊、港)を襲う波という意味が「津波」の語源なのです。
地震と断層
通説では、海のプレートが陸のプレートの下に潜り込むとき、陸のプレートに引きずられて歪みが生じる。歪みが一定の大きさに達すると、陸のプレートは強く跳ねて元に戻ろうとする。歪みを開放するように、そこの断層が動いて地震を引き起こすと言う。
歪がある限界を超えると、地殻は断層面に沿って破壊し、断層面の両側の地核は、歪を解消する方向にズレ動くわけです。
歪みの力を受けた地下で岩盤が割れることが、地震の最初のきっかけとなるため、これを「震源」と呼んでいる。岩盤が割れて地層がずれた箇所が断層であり、一度割れて弱くなっているため、新たな力を受けると、次もそこから割れ始めることが多い。こうして繰り返し震源となってきた断層が「活断層」であるとされている。
しかし、岩盤はガラスと同じように微小の歪で破壊しますから、地震を発生させるような「歪を蓄積する」などということはありえません。
ただ、一度割れて弱くなっているため、新たな力を受けると次もそこから割れ始めることが多いのでしょう。
太平洋プレートの内部で起こる地震は、上下の2層構造になっている。上面と下面では地震のメカニズムも異なる。上面側では断層面に圧縮力が働く「逆断層型」、下面では断層面が引き離されように力が働く「正断層型」の地震が起こるという。
断層という爆発の傷痕ができるのは、固体である地殻の内部で起きる地震の場合だけです。深部ではマントルは熔融していますから、正断層というような傷痕ができることはありません。
地下の超臨界水が解離すると、圧力が増大して、岩盤に応力が発生します。その時、岩盤に細かなマイクロクラックが発生し、地電流が流れます。この状態を超えると、岩盤は破壊されて解離反応が進みます。そして、水素と酸素に分解した混合ガスの結合反応が起こって、水素の燃焼爆発が起こります。この時には、ガスの体積が減少することによって減圧が起こります。初動の押し現象と引き現象が起こり、その境目に破れるような形で断層が発生するのです。
大きな震動によって地盤の耐久力がなくなり、地球内部方向への鉛直方向と、平面的な広がりの両方向に自由端になってしまった地盤の傷痕が断層であるわけです。
爆発によって円錐状の押し領域が形成され、それ以外は引き領域になる。押し円錐と地表面が交差するところに さまざまな形式の断層が出現します。
地震は爆発現象であって、爆発の結果断層ができる
断層は地震の傷跡であり、地震の原因ではない
小さな爆発では断層は発生しない
巨大地震が起きると、地皮が破れて断層が発生しますが、断層が動いて地震が起きるのではありません。「断層が急激に動くことが地震である」と言うが、洗脳されています。断層は大きな地震の結果として現れるもので、断層が動くことが地震であるという地震理論に間違いがあります。原因と結果の因果関係が逆転しています。
1995年の阪神大震災のような直下型地震は活断層が起こすとされるが、実際には活断層がない場所で起きるケースが多い。2000年の鳥取県西部地震、2004年の新潟県中越地震、2007年の能登半島地震、新潟県中越沖地震、2008年の岩手・宮城内陸地震も、活断層のない場所で起きた。関東地方は、岩盤の上に柔らかい堆積層が4キロほどの厚さで乗っていて、立川など一部を除き基本的に活断層がない地域。そこで何度も直下型地震は発生してきた。
断層は、マグマの爆発的な貫入現象を伴う水素ガスの爆発現象によって生じる傷痕です。断層は大きな地震の結果として現れるのです。その爆発が大規模であれば、地皮が破れて傷が出来ます。これが断層なのです。小さな規模の地震(爆発)で発生することはありません。
断層が地震の後に発生したと言う報告があります。地震後にズルズルとすべるように段差が出来たということです。地震が起きる前の調査では断層が見つからなかったのに、地震後に発見されたというニュースになって報道されますが、元々存在しなかったから「発見」出来なかったに過ぎません。
断層付近で建物被害が大きくなるかどうかは、断層という傷痕が再び地表面上で自由端になるかどうかで決まります。傷痕が癒えてしっかり固着していれば、傷口が開いて自由端になることはないわけですから、傷痕の上に家を建てたからといって、それだけで危険度が高いということはありえません。
幸福の科学大川隆法総裁は、『「日本の誇りを取り戻す」 国師・大川隆法 街頭演説集 2012』で以下のように説かれました。
「さらに、付け加えますけれども、今、地層学者や地震学者みたいな者が、あちこちの原発の下に潜り込んで、「ここは活断層が四十万年前に動いた」とか、「二十万年前に動いた」とか、「五万年前に動いた」とか言って、「即時停止すべきだ」などと言っておるけれども、バカです!
みなさん、「昔、断層ができた」ということは、「これから動く」ということではないのです。
断層というものは、どこにでもできるんですよ!
ここにだって、できるんですよ!
どこにでも新しい所に断層はできるんですよ。
大地が引っ張られたら、そこに断層はできるのです。いくらでも新しい断層ができるのです。こんなものを四十万年前まで調べたって、人一人救えませんよ!
バカなことをするんじゃない。
なぜ分からない。」(30~31ページ)
余震
余震といわれるのは、震源付近にあるマグマ溜り内部で、酸素と水素の解離ガスが結合と解離を繰り返すことによる現象です。
解離する度合いは圧力の低下と温度上昇で決まります。安定していた領域に変動が起こって、結合水が高い解離度の領域にはいりますと、解離ガスが発生し、貯蔵されます。暫くのあいだは、解離という吸熱反応のために温度が低下していて、解離ガスは爆発しませんが、周囲から熱が移動してきますと、温度が上昇してきて、解離水に着火し、地震が起こります。
爆発後、解離水は結合水に戻ります。この一連のサイクルが生じているのが余震の原因だと思われます。
2H2O + 熱 ⇔ 2H2 + O2
余震は、その場の熱と圧力関係に見合った解離度になって安定するまで、繰り返し起こることになります。解離層が安定するまで余震は止まりません。
通常、余震は最初よりも小さくなっていきます。しかし、解離ガスが大量に貯蔵されれば、余震のほうが大きな地震になることもあり得ます。
群発地震
解離層が安定しないために いつまでも解離と結合(爆発)を繰り返す。これが「群発地震」です。
安定すれば地震は収束していきます。大地震の後いつまでも余震が起こるのも同じ理由です。
浅発地震と深発地震
通説では、震源の深さが60kmより浅いものを「浅発地震」、60km~300kmのものを「やや深発地震」、300kmより深いものを「深発地震」とよんで区別されています。
浅発地震
浅発地震は、いわゆる プレートの境界とされている海溝や海嶺近辺にて起こっている。
海溝とは、海底にある深い溝のこと。水深が6,000m以上のものを呼びます。
海嶺とは、海底にみられる山脈のことで、地殻の下部でマントル対流が上昇している場所です。マグマが出てくる火山のような場所になっています。
海溝や海嶺部分は、地殻の下を流れるマントル対流の沈降・上昇する場所で、解離度が変化しやすい不安定な場所だと思われます。マントルの移動が上下方向であるため、移動に伴って圧力と温度が大きく変化することで、解離ガスを蓄積しやすいのです。マグマオーシャンから上がってきたマグマの通路、マグマ溜りなどで解離爆発を起こしている。
海溝型といわれる海域部での浅い地震は、大量の水を供給されるために、地球内部にある無限とも言える熱エネルギーとからんで巨大地震を引き起こすのです。海底下の地殻内部で起きる亀裂の発生を主因とする「圧力低下」が原因の解離現象です。
ほとんどの地震は100km以内の地殻内部で起きています。
浅発地震の震動は長い時間継続するが、地殻の内部を反射と屈折を複雑に繰り返しているからです。
深発地震
深発地震は、(100㎞から700㎞の間で起こる)対流マントルの中で解離と結合の反応を繰り返しているものと考えられます。
深発地震はプレートが潜り込むために出来るのではない。熔融しているマントルの対流によって、水の解離度が変化するために起きる爆発です。地殻内部ではなく、熔融マントル内部で解離水が爆発を起こしていることが原因です。
深発地震は、地殻の下、マントル内で解離爆発が起こるが、その地震波が橄欖岩で出来た高速伝播媒体(地殻の低層に当たる部分)の内部を伝播していく地震です。その震動が地殻底部の緻密な(伝播速度の速い)岩盤を伝わって大陸方面に伝播していると考えます。
一方の浅い地震は、花崗岩や玄武岩という低速伝播媒体(地殻の高層に当たる部分)の中を伝播していく地震です。深発地震のほうが浅発地震より早く伝わるのです。
深発地震が関東圏・東北・北海道方面で強く感知される地殻の基盤である固い橄欖岩の層が地表に近く存在するからです。大陸部の地殻は厚く海洋部の地殻は薄いために、京都府沖の日本海や三重県沖のような遠隔地で起きる地震でも、地震波が上方の(モホ面下部の)地殻の固い部分を伝って、遠隔地まで伝わるのです。
深発地震面は、日本では太平洋岸から大陸に向かって傾斜して潜り込むような形状ですが、マリアナ海溝付近では垂直に潜るような形状をしています。深発地震面は熔融マントルが対流している姿なのです。
マントル対流によって地球内部に潜っていく熔融マントルには、海溝部付近での大地震によって取り込まれた大量の水が混入していると考えられます。この水は地球内部に進入すると、温度の上昇に伴って、解離する度合いが増加していく。
解離度が20%の領域から30%の領域に進行すると、最初は吸熱反応によって、周囲の温度が低下しますので、爆鳴気としての爆発は起こりません。しかし、深部へ進行すると共に、温度が移動して低温度領域が縮小していきます。爆破条件を満たすところで、着火し、爆発を起こします。
爆発後は安定した結合水の状態となり、次の解離度のゾーンへと進行し、同様のプロセスを経過する。
高解離度領域に入るたびに、解離水→爆発→結合水を繰り返して、結合水が無くなるまで地震は続きます。
解離度100%になるまで、解離度増加→解離水貯蔵→温度低下→温度回復→解離水着火、地震発生→安定結合水という過程を辿る。これが帯上になって深発地震面が出来るわけです。
結合水がすべて解離水になるまで地震が続く。したがって、700kmというような深部まで地震が起こりうるのです。
さらに地球内部を対流しますが、海嶺部に上昇するときには、爆発を繰り返しながら結合水に戻っていきます。上昇するときには、対流で解離水が拡散して、希釈され、量的に少なくなってしまうため、浅いところまで来ないと地震は起こらないと思われます。
すなわち、マントル対流は、海溝部から潜り込みますが、海嶺部で上昇する。海溝部では潜り込みがあり、地球内部を対流して、海嶺部で上昇していきます。一部はマグマとなって地上にも噴出する。ほとんどのマントル物質は上昇後に地殻の下部で水平移動となる。
海嶺部で上昇していく理由は毛布効果であると思います。海溝部から潜り込み、海嶺部で上昇するわけだが、マントルを上昇させる原動力なのでしょう。
海嶺部の深い水深は、熱を逃しにくく、地殻内部のマントルは水深の浅い海域よりも温度が高くなります。暖められたマントル物質は上昇します。したがって、この温度差がマグマを上昇させるのだと考えられます。
マグマオーシャンのなかには、深発地震が全く発生しない領域もあります。解離を起こす水が存在しないか、解離の条件から全く離れているためでしょう。
海底や内陸部の地殻の下を対流するマグマは、圧力と温度の変化が乏しく、解離度が一定している為に解離ガスの蓄積が起こらない。
地球深部からマントルを伝播してくる地震波は、地殻底部の緻密な橄欖(カンラン)岩まで達すると、さらにその中を伝わり遠方まで達しますが、垂直方向には玄武岩や花崗岩があるために、細かな震動が吸収され無感地震になることが多い。
モホ面の下に地震波を伝える主体部分である、地殻の第二層を想定しています。熔融マントルの上部に存在するはずの固くて緻密な橄欖岩で構成される層です。そこまでの深さが、100km程度であろうと思われます。
ほとんどの地震は地殻内部で起こっているということです。それよりも深いところで起こる深発地震は、地上近辺で起こる地震にくらべると規模が小さく、数も少ない地震なのです。
深発地震とか小規模の地震というのは、ゆっくりとした反応で爆発は起こらず、爆鳴気爆縮のみという地震ではないかと考えられます。
地球深部(700kmより深い場所)においては、マントル物質には結合水が存在せず、100%解離水(酸素と水素の混合ガス)として存在しています。結合した水(H2O)の状態では存在しない。解離度が100%になったところが、地震の発生が無くなる領域であるわけです。
異常震域
異常震域とは、震源地よりも遠く離れた場所で震度が大きくなるという現象です。震源地では無感なのに、遠い場所で有感になるのです。
柔らかい岩盤があれば、地震動は吸収されやすく、固い岩盤では減衰することなく波動のエネルギーを伝播させると考えます。それゆえに、深発地震の場合は、鉛直方向の震動は吸収され、地殻に沿う横方向の震動は遠くまで伝播する、これが異常震域が現れる原因であると考えています。
深発地震の異常震域は地殻の構造に秘密がある。異常震域となるのは、北海道,東北,関東地方の太平洋側である。北海道の深発地震と浅発地震でも、本州南方沖の地震でも、太平洋側がいずれも有感になっています。これは、第二層(橄欖岩の硬い岩盤)を通って震動が伝播されること、したがって第二層が地表面近くにある関東地方が揺れを感じ易くなっていることを示しているのです。異常震域が起きるのは、深度600kmというような、地球深部の熔融マントル内で起きた解離ガスの爆発(深発地震)震動が、地震波速度の速い地殻第2層(敏感な部分)が伝えるからです。その地殻第2層が地表に近くあるのが関東地域の太平洋側であるわけです。
震源上部(震央)では無感なのに、関東方面でだけ有感地震になったり、地震波の到達時間が関東では計算時間よりも早く到達するという現象です。この現象は、液体マントル上部にある橄欖(カンラン)岩で構成される緻密で硬い岩盤層(地殻の本体部分)が地表に近く位置するからです。大陸側の地殻よりも、海側の地殻のほうが薄いということに原因があります。
爆発が水平で震源の比較的浅い場合には、このような形で「異常震域らしきもの」が現れます。
異常震域内の観測点の地震記象はP波、S波とも短周期の波が多く含まれます。しかし、同じ観測点の記象でも、異常震域現象を示さない地震では短周期の地震動が、特に卓越するわけではなく、震源の位置によって記象の型が違う。海洋部の地殻は薄く、大陸部の地殻は厚いのですが、この地域、すなわち日本海溝沿いの地域は地殻が薄いために、硬い橄欖岩が地表に接近していて、地震に関して非常に感度の良い地域なのです。感度が良いということは、短周期成分を含んだシャープな震動を感じるということです。東京で観測する北海道方面の地震波には短周期成分が含まれますが、九州方面の地震には、短周期成分が途中で吸収されてしまって、含まれていない。
海振
「海震」というのは、船の上で感じる地震のことです。船乗りの証言では、航海中に海図にないような岩礁に衝突したのだろうか、あるいは潜水艦にでも衝突したのだろうかと云うような激しい衝撃をうけるのだそうです。しかし、少し離れた近くを走っている仲間の船には何も感じないと云う不思議なことがあるのだそうです。これは、地震波が屈折率の違いによって震源の真上に集中するので衝撃を強く感じるのです。津波が浅瀬に集中するのと同じ理由の屈折現象です。
チリー沖の地震津波が、大陸棚と直角方向にしか伝播しない というのは、波動の進行が逆の現象です。チリー沖の陸棚と日本海溝の陸棚が平行になっているが、それゆえに太平洋の向こう側の地震津波が日本沿岸を襲うのです。地震波も衝撃波だから、震源の真上を航行する船にしか衝撃を与えないのです。この「海震」という現象を見ても、地震がズルズルと滑って起こるような現象ではなく、爆発現象であることは間違いないと思います。
潮汐と地震
地上は海底よりも冷えやすい。深海では海水はそんなに激しく流動しているわけではありません。地上は激しい空気の対流で熱が激しく奪われる。大陸の地殻は厚くなっている。しかも、高い山があるほど、冷却効果がよく効いて、地殻は厚くなるのです。海域部の地殻は10km程度ですが、陸域は30kmもあります。
海洋の底が冷却され難いのは海水が存在するからです。
陸域よりも海域のほうが熱の発散は少なくて、同じ深さにおける地熱温度は海域のほうが高くなる。その高熱のために沈降した大陸地殻は、融解されて薄くなります。
その境界では厚さが違うために、海洋底から大陸方向への熱の移動が激しくなります。熱の変化は水の熱解離に大きな影響を与えるため、この辺りは解離水の爆発、つまり地震が多発するのです。
地殻は固体であり、卵の殻のような球状シェル構造でマントル物質をその内部に包んでいる。浮体構造ではない。球状のシェル構造であるから、その上部にある海水だけが潮汐力に応じて移動し、潮汐現象が見られる。
潮汐力は地殻の上にある海水だけに作用するのではなく、地殻内部の熔融マントルにも作用します。しかし、熔融マントルが海水のように移動しないのは、卵の殻のように薄い地殻ですが、しっかりと踏ん張っているから、動かないわけです。
地殻には1日2回の繰り返し荷重が潮汐力によって作動しています。1日2回の「伸び縮み」応力が作用し、疲労が進行します。疲労による破壊現象がきっかけとなって、海溝型の巨大地震が起こりますが、そのときの爆発によって、疲労破壊寸前であった場所の破壊が一気に進行すれば、そこで新たな地震が繰り返されることになります。周辺地域において地殻の疲労度が進んでいた場所が、群発的な地震発生の引き金になった。群発的地震が飛び地的に発生するのは、地殻の疲労破壊に伴う空隙発生で局所的な圧力減少が起きたことが原因であると推定されます。
東日本大震災では、この日本海溝付近に出来る疲労破壊を原因とするクラックが海溝に沿って発生したことが考えられます。それによって、短時間で数度の爆発を起こしたことが、破壊領域が数百キロにも及んだ、という現象の原因ではないかと推定されます。
スマトラ沖地震でも巨大津波が発生しました。スンダ海溝に沿って発生した地殻の疲労破壊クラックが圧力減少を引き起こし、震源が連鎖状に並んで連続的地震が起きたものと考えられます。
地球の中緯度帯で、しかも、冷却が進んでいる陸上部の地殻は疲労破壊を起こしやすいという。緯度が40度付近で大地震が起こりやすい。潮汐の原因である起潮力を受けて、疲労破壊する可能性が高いのではないかと思われます。
地殻内部に出来るマグマ溜りなどが空になる現象が、大量の海水を落下させるのではないでしょうか。これによる大量の解離ガス発生が巨大地震の起こる原因であると考えています。退潮現象が起こるほどの地殻内部の空隙発生が巨大地震の原因であり、その繰り返しによって大陸規模の沈降という大異変が起こる可能性があります。
環太平洋火山地帯では、マグマの移動による温度上昇が解離現象を促進して地震の原因になりますので、解離する量が多くなれば大きな地震になる。地殻の下を流れる熔融マントルが活発に動いていて、そこからたくさんのマグマの管路が毛細血管のように地殻内部に進入しているからと思われます。解離ガスの発生する機会が多くなっていると考えます。
中央海嶺の下では、マントルが上昇していて、解離度の変動が激しく地震が多発します。また、日本海溝・マリアナ海溝・トンガ海溝・チリ海溝などの海域では、マントル対流が地球内部に下降していますので、解離度が変動し、地震が多発します。
日本列島に地震が多いのは火山国だからです。浅いところにマグマが存在している。地震と火山噴火とは解離ガスの爆発現象という点で同じ現象なのです。
火山活動が見られない地域にも、地下にはマグマが毛細血管のようになっています。したがって、血管内を流れるマグマには解離ガスが含まれているので、地震発生の可能性はどの地域にも存在します。
地震の少ない地帯というのは、マグマの流れが少なくて、解離ガスの発生する機会も少ないからです。
海洋によって その周縁部の状況が極端に違っています。同じ海洋に面しているニューヨークなどで地震があまり起こらないのは、マグマの流れる管路が地殻内に少ないから、解離ガスの発生する機会が少ないのであろうと考えられます。
ダムの貯水位が高いような場合、高水圧で地下水を押し下げます。地下深部の解離状態を不安定にさせる。
ヒマラヤ地方には、冷却された地殻が厚く、ダムの建設で局所的に水圧を高くしても、解離状態を乱すほどの高熱地帯にまでは影響を与えないことが、地震を起こさないのではないかと考えられます。
地震の発生が、満潮、干潮から少しずれることがある。解離反応で下がった周辺のマグマの温度が解離ガスの着火温度に回復するまでに時間を要するからだと思われます。
地球の気温を左右する一因は雲の量です。雲が多ければ、カーテン効果で地球は寒冷化します。その雲の量は宇宙線によって発生するので、太陽が活発で宇宙線を吹き飛ばすときは、雲は少なく、地球は温暖化します。太陽活動は約11年周期で変動しています。
近年、世界的に地震や火山活動が活発に起きる傾向にあるのは、フォトンベルトなど、地球外からの電磁波的影響によって地下水の解離が進行し、地球内部で水素爆発が発生しやすくなっていることが一つの原因であるのかもしれません。少なくともプレート論では説明が不可能でしょう。
現在、地球が宇宙からの電磁波(フォトン・ベルト)を強く受けているために、地球内部の溶融マグマが加熱され、解離ガス(水素と酸素)が発生しやすくなっている。フォトン・ベルトの中は、電子レンジと同じ原理で、地球上の液体は内部のマントルも含めて温度が上昇する。温度が上昇すれば、マントル内部の「水の熱解離の度合」が変化し、地震の多発に繋がります。到る所で地震と火山の噴火が起きていることがこれを証明しています。
フォトンベルトの中に入っている現在は、地球が電子レンジで温められるような状況になり、地球内部の熱が温められます。その結果として、地震が多発する傾向になります。フォトンベルトから抜ければ、寒冷化し自然現象としての地震は少なくなるはずです。
地震の前兆
地震発生直前には発光現象や地電流の異常等が認められる場合がある。これは、岩盤を構成する石英等の結晶が圧迫された時、「ピエゾ効果」によって光や電気が生じると言われている。
大地震の前には、解離したガスの高圧力が液体マグマを排除しますので、気体としての解離ガスプラズマがマグマの通路を高速で移動し、地球全体が発する磁場のなかで、MHD発電を起こしている。これが、大地震の前に地電流が流れる理由ではないのかと考えられます。
この熱解離が起きるときには、分子状態と原子状態の水素や酸素が生成される。これは一種のプラズマ状態であり、超臨界状態での解離水は原子状のため、自由電子が放出される。この自由電子の流れから地電流が発生し、局所的な地球磁場の変化も起きてくる。自由電子が地表にまで上昇すれば、空中の電子数も増加し、電離層の異変にも繋がる。
すなわち、解離層が急激な上がり方をすると、マグマ溜りの内部に解離水(爆鳴気)が蓄積され、圧力が増大する。これが岩盤にマイクロクラックを発生させ、地震の前兆現象を起こすわけです。
地電流の周囲には局所的な磁界が生まれる。解離するときに電磁波の異常があると思います。
また、膨張ガス圧の作用により、高熱の地下水や蒸気が噴出するために、蒸し暑くなったり、水蒸気の作用で夕焼け現象が激しくなったりします。地表に蒸し暑い空気の層が漂えば、二層構成の空気層が屈折を起こし、水蒸気の粒子が短波長の光を散乱させるために、低空を赤く見せたりします。
こうした前兆現象は、爆発規模が大きく、かつ浅い場所での地震ほど顕著に現れる。
解離反応による高熱ガスが微量であっても、地上にもれでてくるとすれば、カラカラに乾燥した山地の落ち葉や腐葉土を燃やしてしまい、山火事の原因になることも考えられます。
地震の数十分前に強烈なガスのにおいが立ちこめることがある。震源付近の圧力増加が、無臭の水素ガスだけでなく、付近にある天然ガスなどと一緒に地上に噴出したことが考えられます。
大地震の前に月や星が大きく見えることがある。「熱水・蒸気」の上昇によって地表近辺と上層で二層構造になるからであり、屈折理論で現象を説明できる。錯視によるものではない。月面上で「地球の出、地球の入り」を観測すると、「日の出、日の入り」のような大きさの変化が起きない。月面には二層構造の空気層がないからです。
地震の前に地なりのような怪音が聞こえてくることがある。爆発現象の特徴ですが、空気震動としての音ではなくて、固体中を伝播するいわゆる「骨導音」を聞いているのだと思われます。つまり、「骨伝導」方式で携帯電話が使用できるのと同じ理由で、岩盤を伝わって爆発音が聞こえてくるのだと思います。数分も前に聞こえたのは、本震の前にも小さな爆発現象がおこっていたことが考えられます。
地震の前に、津波現象とは別の現象で「潮位が変化」することがある。地殻が潮汐力という毎日の繰り返し力を受けることによって疲労破壊し、その空隙に溜池の水や海水が吸い込まれることによって水位が低下するのです。
地震の前に、動物の異常行動が見られることがある。地電流または電磁波に敏感に反応している可能性があります。また、動物たちが人間よりもはるかに早く地中から逸脱するガスを嗅ぎ取る能力をもっており、概して臭いに対して人問よりも敏感であるためと考えられる。
地震に伴って水位が下がる
地震に伴って水位が下がるという原因には いくつかの理由が考えられます。
1 海底から海水が地球内部に落下
月や太陽などの影響を受けて、海水は「起潮力」を受け、楕円形の状態になっています。この起潮力は地球内部の溶融状態のマントル(マグマ)にも作用します。結果として、地殻には1日2回の内部圧力が作用します。地殻は変形することなく しっかりと踏ん張ってくれているから、海水だけが膨らんで潮汐現象が起きています。
地殻には「疲労」という現象が進行します。疲労が進行すると、地殻にはクラックが発生し、地殻内部に低圧力域が形成され、クラックから地球内部へ海水が落下していきます。
地盤は地震の起こる前から奇妙な動きをする。井戸の水位も上がったり、下がったりするのです。これは解離層が不安定になっているからです。解離と結合収縮がゆっくりとしたスピードで繰り返され、自然の非爆発的順応速度内の化学反応で、膨れたり、萎んだりを繰り返しているからです。反応速度が速くなるのが、即ち地震です。井戸の水位が上がり下がりする様子が分かります。
引き波に見える現象は「退潮現象」ですが、大量の海水が地殻内部に発生した空隙に向かって落下するものによると考えられます。
地震が海域で発生すると、地盤が沈下した領域からは津波の第一波として引き波が発生し、沿岸部には「退潮現象」が現れます。地震の発生前に現れる海水位の低下を「干退現象」と呼んでいます。
東日本大震災において、八戸から相馬までは、本震(M9.0)の震源に近い場所であり、海水落下の影響を敏感に受けました。
八戸から相馬までの記録は、最初の変動が水位が減少する引き波のようにも見えます。それ以外の場所では、全て最初の変動は水位が上がる押し波となっています。八戸から相馬までの引き波に見える現象は、大量の海水が地殻内部に発生した空隙に向かって落下したものと推定されます。これが大爆発を生んだ原因であると思われます。
押し円錐の軸が、東南東から西北西に向かって海底地盤を押し上げるように爆発していますから、津波としては第一波は押し波になる。したがって、八戸~相馬間に見られる水位低下現象は、津波とは別のメカニズムで発生している。その原因は、海水が地殻内部の空隙に吸い込まれて落下したことによる退潮現象です。
地震が発生する数十分前から、海水の地殻内部への落下が開始しており、その影響が水位変化に現れたのが、地震発生直後であったと推定されます。
中国の四川大地震では溜池の水が空になったとか、ニオス湖地震では湖水の水位が2メートルも下がった、という報告があります。浜田地震、イズミット地震などでも、水位低下現象が報告されています。
インドネシアにあるクラカトアの大爆発地震では、島に向かって海水が流れたのを船員が目撃しています。これは、火山の下部にあるマグマ溜り内のマグマが落下して減圧現象が起こったのかもしれません。
日本では浜田地震の退潮現象が知られています。地殻内部に出来た疲労破壊によるひび割れが減圧現象を起こして、海水が落下したのだと推定されます。
2 海底地盤の下で強力な電磁場が発生し、弱磁性体の海水を引き付けて海面の局部的な低下を引き起こす(モーゼ効果)
高空の電離層では電磁気的イオン化現象(プラズマ)が起きているのですが、地下深部の解離層では、熱解離による解離水のイオン化現象が起きている。プラズマの発光現象が起こるわけです。局所的に熱解離によって地電流が発生し、強力な電磁場が形成されれば、モーゼ効果によって「皿のように凹む」という現象も起きる。
「解離層の不安定化で発生した強い電磁場が弱磁性体の海水を引き寄せた」ということでしょう。解離水が爆発現象を起こせば地震になりますが、うまく沈静化してしまえば地震にならない場合もあるのです。
湧水の発生
地震が起きると湧水が発生するという。「解離水」(水が酸素と水素に熱解離しているガス)が「地震」という爆発現象によって、「結合水」(H2O)に変化するから、「湧いて出た」ように見える現象なのです。地震の結果として水が発生する。水が地震を起こすのではない。
高温高圧の揮発性物質の噴出
地下にはメタンガス等の可燃ガスも存在しますので、それらも含んだ混合ガスが噴出するのでしょう。自然発火するのは水素ガスが原因しているように思います。地下深部において、マグマの高熱によって水から解離した酸素と水素の解離ガスがその正体であると考えるほうが妥当だと思います。
イルカや鯨が打ち上げられる
各地でイルカや鯨、深海魚などが打ち上げられたという報道があります。近年、地震や火山爆発が多発していますが、海底においても、火山活動、地震による噴出現象が起きている。地下から解離ガス、再結合した高温度の水蒸気、メタン層などにある可燃ガスなどが噴出し、発火させることで火傷を負ったのではないかと考えます。
地震は爆発現象であり、海底から高温のガスが噴出して、漂流中の被災者にやけどを負わすことがある。
陸地部分であれば、それが原因で火災が起きるのではないでしょうか。
大地震と火災
太古の時代から、大地震には火災が付き物のように報告されている。
巨大な地震が起きたときに発生する火災の原因は、地震の直接の原因となる解離ガスを含む高熱のガスが噴出することが「火種」になっている。
解離した水素や酸素だけではなく、結合した水も過熱蒸気(沸点を超える)であるために、地震時には大火災が発生する原因になる。大地震における火災は、二次災害ではなく地震に付随する特有の現象です。
再度上昇してきたマグマの熱、あるいは、結合反応によって放出された高熱は、再び結合水の一部を解離させます。この解離水は、爆発によって発生した大きなクラックの間隙をぬって地上に噴出してきます。酸素ガスと水素ガスが混合した解離水は、地震前のように地殻の壁で上昇を阻止することが出来なくなる。通常圧力のもとでは、高温の混合ガスが自然発火し、大火災を起こしてしまうのです。
関東大震災において、東京や横浜で火災が多かったのは、「押し」と「引き」の境界、つまり断層が現れても おかしくない地域に両者が位置していたことが原因です。酸素と水素の結合収縮反応が起こらずに、そのまま大量のガスとなって地割れから地上に滲み出たと解されます。調査したがどこにも断層らしきものが現れなかったという。はじめに砂塵がやってきて、その後一面の火が押し寄せて、一瞬にして荷物に火がついた、ということです。
気仙沼の大火災も、直接の原因となる「火種」は震源付近から噴出してくる高熱ガスによって乾燥すること、そして、その高熱ガスが漂流物を発火させた可能性は捨てきれないと思います。
直下型地震では、断層から高熱ガス(水蒸気、酸素ガス、水素ガス、時には炭酸ガスなど)が噴出するので、火災が発生します。
火種が全く存在しないはずの砂漠地帯でも、断層(地震の傷跡)付近の枯れ草が燃えることがあります。
このように、火災になるのは断層という地震の傷痕を伝わって震源付近の高熱解離ガスが漏出するのだと思います。定説に縛られていては考えが及ばず、原因の究明は難しいでしょう。
大地震時に旋風が発生することがある。火災によって旋風が起こったというよりも、旋風そのものの正体が、地中から砂利・小石を巻き込みながら吹き上げてきた地球内部からの可燃ガスである。旋風自体は局所的な低気圧領域を作りますので、さらに地下の解離水を吸い上げて猛火の原因になったと考えられます。
火山地帯でない森林で山火事が起こることがあります。地下から、解離ガス、再結合した高温度の水蒸気、メタン層などにある可燃ガス などがまとめて噴出し、発火させているのではないかと思います。
炭酸カルシウムの熱解離現象
熱解離が起こるのは水だけではない。
高濃度ガスの正体は、生物起源のガスではなくて、以下のような炭酸カルシウムの熱解離現象も考えられます。
CaCO3 + 熱 ⇔ CaO + CO2
炭酸カルシウムは、水よりも早く(低温度で)解離し、その解離現象で炭酸ガスが発生する。
石灰石で出来た大地では、地下水に含まれる炭酸カルシウムから、熱解離で二酸化炭素が発生します。
堆積岩地帯の地下水には炭酸カルシュウムが溶け込んでいて、水の解離反応と同時に炭酸カルシュウムの解離が起こって、二酸化炭素と酸化カルシュウムに解離したのではないだろうか。二酸化炭素も水素も、熱解離現象によって発生したのであると考えているわけです。
カルスト台地の地下で起こる炭酸カルシウムの熱解離は大災害を引き起こす。
炭酸カルシウムは、900℃近い温度によって CaCO3→CO2+CaO となり、二酸化炭素と酸化カルシウムを生成します。CaOは、CaO+H2O→Ca(OH)2 となり、
Ca(OH)2+CO2→CaCO3+H2O
さらに、CaCO3+H2O+CO2 ⇔ Ca(HCO3)2
このように、炭酸カルシウムは、水には溶けないが二酸化炭素を含む水に溶けて炭酸水素カルシウムとなる。炭酸水素カルシウムは、熱により二酸化炭素を発生して炭酸カルシウムの白色固体となる。これが地空で鍾乳洞のできる仕組みです。
カメルーンのニオス湖地震で湖底から噴出した二酸化炭素は生物起源のものではなく、地震活動そのものによる噴出であった。
炭酸ガスは炭酸カルシュウムの熱解離現象から発生し、水素は水の熱解離現象から発生する
断層を構成する岩盤が堆積岩の場合には炭酸ガスが採取され、堅固な基盤岩の場合には、水素ガスが採取される。
断層から放出される特徴的なガスはC02とH2である。それらは、いずれも断層破砕帯の中心部に集中している。
C02は、主に堆積岩、それも比較的若く柔い段丘堆積物などに多く出現する。
H2は、主に堅牢な基盤岩、とくに花崗岩などの火成岩や変成岩中の断層に出現する。
地震断層に残留しているガスの成分を調査すると、断層の岩盤が堆積岩である場合には炭酸ガスが検出される。地下水に炭酸カルシュウムが溶け込み、これが解離する時に炭酸ガスが発生する。火成岩の場合には、水素ガスが検出されるということです。熱解離によって発生する解離ガスの漏出と考えた方が良いのではないでしょうか。
黒煙の正体
海底にある割れ目から海水が地中にしみ込んでいく、それが、地中にあるマグマに熱せられて上昇する。そのときに、マグマの中にある金属分を溶かし込んでくる。熱せられた海水は、冷たい深海底の海水に触れると、急激に冷やされて、中の金属分が分離し、黒い煙状になって上がっていく。これが黒煙の正体である。煙突状の構造は、そうした黒煙の中の金属分が噴出口のまわりに堆積したものと、熱水中のカルシウムが海水中の硫酸イオンと反応して、硫酸カルシウムとなって堆積したものです。
熔融マントルの対流において、解離水の含有量が解離能力を超えるような地点まで上昇すると、結合反応、すなわち地震が起こるようになります。これは、海嶺下部でマントル中の解離水が結合水に転換し、新たに水が誕生することを意味し、この水がブラックスモークを湧出させています。海嶺部では鉱物を溶かし込んだ真っ黒の高熱水が海底から噴出しています。噴出水は地震によって出来る結合水です。溶け込んだ鉱物が析出すると、煙突状のチムニーと呼ばれる形状を作ります。
大地震で発生する山津波
噴出ガスが土砂を運搬する粉体流、または岩屑流という現象だと思われます。長野県西部地震のときに、御岳山の中腹から発生した、山津波が下流の大滝村に大きな被害を与えたことがありますが、これも噴出ガスが土砂を運搬して高速度で流下する現象だったと思います。
もっと大規模なものになると、セントへレンズ山や磐梯山の山体崩壊現象のようなことになるのだと思います。
地震によって起きる大崩落
断層は爆発の結果起きる地表面の傷痕に過ぎません。本当の原因は、地下において大爆発が起こっていることです。爆発が浅いところで起これば、地殻が爆発のガス圧に耐えられなくなって、破壊し、破裂した部分から噴出するガス体によって、岩屑雪崩のように大崩壊するのです。
地震の化石
マグマ溜りの中で爆発が起こって地震になったとすれば、マグマの内部には無数の気泡が発生する。
ほとんどの酸素と水素は元の水蒸気に結合して戻ってしまいますが、完全には戻らないガス、あるいは水蒸気ガスが、マグマの内部に気泡を残すことになります。そうして冷え固まったマグマが地殻変動で隆起してくれば、気泡を含んだ岩石群が地上でも見られるわけです。
アゾレス諸島は、アトランティス沈没の舞台と考えられている場所ですが、全島に火山が存在することからもわかるように、マグマが地表近くに存在している。このことが地表に降った雨程度でも地中の解離状態を変化させ、小規模ながらも、水素ガスの爆発を起こしているのではないかと推定できます。
南海トラフは ほんとうに起こるのか?
南海トラフばかりが警戒されてきた。その背景には、地震学の「大地震が沈み込んだプレートの歪みが解放されて起きる」「南海トラフはしばらく大地震が起きていないから、確率論的にそろそろである」と言われている。
しかし、予測された地域に一向に地震が起きず、阪神・淡路大震災も東日本大震災も熊本地震も能登半島地震も、近年の主たる地震は ことごとく「想定外」の場所と規模で起きています。南海トラフ地震への「注意」が発された矢先に、茨城県沖や神奈川県(南海トラフとは無関係とされる)などで中規模な地震が相次いだ。
プレート内地震は70〜80年周期でおきる というのだが地震に周期性があるという考え方は、プレートテクトニクス理論を信じているから生まれる発想です。「プレートは年間数ミリ単位で潜り込んでいる」と考えているから、「数十年でかなりの歪量が蓄積」という筋書きになります。
しかし、プレート論が成立しないのなら、まったく意味のない話になる。
『南海トラフ地震のXデーは近い』とか『南海トラフでマグニチュード8~9の地震が起きる確率は 30年で70~80%』などと言っているわけですが、当たらないでしょう。
地球の上空には太陽からの紫外線によって大気が電離(イオン化)する電離層というのがある。地下にもマグマの熱によって水が分離している層、「解離層」というのがあります。電離層の乱れが地震発生によるものである可能性が高いのです。
地震に伴う ほとんどの現象は、解離層の不安定化による「プラズマ現象」であると解釈すると合理的に説明できる。
岐阜県の とある高校地学部が行った地震予知の研究では、地震が始まる約2週間前にCO2濃度が激減し、群発地震の約1週間前にH2濃度の最高値を記録していることが判明したという。地震の前兆の水の解離により、水素濃度が上昇するのをキャッチすることも出来るはずです。
これらで地震予知が可能ということではないが、「プレート理論」や「断層理論」を扱うより地震予知の可能性が高いことが分かる。
解離によって生じる諸現象を理性的に扱っていけば、地震の直前予知は可能でしょう。