地震の本質

 参考・引用しました

プレートが潜り込んで、その反発で巨大地震が起きる?

マントルは固体であるがゆっくりと動く?

「断層が急激に動くこと」が地震である?

南海トラフ

 南海トラフとは、駿河湾から日向灘沖にかけての海底の溝状の地形を指します。日本列島が位置する大陸のプレートの下に、海洋プレートのフィリピン海プレートが南側から年間数cm割合で沈み込んでいる場所です。この沈み込みに伴い、2つのプレートの境界にはひずみが蓄積されています。陸側のプレートが引きずり込みに耐えられなくなり、限界に達して跳ね上がることで発生する地震が「南海トラフ地震」です。

 海底下で大きな地震が発生すると、断層運動により海底が隆起もしくは沈降します。これに伴って海面が変動し、大きな津波となって四方八方に伝播するのです。

 日本列島が乗っている陸側のプレートの下に、海側のフィリピン海プレートが潜り込む東海地域から南海道にかけては、これまで 100~150年を周期にほぼ同じ場所で、ほぼ同じ規模の地震が繰り返し起こってきました。
 1854年の安政東海地震の後、東海地方より西側では 1944年の東南海地震と1946年の南海地震が発生した。この時にいったん地震のエネルギーは放出されたが、駿河湾から御前崎沖では安政東海地震以来 大きな地震が起きていない。ところが、その安政東海地震の発生から既に150年余りが経過しました。

 東日本大震災をはじめ、地表を覆う厚さ数十キロ以上のプレート(岩盤)のひずみが引き起こすのが「海溝型地震」。ここで最も懸念されているのが「南海トラフ巨大地震」なのです。

 日本列島では、4つのプレートがぶつかり合っている。それぞれ「ユーラシア」「北米」「太平洋」「フィリピン海」で、フィリピン海プレートと陸側のユーラシア・プレートとの境界に沿う窪地が「南海トラフ」である。東海から紀伊半島、四国の沖合に広がる全長およそ700キロの溝は、過去に幾度も大地震の引き金となってきた。

 これから、中国・四国地方をはじめ、三重県の伊賀上野地方などで将来の巨大地震に向けて地震が頻発すると予測された。それは南海トラフが引き起こすものだというわけです。

 

「プレートテクトニクス理論」は誤り

 地球は、中心から「核(内核、外核)」「マントル(下部マントル、上部マントル)」「地殻」という層構造になっていると考えられています。

 地殻には、大陸地殻と海洋地殻の2種類がある。海洋地殻は総じて密度が高くて重いため、大陸地殻に衝突すると、その下にもぐり込む。しかし、大陸地殻同士が衝突するときには、一方が沈み込むような重さの差がないため、衝突面には巨大な山岳地帯が形成される。ヒマラヤのような大規模な山脈は、このような地殻衝突の結果として生まれているとされる。

 定説では、「地殻」と上部マントルの地殻に近いところは硬い板状の岩盤となっており、これを「プレート」と呼びます。地球の表面は十数枚のプレートに覆われています。地球の表層は厚さ60~200km程度のプレートの球形破片で覆われている。プレートは、地球内部で対流しているマントルの上に乗っています。そのため、プレートは少しずつ動いています。1年間に数cmと非常にゆっくりしたもので、約2億年かけて海溝から地球内部のマントル対流に入り込む。そして、プレートどうしがぶつかったり、すれ違ったり、 片方のプレートが もう一方のプレートの下に沈み込んだりしています。このプレートどうしが ぶつかっている付近で強い力が働きます。この力により地震が発生するという。

 日本列島の太平洋沖合では、東日本をのせた北米プレートに太平洋プレートが沈み込む一方、西日本をのせたユーラシアプレートにフィリピン海プレートが沈み込んでいる。関東地方では地殻構造が複雑で、北米プレートの下にフィリピン海プレートと太平洋プレートが沈み込む三重構造。茨城県沖は太平洋プレートの上にのるプレートが、北米プレートからフィリピン海プレートに代わる場所にあたっている。

 プレートは、それぞれ違う方向に動いているため、隣り合うプレートとの間に摩擦や衝突が生まれます。摩擦や衝突は圧力を生じさせ、プレートには長い年月の間に歪が蓄積される。そして、弓が矢を放つように その歪を解放させるときに地震が発生する。これが「プレート境界地震」と言われるものです。

 プレートは、地震の分布図を見て「地震発生の帯」によって、地域を区切っている。「境界で地震が多い」というのは当たり前です。「地震が多い一帯で囲まれた部分」をプレートと定義しているのですから、境界で地震が多いというのは『必然的な結果』です。

 プレートは、地震の分布図を見て、「地震発生の帯」によって地域を区切っている。「境界で地震が多い」というのは当たり前です。「地震が多い一帯で囲まれた部分」をプレートと定義しているのですから、境界で地震が多いというのは必然的な結果なのです。

 プレート論では、海洋性のプレートは玄武岩や橄欖岩などの重い岩石で構成されているが、一方の大陸性のプレートは、花崗岩、片麻岩(シアル質)などの軽い岩石で構成されていて、重い海洋性のプレートが軽い大陸性プレートの下に潜り込んでいることになっています。

 

 しかし、海のプレートが潜り込むのではない。池に張った厚い氷が潜り込みなど起さないのと同じで、固い地殻が固い地殻の中に潜るというのは誤りです。固体同士で密度の違いにより浮いたり沈んだりはしません。

 「プレートには長い年月の間に歪が蓄積され、弓が矢を放つように その歪が解放されて地震が発生する」という説は誤りです。

 高温の岩盤は釜から出てきた圧延中のガラス板を想定すれば分かるように、完全な弾性体ではあり得ません。岩盤は高温度になればなるほど そのような粘弾性体としての変形が起こりやすくなります。歪みが一定の大きさに達すると破断する。岩盤は剛性が高く歪みが10×(-4乗)に達すると破壊します。ハガネのような弾性はありません。跳ねて元にもどるというのはハガネのようなバネでは見られますが、岩盤なら当然 ポキッ と折れます。

 そもそも、このような プレート なるものは存在しない のですが・・・

 

マントルは粘性と弾性を併せ持った粘弾性体

 地球物理学では、マントルが「地震波の縦波・横波の両方を伝播させる」ことを重視して、「マントルは弾性体で固体」と強調しています。

 定説で、マントルが固体であると考えられているのは、S波(せん断波)がマントルを伝播するからとされている。固体論が導入された経緯は、地震波の伝播問題を計算によって処理しようとした最初の研究者が、そう仮定しないと計算が出来ないから、計算の便宜上、前提として地球内部(2900kmまで)を固体であると仮定したからなのです。

 そして、マントルが固体であるとして計算される地震波の到達時間が実測値に一致することから、マントルは固体であると誤解されてきた。それにしても、計算上の仮定を定説で「固体」としてしまうとは信じ難いことです。

 そして、海溝のプレート同士、つまり海側が陸側を押し込むことでひずみが溜まり、それを解放しようとして地震が発生。この時、プレートだけでなくトラフ自体も南から北側に強い力で押されるため、内陸部で活断層型の地震が起きやすくなるという。

 日本を含む環太平洋の島弧や大陸の縁では、海洋性の太平洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んでいます。その際、大量の水がプレートとともに地下深く運ばれ、その水が島弧の下で放出されることにより、まわりの岩石を部分的に溶かしてマグマを作ると考えられています。

 確かに、水の存在によって岩石の融点が下げられているという説は正しい。地下の高い圧力のもとでは、水が豊富に存在すると岩石の融点は数百度も低下します。沈み込んだ海洋プレートから大量の水が供給されると、岩石は容易に融けることができるからです。

 地球の内部にありそうな岩石(珪酸塩鉱物からなる)の構成鉱物に、わずか0.5重量%程度の水を加えると、その融点が200℃も下がるという現象がある。

 この現象は、SiO2を持つような珪酸塩鉱物に水を加えると、

‐  Si‐O‐Si‐ + H‐O‐H が -Si-O-H・H‐O‐Si‐

 となることにより説明できます。O‐H・H‐Oの間は結合力の弱い水素結合と呼ばれるものであり、水素結合は比較的簡単に結合が切れてしまいます。その結果、珪酸塩は小さな分子の集合となり、ついには液体になります。

 地殻の下のマントルを作る代表的な鉱物として、橄欖(かんらん)岩う鉱物がありますが、常圧では1800℃を超える様な高温でしか溶けないのに わずか0.5%程度の水を加えると1600 ℃以下の温度で熔け始めます。

 プレート間の年間数センチの滑りによる摩擦で、岩が熔けてマグマが生まれることはありません。

 マントルは粘性と弾性を併せ持った粘弾性体です。地震のような衝撃的な外力には、ある範囲で弾性体のように挙動しますが、長期的に作用する外力には粘性体として挙動します。

 深発地震の波形を見ると、マントルは熔融していることが分かる。マントルが溶融しているからこそ、地殻内部の爆発(浅発地震)と溶融マントル内部の爆発(深発地震)とで波形の違いが見られるのです。

マグマは岩石物質の高温溶融体である

 地殻は二層構造になっています。橄欖(カンラン)という硬度の高い岩盤と玄武岩という少し硬度の低い岩盤とから成り立っています。陸上部分には花崗岩でできた第三の層がありますが、これは海洋部分には存在しないのが特徴です。花崗岩と玄武岩の境界は、コンラッド不連続という地震の伝播速度が変化する地帯です。玄武岩と橄欖岩の境界はモホロビッチ不連続という地震伝播速度の変化地帯です。その下はマントルで、溶融マグマの海(マグマオーシャン)となっています。

 地球の半径は6,370kmであるが、地殻の厚さは海洋地域では20km前後に過ぎない。

 マグマは岩石物質(ケイ酸塩)の高温溶融体です。高温でドロドロの状態にある。噴火によってマグマが地表に出たものが 溶岩 なのです。

 初期の地球はマグマオーシャンであり、いたるところで解離ガスが爆発し、マグマに含まれている大量の水が気化・解離して、地球を覆っていました。温度が下がって最初に起きるのは地殻の形成です。そして大陸の誕生です。さらに地球表面が冷えて、マグマ内部の解離水が結合水に変わり、海洋が誕生して、人類が生息できるようになったのです。

 地球に限らず、太陽系惑星は太陽から生まれたのです。惑星が誕生した直後は どの惑星もマグマオーシャンであった。その後、冷却するうちにマグマ内部の解離水が結合水に変わり、海洋が誕生した。現在は地球にしか海洋が存在しないが、他の惑星にも かつては海洋が存在したこと、地球と同じような遍歴を辿ったであろうことは蓋然性のある推定である。

月の生成メカニズム

 熔融マントルそのものの中に、酸素と水素が「結合状態」と「解離状態」の両方の形式で大量に含まれている。水の供給源はマントルです。海はその後にできたものです。水の供給源は海ではなく、元々熔融マントルの中に存在しているのです。

 水に関しては、太陽から誕生したときのマグマオーシャンの中に、水素と酸素が存在したこと、つまり解離状態で水が存在したであろうと考えるからです。

 惑星が誕生した直後のマグマオーシャンの内部には、結合状態と解離状態の二つの状態で水が含有されていたと考えます。

 マントル物質は、熱エネルギーだけではなく、大変なエネルギーを解離水の形で貯蔵している。マグマはマントル物質と同じです。地球内部を血液のように対流してきたマグマは上昇してきて、内部の解離水を爆発させているのです。

 地殻は卵の殻のように連結し固定されていて、潜り込むようなことはありません。薄いけれども固定されているから、起潮力が作用しても変形することがなく、海水だけが移動して潮汐現象が起こっていると考えます。対流しているのは、地殻の下にある熔融したマントルです。太平洋マントル対流は、東太平洋中央海嶺(海膨)から湧き上がって日本海溝で沈んでいく(流体としての)流れでフィリピン海マントル対流というのは、小笠原海溝付近で湧きあがって南海トラフや琉球トラフで沈んでいく流れであると解釈されます。

 定説のプレートの沈み込みを、地殻の下部に存在する熔融マントルの対流と置き換えると納得いくと思います。

 

地下での爆発で地震が起こることが本質

 地震発生の ほんとうの原因は、地下内部のマグマから放出される熱によって、マグマに含まれている水や地下水が酸素と水素に解離すること、そして、マグマ内部に存在する水素と酸素が結合して水に戻る ためなのです。

 地下深くにマグマ溜りがあります。その地下内部の水は、温度と圧力によって固体とも液体とも気体ともなる物質です。高温、高圧の地下では、熱水状態を超えると超臨界水となります。さらに温度が上昇すると、酸素と水素に熱解離します(この限界の層を「解離層」と呼びます)。多量の水素ガスを放出するわけです。そこでの解離度は、温度、圧力、触媒物質の存在によって変化します。温度が高いほど、圧力が低いほど、解離度は高くなります

    2HO + 熱 ⇒ 2H + O   熱解離反応(吸熱反応)

 マグマの上昇や ヒビ割れなどによる 圧力の低下、あるいは 周辺温度の上昇によって(解離層が上方に移動します)、マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されます。そして、(気体体積が増えて)圧力が増大します。

 解離水の高圧力によって、岩盤に疲労破壊が生じてマイクロクラックが発生します。このとき地震の「前兆現象」が現れます。

 この解離反応は熱を奪う反応ですので、マグマ溜りの周辺温度は低下していきます。

 すぐに爆発が起こるわけではないが、今度は周囲からの熱が移動してきますので、周辺温度は元の温度に戻っていきます。そして、水素の着火温度に達して、「爆鳴気爆発」が起こります。

    2H + O ⇒ 2HO + 熱   爆鳴気爆発(発熱反応)

 混合気体が超臨界状態の結合水に戻りますが、爆発によって熱が放出されます(「発熱反応」)。

 爆鳴気は元の水に戻ってしまうため、結合して収縮を引き起こします。「爆縮」(Implosion)というものが起きます。この爆鳴気爆発は体積が収縮するもので、ダイナマイトの爆発のようなものではありません。ここでは「引き領域」ができます。

 これがきっかけで、爆縮によってマグマ溜まりの平衡が破綻し、周囲の岩盤にひび割れを発生させ、ボイラーが爆発するときのような「平衡破綻型爆発」(Explosion)が起こります。

 ここでは震源から離れる方向に動く「押し領域」ができます。

 ここでの「爆縮」「爆発」がほぼ同時に起きている。これが地震の正体です。

 震源から離れる方向に動く「押し」と呼ばれる領域と、震源に向かうように動く「引き」と呼ばれる領域が、ほぼ同時に生じているわけです。

 この結合反応による圧力減のために、マグマ溜りは潰れます。ガスの体積が減少することによって減圧が起こるわけです(解離層は地震の前の位置まで下がります)。

 ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積減少という爆縮(Implosion)が同時に生じていることが地震現象なのです。これが「ダブルカップル」といわれる震源での二つの偶力が生じる原因なのです。

 なお、断層が動くことが地震ではありません

 地震は、地下に水素ガスが充満した結果起こるわけですが、水素ガスが増えただけで爆発(地震)が起こるわけではない。地殻内部の密閉空間で水素爆発が起こるためには、水素と酸素の混合比が 2:1 になるという条件を満たさなければならないからです。

 マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されます。水素ガスのような比重の低い粒子は、クラックや断層面を通って地上に出てしまいます。水素ガスが多量に地上に出てしまうと、水素と酸素の混合比が 2:1 にならない。しかし、マグマ溜りの内部で しっかりと閉じ込められていると、混合比が 2:1 になるという条件を満たすのではないかと考えます。

 

初動の「押し引き」分布

 平衡破綻型爆発の方向は、マグマ溜まりに接続する火道の向きによって決まります。「押し引き分布」と言われている初動の分布のことです。

 押し引き分布は、爆発点(震源)の深度と爆発の方向、すなわち、押し円錐の深さと傾斜角度によって地表での押し引き分布の形状が違ってきます。

 押し領域と引き領域の震動には違いがある。押し領域のほうが爆発の影響を直接に受けていて、大きな加速度を記録する。

 円錐の軸が地表面と直角に近い角度で交差する場合

 押し引き分布は円形または楕円形になります。

 押し円錐の軸が垂直に近ければ、押し引き分布は円形で振動被害の激しい地震となります。浅い場所で垂直方向の爆発が起こるが、それが直下型地震というものです。揺れ方は縦揺れが激しい地震となります。震源の直上の地表では隆起現象が見られます。断層は逆断層となります。

2 円錐の軸が緩い角度で地表と交差する場合

 押し引き分布は双曲線型へと変化します。

 傾きが強ければ楕円形分布です。

 爆発の方向が斜めになっていると、地表での震動被害はそれほど大きくなりませんが、隆起する部分と沈降する部分が現れます。

3 震源が深くて 円錐の軸が水平の場合

 震源がある程度深くて押し円錐の軸が水平方向に近ければ、双曲線型分布となります。

 震源の直下でも直下型地震ではないため、振動被害は大きくありませんが、引き領域になり、震源に向かうように地盤の沈降が起きます。

 地下のマグマ溜りが、水平で、かつ、巨大な大きさに成長していると、そこで起こる爆鳴気爆発はマグマを左右方向に押し広げます。結合収縮反応では、空になったマグマ溜りは潰されてしまいます。震源の上部にある引き領域は海底に沈降してしまうのです。「押し引き分布」は双曲線型となり、正断層が出現します。

4 震源が浅くて 円錐の軸が水平の場合

 震源模型を震源付近で水平切断すると、地表で「四象限型」に近い分布が現れます。

 「象限形」分布とは、震源に仮定した小球面上での分布形式のことで複数の円錐が並んだと考えれば象限型になる。

 断層は、右ずれと左ずれの水平断層が直交して出現します。

地震波

 地震が発生すると2つの「地震波」が発生します。1つは「P波(初期微動)」、もう1つは「S波(主要動)」です。
P波 (Primary Wave)
 揺れは小さいが、スピードの速い地震波。最初に小刻みにカタカタと揺れる。
S波 (Secondary Wave)
 スピードは遅いが、揺れの大きい地震波。大きくユラユラと揺れる。

 「押し引き分布」で言う「押し」と「引き」の両方が発生するので、「せん断波」というS波が発生するのです。

 震源から離れていれば離れているほど、P波とS波の到達には時間差が生じます。緊急地震速報では、このP波とS波の時間差を利用します。地震計でP波の揺れを検出し、S波の規模や到達時間を推定。揺れの大きなS波が来る前に、揺れを予告することができるのです。

 地震の予兆と発振日までの時間差の関係は、地震の規模と関係します。大地震になるほど、大量の解離水が分離貯留されること、吸熱反応である解離の終息後、温度が回復して、解離水に着火するまでに時間を要するから、地震発生警戒日や発振予測日は長くなるのです。

 なお、地震の縦揺れと横揺れという現象と、波動論で扱う縦波(P波)、横波(S波)という区別とは違います。直接の関係はありません。

縦波のP波は衝撃波のようなものですが、衝撃波が垂直方向に作用すれば、「底から突き上げられた」とか、「ストンと落ち込むような感じ」という変動を受けることになります。縦波震源の深さが浅く、爆発が水平方向に作用すれば横揺れが激しくなります。

余震

 定説では、余震が発生する原因は以下のように考えられています。

 「余震の原因は、本震時に解放されきれなかったエネルギーが放出される為だと見られる。地震はプレートに力が加わってできた歪みが断層で発散されることにより起こるが、特に大地震の場合は、一度の本震で長く深い断層が全て動いてしまうわけではなく、両端や下部に引っかかったままの部分が残り、そこに新たに力が集中し始める。そうして連鎖的に周囲の断層も動いて歪みが解消するときに余震が発生する。」

 しかし、それは正しくない。余震といわれるのは、震源付近にあるマグマ溜り内部で、酸素と水素の解離ガスが結合と解離を繰り返すことによる現象です。

 解離する度合いは圧力の低下と温度上昇で決まります。安定していた領域に変動が起こって、結合水が高い解離度の領域にはいりますと、解離ガスが発生し、貯蔵されます。暫くのあいだは、解離という吸熱反応のために温度が低下していて、解離ガスは爆発しませんが、周囲から熱が移動してきますと、温度が上昇してきて、解離水に着火し、地震が起こります。

爆発後、解離水は結合水に戻ります。この一連のサイクルが生じているのが余震の原因だと思われます。

    2HO + 熱 ⇔ 2H + O

 余震は、その場の熱と圧力関係に見合った解離度になって安定するまで、繰り返し起こることになります。解離層が安定するまで余震は止まりません。

 通常、余震は最初よりも小さくなっていきます。しかし、解離ガスが大量に貯蔵されれば、余震のほうが大きな地震になることもあり得ます。

群発地震

 解離層が安定しないために いつまでも解離と結合(爆発)を繰り返す。これが「群発地震」です。

 安定すれば地震は収束していきます。大地震の後いつまでも余震が起こるのも同じ理由です。

地鳴り

 震源から離れた場所で聞こえるもので、爆発音が各所で反射して複雑な音になるのが原因です。震源近くでは「ドン」または「ドカーン」と一発だけ聞こえるものが、反射を繰り返すと「地鳴り」になるわけです。

 揺れ方も同じように、震源の近くでは1回の大きく、突き上げられる動き(爆発が垂直の時)か、または引き込まれる様な動き(爆発が水平の時)ですが、震源を離れると、反射と屈折が起きて、複雑な「ユラユラ」、「ガタガタ」という動きになります。

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 地下深くにマグマ溜りがあります。その地下内部の水は、温度と圧力によって固体とも液体とも気体ともなる物質です。高温、高圧の地下では、熱水状態を超えると超臨界水となります。さらに温度が上昇すると、酸素と水素に熱解離します。多量の水素ガスを放出するこの限界の層を「解離層」と呼びます。そこでの解離度は、温度、圧力、触媒物質の存在によって変化します。温度が高いほど、圧力が低いほど、解離度は高くなります。

 マグマの上昇や ヒビ割れなどによる 圧力の低下、あるいは 周辺温度の上昇によって(解離層が上方に移動します)、マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されます。そして、(気体体積が増えて)圧力が増大します。

    2HO + 熱 ⇒ 2H + O   熱解離反応(吸熱反応)

 解離水の高圧力によって、岩盤に疲労破壊が生じてマイクロクラックが発生します。このとき地震の「前兆現象」が現れます。

 この解離反応は熱を奪う反応ですので、マグマ溜りの周辺温度は低下していきます。

 すぐに爆発が起こるわけではないが、今度は周囲からの熱が移動してきますので、周辺温度は元の温度に戻っていきます。そして、水素の着火温度に達して、「爆鳴気爆発」が起こります。

    2H + O ⇒ 2HO + 熱   爆鳴気爆発(発熱反応)

 混合気体が超臨界状態の結合水に戻りますが、爆発によって熱が放出されます(「発熱反応」)。

 爆鳴気は元の水に戻ってしまうため、結合して収縮を引き起こします。「爆縮」(Implosion)というものが起きます。この爆鳴気爆発は体積が収縮するもので、ダイナマイトの爆発のようなものではありません。ここでは「引き領域」ができます。

 これがきっかけで、爆縮によってマグマ溜まりの平衡が破綻し、周囲の岩盤にひび割れを発生させ、ボイラーが爆発するときのような「平衡破綻型爆発」(Explosion)が起こります。

 ここでは震源から離れる方向に動く「押し領域」ができます。

 ここでの「爆縮」「爆発」がほぼ同時に起きている。これが地震の正体です。

 震源から離れる方向に動く「押し」と呼ばれる領域と、震源に向かうように動く「引き」と呼ばれる領域が、ほぼ同時に生じているわけです。

 この結合反応による圧力減のために、マグマ溜りは潰れます。ガスの体積が減少することによって減圧が起こるわけです(解離層は地震の前の位置まで下がります)。

 ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積減少という爆縮(Implosion)が同時に生じていることが地震現象なのです。これが「ダブルカップル」といわれる震源での二つの偶力が生じる原因なのです。

 地震は、地下に水素ガスが充満した結果起こるわけですが、水素ガスが増えただけで爆発(地震)が起こるわけではない。地殻内部の密閉空間で水素爆発が起こるためには、水素と酸素の混合比が 2:1 になるという条件を満たさなければならないからです。

 マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されます。水素ガスのような小さな粒子はクラックや断層面を通って地上に出てしまいます。水素と酸素の混合比が 2:1 にならない。しかし、マグマ溜りの内部で しっかりと閉じ込められていると、混合比が 2:1 になるという条件を満たすのではないかと考えます。

初動の「押し引き」分布

 平衡破綻型爆発の方向は、マグマ溜まりに接続する火道の向きによって決まります。「押し引き分布」と言われている初動の分布のことです。

 押し引き分布は、爆発点(震源)の深度と爆発の方向、すなわち、押し円錐の深さと傾斜角度によって地表での押し引き分布の形状が違ってきます。

 押し領域と引き領域の震動には違いがある。押し領域のほうが爆発の影響を直接に受けていて、大きな加速度を記録する。

 円錐の軸が地表面と直角に近い角度で交差する場合

 押し引き分布は円形または楕円形になります。

 押し円錐の軸が垂直に近ければ、押し引き分布は円形で振動被害の激しい地震となります。浅い場所で垂直方向の爆発が起こるが、それが直下型地震というものです。揺れ方は縦揺れが激しい地震となります。震源の直上の地表では隆起現象が見られます。断層は逆断層となります。

2 円錐の軸が緩い角度で地表と交差する場合

 押し引き分布は双曲線型へと変化します。

 傾きが強ければ楕円形分布です。

 爆発の方向が斜めになっていると、地表での震動被害はそれほど大きくなりませんが、隆起する部分と沈降する部分が現れます。

3 震源が深くて 円錐の軸が水平の場合

 震源がある程度深くて押し円錐の軸が水平方向に近ければ、双曲線型分布となります。

 震源の直下でも直下型地震ではないため、振動被害は大きくありませんが、引き領域になり、震源に向かうように地盤の沈降が起きます。

 地下のマグマ溜りが、水平で、かつ、巨大な大きさに成長していると、そこで起こる爆鳴気爆発はマグマを左右方向に押し広げます。結合収縮反応では、空になったマグマ溜りは潰されてしまいます。震源の上部にある引き領域は海底に沈降してしまうのです。「押し引き分布」は双曲線型となり、正断層が出現します。

4 震源が浅くて 円錐の軸が水平の場合

 震源模型を震源付近で水平切断すると、地表で「四象限型」に近い分布が現れます。

 「象限形」分布とは、震源に仮定した小球面上での分布形式のことで複数の円錐が並んだと考えれば象限型になる。

 断層は、右ずれと左ずれの水平断層が直交して出現します。

地震波

 地震が発生すると2つの「地震波」が発生します。1つは「P波(初期微動)」、もう1つは「S波(主要動)」です。
P波 (Primary Wave)
 揺れは小さいが、スピードの速い地震波。最初に小刻みにカタカタと揺れる。
S波 (Secondary Wave)
 スピードは遅いが、揺れの大きい地震波。大きくユラユラと揺れる。

 「押し引き分布」で言う「押し」と「引き」の両方が発生するので、「せん断波」というS波が発生するのです。

 震源から離れていれば離れているほど、P波とS波の到達には時間差が生じます。緊急地震速報では、このP波とS波の時間差を利用します。地震計でP波の揺れを検出し、S波の規模や到達時間を推定。揺れの大きなS波が来る前に、揺れを予告することができるのです。

 地震の予兆と発振日までの時間差の関係は、地震の規模と関係します。大地震になるほど、大量の解離水が分離貯留されること、吸熱反応である解離の終息後、温度が回復して、解離水に着火するまでに時間を要するから、地震発生警戒日や発振予測日は長くなるのです。

 なお、地震の縦揺れと横揺れという現象と、波動論で扱う縦波(P波)、横波(S波)という区別とは違います。直接の関係はありません。

縦波のP波は衝撃波のようなものですが、衝撃波が垂直方向に作用すれば、「底から突き上げられた」とか、「ストンと落ち込むような感じ」という変動を受けることになります。縦波震源の深さが浅く、爆発が水平方向に作用すれば横揺れが激しくなります。

余震

 定説では、余震が発生する原因は以下のように考えられています。

 「余震の原因は、本震時に解放されきれなかったエネルギーが放出される為だと見られる。地震はプレートに力が加わってできた歪みが断層で発散されることにより起こるが、特に大地震の場合は、一度の本震で長く深い断層が全て動いてしまうわけではなく、両端や下部に引っかかったままの部分が残り、そこに新たに力が集中し始める。そうして連鎖的に周囲の断層も動いて歪みが解消するときに余震が発生する。」

 しかし、それは正しくない。余震といわれるのは、震源付近にあるマグマ溜り内部で、酸素と水素の解離ガスが結合と解離を繰り返すことによる現象です。

 解離する度合いは圧力の低下と温度上昇で決まります。安定していた領域に変動が起こって、結合水が高い解離度の領域にはいりますと、解離ガスが発生し、貯蔵されます。暫くのあいだは、解離という吸熱反応のために温度が低下していて、解離ガスは爆発しませんが、周囲から熱が移動してきますと、温度が上昇してきて、解離水に着火し、地震が起こります。

爆発後、解離水は結合水に戻ります。この一連のサイクルが生じているのが余震の原因だと思われます。

    2HO + 熱 ⇔ 2H + O

 余震は、その場の熱と圧力関係に見合った解離度になって安定するまで、繰り返し起こることになります。解離層が安定するまで余震は止まりません。

 通常、余震は最初よりも小さくなっていきます。しかし、解離ガスが大量に貯蔵されれば、余震のほうが大きな地震になることもあり得ます。

群発地震

 解離層が安定しないために いつまでも解離と結合(爆発)を繰り返す。これが「群発地震」です。

 安定すれば地震は収束していきます。大地震の後いつまでも余震が起こるのも同じ理由です。

地鳴り

 震源から離れた場所で聞こえるもので、爆発音が各所で反射して複雑な音になるのが原因です。震源近くでは「ドン」または「ドカーン」と一発だけ聞こえるものが、反射を繰り返すと「地鳴り」になるわけです。

 揺れ方も同じように、震源の近くでは1回の大きく、突き上げられる動き(爆発が垂直の時)か、または引き込まれる様な動き(爆発が水平の時)ですが、震源を離れると、反射と屈折が起きて、複雑な「ユラユラ」、「ガタガタ」という動きになります。

続き 地震について さらに考察 👈クリック

 地震発生の ほんとうの原因は、地下内部のマグマから放出される熱によって、マグマに含まれている水や地下水が酸素と水素に解離すること、そして、マグマ内部に存在する水素と酸素が結合して水に戻る ためなのです。

 地下深くにマグマ溜りがあります。その地下内部の水は、温度と圧力によって固体とも液体とも気体ともなる物質です。高温、高圧の地下では、熱水状態を超えると超臨界水となります。さらに温度が上昇すると、酸素と水素に熱解離します。多量の水素ガスを放出するこの限界の層を「解離層」と呼びます。そこでの解離度は、温度、圧力、触媒物質の存在によって変化します。温度が高いほど、圧力が低いほど、解離度は高くなります。

 マグマの上昇や ヒビ割れなどによる 圧力の低下、あるいは 周辺温度の上昇によって(解離層が上方に移動します)、マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されます。そして、(気体体積が増えて)圧力が増大します。

    2HO + 熱 ⇒ 2H + O   熱解離反応(吸熱反応)

 解離水の高圧力によって、岩盤に疲労破壊が生じてマイクロクラックが発生します。このとき地震の「前兆現象」が現れます。

 この解離反応は熱を奪う反応ですので、マグマ溜りの周辺温度は低下していきます。

 すぐに爆発が起こるわけではないが、今度は周囲からの熱が移動してきますので、周辺温度は元の温度に戻っていきます。そして、水素の着火温度に達して、「爆鳴気爆発」が起こります。

    2H + O ⇒ 2HO + 熱   爆鳴気爆発(発熱反応)

 混合気体が超臨界状態の結合水に戻りますが、爆発によって熱が放出されます(「発熱反応」)。

 爆鳴気は元の水に戻ってしまうため、結合して収縮を引き起こします。「爆縮」(Implosion)というものが起きます。この爆鳴気爆発は体積が収縮するもので、ダイナマイトの爆発のようなものではありません。ここでは「引き領域」ができます。

 これがきっかけで、爆縮によってマグマ溜まりの平衡が破綻し、周囲の岩盤にひび割れを発生させ、ボイラーが爆発するときのような「平衡破綻型爆発」(Explosion)が起こります。

 ここでは震源から離れる方向に動く「押し領域」ができます。

 ここでの「爆縮」「爆発」がほぼ同時に起きている。これが地震の正体です。

 震源から離れる方向に動く「押し」と呼ばれる領域と、震源に向かうように動く「引き」と呼ばれる領域が、ほぼ同時に生じているわけです。

 この結合反応による圧力減のために、マグマ溜りは潰れます。ガスの体積が減少することによって減圧が起こるわけです(解離層は地震の前の位置まで下がります)。

 ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積減少という爆縮(Implosion)が同時に生じていることが地震現象なのです。これが「ダブルカップル」といわれる震源での二つの偶力が生じる原因なのです。

 地震は、地下に水素ガスが充満した結果起こるわけですが、水素ガスが増えただけで爆発(地震)が起こるわけではない。地殻内部の密閉空間で水素爆発が起こるためには、水素と酸素の混合比が 2:1 になるという条件を満たさなければならないからです。

 マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されます。水素ガスのような小さな粒子はクラックや断層面を通って地上に出てしまいます。水素と酸素の混合比が 2:1 にならない。しかし、マグマ溜りの内部で しっかりと閉じ込められていると、混合比が 2:1 になるという条件を満たすのではないかと考えます。

初動の「押し引き」分布

 平衡破綻型爆発の方向は、マグマ溜まりに接続する火道の向きによって決まります。「押し引き分布」と言われている初動の分布のことです。

 押し引き分布は、爆発点(震源)の深度と爆発の方向、すなわち、押し円錐の深さと傾斜角度によって地表での押し引き分布の形状が違ってきます。

 押し領域と引き領域の震動には違いがある。押し領域のほうが爆発の影響を直接に受けていて、大きな加速度を記録する。

 円錐の軸が地表面と直角に近い角度で交差する場合

 押し引き分布は円形または楕円形になります。

 押し円錐の軸が垂直に近ければ、押し引き分布は円形で振動被害の激しい地震となります。浅い場所で垂直方向の爆発が起こるが、それが直下型地震というものです。揺れ方は縦揺れが激しい地震となります。震源の直上の地表では隆起現象が見られます。断層は逆断層となります。

2 円錐の軸が緩い角度で地表と交差する場合

 押し引き分布は双曲線型へと変化します。

 傾きが強ければ楕円形分布です。

 爆発の方向が斜めになっていると、地表での震動被害はそれほど大きくなりませんが、隆起する部分と沈降する部分が現れます。

3 震源が深くて 円錐の軸が水平の場合

 震源がある程度深くて押し円錐の軸が水平方向に近ければ、双曲線型分布となります。

 震源の直下でも直下型地震ではないため、振動被害は大きくありませんが、引き領域になり、震源に向かうように地盤の沈降が起きます。

 地下のマグマ溜りが、水平で、かつ、巨大な大きさに成長していると、そこで起こる爆鳴気爆発はマグマを左右方向に押し広げます。結合収縮反応では、空になったマグマ溜りは潰されてしまいます。震源の上部にある引き領域は海底に沈降してしまうのです。「押し引き分布」は双曲線型となり、正断層が出現します。

4 震源が浅くて 円錐の軸が水平の場合

 震源模型を震源付近で水平切断すると、地表で「四象限型」に近い分布が現れます。

 「象限形」分布とは、震源に仮定した小球面上での分布形式のことで複数の円錐が並んだと考えれば象限型になる。

 断層は、右ずれと左ずれの水平断層が直交して出現します。

地震波

 地震が発生すると2つの「地震波」が発生します。1つは「P波(初期微動)」、もう1つは「S波(主要動)」です。
P波 (Primary Wave)
 揺れは小さいが、スピードの速い地震波。最初に小刻みにカタカタと揺れる。
S波 (Secondary Wave)
 スピードは遅いが、揺れの大きい地震波。大きくユラユラと揺れる。

 「押し引き分布」で言う「押し」と「引き」の両方が発生するので、「せん断波」というS波が発生するのです。

 震源から離れていれば離れているほど、P波とS波の到達には時間差が生じます。緊急地震速報では、このP波とS波の時間差を利用します。地震計でP波の揺れを検出し、S波の規模や到達時間を推定。揺れの大きなS波が来る前に、揺れを予告することができるのです。

 地震の予兆と発振日までの時間差の関係は、地震の規模と関係します。大地震になるほど、大量の解離水が分離貯留されること、吸熱反応である解離の終息後、温度が回復して、解離水に着火するまでに時間を要するから、地震発生警戒日や発振予測日は長くなるのです。

 なお、地震の縦揺れと横揺れという現象と、波動論で扱う縦波(P波)、横波(S波)という区別とは違います。直接の関係はありません。

縦波のP波は衝撃波のようなものですが、衝撃波が垂直方向に作用すれば、「底から突き上げられた」とか、「ストンと落ち込むような感じ」という変動を受けることになります。縦波震源の深さが浅く、爆発が水平方向に作用すれば横揺れが激しくなります。

余震

 定説では、余震が発生する原因は以下のように考えられています。

 「余震の原因は、本震時に解放されきれなかったエネルギーが放出される為だと見られる。地震はプレートに力が加わってできた歪みが断層で発散されることにより起こるが、特に大地震の場合は、一度の本震で長く深い断層が全て動いてしまうわけではなく、両端や下部に引っかかったままの部分が残り、そこに新たに力が集中し始める。そうして連鎖的に周囲の断層も動いて歪みが解消するときに余震が発生する。」

 しかし、それは正しくない。余震といわれるのは、震源付近にあるマグマ溜り内部で、酸素と水素の解離ガスが結合と解離を繰り返すことによる現象です。

 解離する度合いは圧力の低下と温度上昇で決まります。安定していた領域に変動が起こって、結合水が高い解離度の領域にはいりますと、解離ガスが発生し、貯蔵されます。暫くのあいだは、解離という吸熱反応のために温度が低下していて、解離ガスは爆発しませんが、周囲から熱が移動してきますと、温度が上昇してきて、解離水に着火し、地震が起こります。

爆発後、解離水は結合水に戻ります。この一連のサイクルが生じているのが余震の原因だと思われます。

    2HO + 熱 ⇔ 2H + O

 余震は、その場の熱と圧力関係に見合った解離度になって安定するまで、繰り返し起こることになります。解離層が安定するまで余震は止まりません。

 通常、余震は最初よりも小さくなっていきます。しかし、解離ガスが大量に貯蔵されれば、余震のほうが大きな地震になることもあり得ます。

群発地震

 解離層が安定しないために いつまでも解離と結合(爆発)を繰り返す。これが「群発地震」です。

 安定すれば地震は収束していきます。大地震の後いつまでも余震が起こるのも同じ理由です。

地鳴り

 震源から離れた場所で聞こえるもので、爆発音が各所で反射して複雑な音になるのが原因です。震源近くでは「ドン」または「ドカーン」と一発だけ聞こえるものが、反射を繰り返すと「地鳴り」になるわけです。

 揺れ方も同じように、震源の近くでは1回の大きく、突き上げられる動き(爆発が垂直の時)か、または引き込まれる様な動き(爆発が水平の時)ですが、震源を離れると、反射と屈折が起きて、複雑な「ユラユラ」、「ガタガタ」という動きになります。

続き 地震について さらに考察 👈クリック

 地震発生の ほんとうの原因は、地下内部のマグマから放出される熱によって、マグマに含まれている水や地下水が酸素と水素に解離すること、そして、マグマ内部に存在する水素と酸素が結合して水に戻る ためなのです。

 

地下での爆発で地震が起こることが本質

 地下深くにマグマ溜りがあります。その地下内部の水は、温度と圧力によって固体とも液体とも気体ともなる物質です。高温、高圧の地下では、熱水状態を超えると超臨界水となります。さらに温度が上昇すると、酸素と水素に熱解離します。多量の水素ガスを放出するこの限界の層を「解離層」と呼びます。そこでの解離度は、温度、圧力、触媒物質の存在によって変化します。温度が高いほど、圧力が低いほど、解離度は高くなります。

 マグマの上昇や ヒビ割れなどによる 圧力の低下、あるいは 周辺温度の上昇によって(解離層が上方に移動します)、マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されます。そして、(気体体積が増えて)圧力が増大します。

    2HO + 熱 ⇒ 2H + O   熱解離反応(吸熱反応)

 解離水の高圧力によって、岩盤に疲労破壊が生じてマイクロクラックが発生します。このとき地震の「前兆現象」が現れます。

 この解離反応は熱を奪う反応ですので、マグマ溜りの周辺温度は低下していきます。

 すぐに爆発が起こるわけではないが、今度は周囲からの熱が移動してきますので、周辺温度は元の温度に戻っていきます。そして、水素の着火温度に達して、「爆鳴気爆発」が起こります。

    2H + O ⇒ 2HO + 熱   爆鳴気爆発(発熱反応)

 混合気体が超臨界状態の結合水に戻りますが、爆発によって熱が放出されます(「発熱反応」)。

 爆鳴気は元の水に戻ってしまうため、結合して収縮を引き起こします。「爆縮」(Implosion)というものが起きます。この爆鳴気爆発は体積が収縮するもので、ダイナマイトの爆発のようなものではありません。ここでは「引き領域」ができます。

 これがきっかけで、爆縮によってマグマ溜まりの平衡が破綻し、周囲の岩盤にひび割れを発生させ、ボイラーが爆発するときのような「平衡破綻型爆発」(Explosion)が起こります。

 ここでは震源から離れる方向に動く「押し領域」ができます。

 ここでの「爆縮」「爆発」がほぼ同時に起きている。これが地震の正体です。

 震源から離れる方向に動く「押し」と呼ばれる領域と、震源に向かうように動く「引き」と呼ばれる領域が、ほぼ同時に生じているわけです。

 この結合反応による圧力減のために、マグマ溜りは潰れます。ガスの体積が減少することによって減圧が起こるわけです(解離層は地震の前の位置まで下がります)。

 ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積減少という爆縮(Implosion)が同時に生じていることが地震現象なのです。これが「ダブルカップル」といわれる震源での二つの偶力が生じる原因なのです。

 地震は、地下に水素ガスが充満した結果起こるわけですが、水素ガスが増えただけで爆発(地震)が起こるわけではない。地殻内部の密閉空間で水素爆発が起こるためには、水素と酸素の混合比が 2:1 になるという条件を満たさなければならないからです。

 マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されます。水素ガスのような小さな粒子はクラックや断層面を通って地上に出てしまいます。水素と酸素の混合比が 2:1 にならない。しかし、マグマ溜りの内部で しっかりと閉じ込められていると、混合比が 2:1 になるという条件を満たすのではないかと考えます。

初動の「押し引き」分布

 平衡破綻型爆発の方向は、マグマ溜まりに接続する火道の向きによって決まります。「押し引き分布」と言われている初動の分布のことです。

 押し引き分布は、爆発点(震源)の深度と爆発の方向、すなわち、押し円錐の深さと傾斜角度によって地表での押し引き分布の形状が違ってきます。

 押し領域と引き領域の震動には違いがある。押し領域のほうが爆発の影響を直接に受けていて、大きな加速度を記録する。

 円錐の軸が地表面と直角に近い角度で交差する場合

 押し引き分布は円形または楕円形になります。

 押し円錐の軸が垂直に近ければ、押し引き分布は円形で振動被害の激しい地震となります。浅い場所で垂直方向の爆発が起こるが、それが直下型地震というものです。揺れ方は縦揺れが激しい地震となります。震源の直上の地表では隆起現象が見られます。断層は逆断層となります。

2 円錐の軸が緩い角度で地表と交差する場合

 押し引き分布は双曲線型へと変化します。

 傾きが強ければ楕円形分布です。

 爆発の方向が斜めになっていると、地表での震動被害はそれほど大きくなりませんが、隆起する部分と沈降する部分が現れます。

3 震源が深くて 円錐の軸が水平の場合

 震源がある程度深くて押し円錐の軸が水平方向に近ければ、双曲線型分布となります。

 震源の直下でも直下型地震ではないため、振動被害は大きくありませんが、引き領域になり、震源に向かうように地盤の沈降が起きます。

 地下のマグマ溜りが、水平で、かつ、巨大な大きさに成長していると、そこで起こる爆鳴気爆発はマグマを左右方向に押し広げます。結合収縮反応では、空になったマグマ溜りは潰されてしまいます。震源の上部にある引き領域は海底に沈降してしまうのです。「押し引き分布」は双曲線型となり、正断層が出現します。

4 震源が浅くて 円錐の軸が水平の場合

 震源模型を震源付近で水平切断すると、地表で「四象限型」に近い分布が現れます。

 「象限形」分布とは、震源に仮定した小球面上での分布形式のことで複数の円錐が並んだと考えれば象限型になる。

 断層は、右ずれと左ずれの水平断層が直交して出現します。

地震波

 地震が発生すると2つの「地震波」が発生します。1つは「P波(初期微動)」、もう1つは「S波(主要動)」です。
P波 (Primary Wave)
 揺れは小さいが、スピードの速い地震波。最初に小刻みにカタカタと揺れる。
S波 (Secondary Wave)
 スピードは遅いが、揺れの大きい地震波。大きくユラユラと揺れる。

 「押し引き分布」で言う「押し」と「引き」の両方が発生するので、「せん断波」というS波が発生するのです。

 震源から離れていれば離れているほど、P波とS波の到達には時間差が生じます。緊急地震速報では、このP波とS波の時間差を利用します。地震計でP波の揺れを検出し、S波の規模や到達時間を推定。揺れの大きなS波が来る前に、揺れを予告することができるのです。

 地震の予兆と発振日までの時間差の関係は、地震の規模と関係します。大地震になるほど、大量の解離水が分離貯留されること、吸熱反応である解離の終息後、温度が回復して、解離水に着火するまでに時間を要するから、地震発生警戒日や発振予測日は長くなるのです。

 なお、地震の縦揺れと横揺れという現象と、波動論で扱う縦波(P波)、横波(S波)という区別とは違います。直接の関係はありません。

縦波のP波は衝撃波のようなものですが、衝撃波が垂直方向に作用すれば、「底から突き上げられた」とか、「ストンと落ち込むような感じ」という変動を受けることになります。縦波震源の深さが浅く、爆発が水平方向に作用すれば横揺れが激しくなります。

余震

 定説では、余震が発生する原因は以下のように考えられています。

 「余震の原因は、本震時に解放されきれなかったエネルギーが放出される為だと見られる。地震はプレートに力が加わってできた歪みが断層で発散されることにより起こるが、特に大地震の場合は、一度の本震で長く深い断層が全て動いてしまうわけではなく、両端や下部に引っかかったままの部分が残り、そこに新たに力が集中し始める。そうして連鎖的に周囲の断層も動いて歪みが解消するときに余震が発生する。」

 しかし、それは正しくない。余震といわれるのは、震源付近にあるマグマ溜り内部で、酸素と水素の解離ガスが結合と解離を繰り返すことによる現象です。

 解離する度合いは圧力の低下と温度上昇で決まります。安定していた領域に変動が起こって、結合水が高い解離度の領域にはいりますと、解離ガスが発生し、貯蔵されます。暫くのあいだは、解離という吸熱反応のために温度が低下していて、解離ガスは爆発しませんが、周囲から熱が移動してきますと、温度が上昇してきて、解離水に着火し、地震が起こります。

爆発後、解離水は結合水に戻ります。この一連のサイクルが生じているのが余震の原因だと思われます。

    2HO + 熱 ⇔ 2H + O

 余震は、その場の熱と圧力関係に見合った解離度になって安定するまで、繰り返し起こることになります。解離層が安定するまで余震は止まりません。

 通常、余震は最初よりも小さくなっていきます。しかし、解離ガスが大量に貯蔵されれば、余震のほうが大きな地震になることもあり得ます。

群発地震

 解離層が安定しないために いつまでも解離と結合(爆発)を繰り返す。これが「群発地震」です。

 安定すれば地震は収束していきます。大地震の後いつまでも余震が起こるのも同じ理由です。

地鳴り

 震源から離れた場所で聞こえるもので、爆発音が各所で反射して複雑な音になるのが原因です。震源近くでは「ドン」または「ドカーン」と一発だけ聞こえるものが、反射を繰り返すと「地鳴り」になるわけです。

 揺れ方も同じように、震源の近くでは1回の大きく、突き上げられる動き(爆発が垂直の時)か、または引き込まれる様な動き(爆発が水平の時)ですが、震源を離れると、反射と屈折が起きて、複雑な「ユラユラ」、「ガタガタ」という動きになります。

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地震の本質

地震について さらに考察

地震の前兆

地震と津波

地震と断層

地震に伴う現象

南海トラフ地震は ほんとうに起こるのか?

   火山の爆発

 シェールガスの採掘と地震

   二酸化炭素回収・貯留(CCS)と地震 

 大陸移動説は現代の天動説

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   瓜生島沈没伝説    

 ポールシフト  

異常気象・転変地異 へ

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